意外と知らない!171(災害用伝言ダイヤル)の使い方。 1/12
大規模な地震や台風などの災害時、スマートフォンや固定電話が繋がりにくくなることはよく知られています。そんな状況でも、家族や友人と安否や重要な情報を迅速に伝え合うために活用されるのが「災害用伝言ダイヤル(171)」です。
1. 災害用伝言ダイヤルとは?
災害用伝言ダイヤルは、電話回線が大混雑に陥った際でも最低限の音声通信を確保し、安否情報や連絡事項を交換できるように設計されたシステムです。利用者は専用番号「171」に電話をかけ、自分の安否情報やメッセージを録音し、後で家族や知人が確認できる仕組みとなっています。
2. 利用シーンと事例
例えば、東日本大震災の際には通常の電話サービスがほぼ立ち行かなくなった中、多くの被災者がこのシステムを通じて安否を報告しました。これにより、被災地にいた人々の無事が遠方にいる家族に伝わり、安心感を提供する役割を果たしました。
災害用伝言ダイヤル「171」の使い方
電話をかける
固定電話または携帯電話から、専用番号「171」に電話をかけます。自動音声の案内に従う
自動音声が流れるので、伝言を残す場合は「1」を押します。録音を聴く場合は「2」を押します。電話番号の入力
あなたが伝言を録音または、聴くための電話番号を入力します。伝言を録音する
音声メッセージを録音します。なお、伝言を残せるのは30秒までとなっています。
注意すべきこと!
被災者は、自分の番号に自分の状況を残すべき。
被災してない家族は、被災している家族の番号の録音を聴くべき。かつ、被災している家族の番号に録音をすべき。
被災してない家族の番号には録音を残せない!
伝言は30秒しか残せない!
同じ電話番号に残せるのは20件まで
上記を読むだけでは、非常にわかりにくいと思います。
体験期間があるので、ぜひ家族や友人と一度体験してみて下さい。
無料で体験ができます。
おすすめの30秒の内容
30秒は意外と少ない。事前に話す内容を決めておかないと、すぐに終わってしまう。
おすすめの内容は以下に
名前
現在地
誰と一緒にいるか
怪我はないか
行動の予定
3. 技術的背景と運用体制
日本では自然災害が頻発するため、災害時でも通信インフラを維持することが重要です。災害用伝言ダイヤルは、専用回線と優先制御システムを用いることで、混雑状況でも安定した音声伝達が可能になるよう設計されています。また、運用体制も東日本大震災以降、経験を踏まえた改善が進められ、より多くの人に利用される仕組みへと進化しています。
4. 今後の展望
通信技術の進歩に伴い、災害用伝言ダイヤルはスマートフォンアプリやインターネットサービスと連携するなど、多彩な通信手段の一部として更なる進化が期待されています。これにより、災害直後でも迅速かつ正確に情報が伝わる仕組みを構築し、さらに多くの人々の安心に貢献できるでしょう。
体験期間について
171には体験期間があります。
毎月1日と15日 (0:00~24:00)
1月1日0:00~1月3日24:00
防災週間(8月30日9:00~9月5日17:00)
防災とボランティア週間(1月15日9:00~1月21日17:00)
上記の期間は実際に171を体験することができるので、災害が起きる前にぜひ一度試してみて下さい。
まとめ
災害用伝言ダイヤル「171」は、緊急時におけるコミュニケーションの生命線ともいえる重要なシステムです。日頃からその仕組みや利用方法を理解しておくことで、いざという時に迅速に行動できる準備が整います。災害時の安心のために、「171」の存在を覚えておくことは非常に有用です。ぜひ活用していきたいですね。