「青春ごっこ」とは?-その1 フラカンとイナ戦
-フラワーカンパニーズとTHEイナズマ戦隊-
僕は異国語と日本語の類似点を発見することが好きだ。
(ex 洗脳 → brainwash 日英ともに脳を洗うと考えたんだなあ・・・)
その発見とニヤニヤのために「Hinative」というアプリをiPhoneに入れている。
それぞれの言語の「ネイティブ」に、「ネイティブな表現・発音」を学ぶというアプリだ。
そこでこのような質問があった。
対するアンサーは
「青春の時期のふりをすること(場合によっては皮肉に言っているのかも)」
と淡々としたものだった。
※実際のやり取りが気になる人は調べてみてほしい。
あまりにも短い文字数で「僕のむず痒いところ」を突くモンだから、見透かされた気分になり、恥ずかしさゆえ「それは違う」と心の中で反発してみたりもした。
ただ僕も知らない。
「青春ごっこ」とはどういった意味なのだろうか。
1.フラワーカンパニーズ「深夜高速」
TSUTAYAの館内放送で初めて聞いた。中一だったと思う。
感受性がとち狂っていた当時の僕は「クールな大人の曲」だと思った。
大人は車を運転しながらアンニュイな気分になるモノなんだ、と納得して聴きながら悦に浸った。
多分この部分を切り取って聞いていたのではないだろうか。
宮本浩次も言っていた。夜中に走り出すのがスキだ、と。
これはそういう曲だ。なぜかそう思っていた。
この曲を忘れてしまっていた頃に、トリビュートアルバムが出た。
僕が17,18の頃だ。
繰り返される「生きててよかった」のフレーズにこんな曲だったっけ?と思った。
(僕の勝手な思い込みからくる)ギャップに驚きさえしたものの、数年の間、オリジナルと共に聴き続けた。
今日のことさえもままならない自分の心をよく代弁してくれている。
そんな気がして、この曲を聴くとよく眠れた。
当時付き合っていた方には、毎晩こればかり聞いていて気持ちが悪いと怒られた。
言葉として残る「青春ごっこ」の原典はこの曲ではないのだろうか。
2.THEイナズマ戦隊「嗚呼!!されど青春ごっこ」
通称イナ戦は青春パンクバンドだ。
(細かいジャンル分けは論争を生むと思うがこのぐらいなら問題ないだろう)
ちなみにTHEは「ジ」と読まない。「ザ」が正しい。
パックンマックンのパックンがパーソナリティを務めていたMUSIC ON! TV内の番組で本人達がそう言ってた。(昼にやっていた番組だった・・・気が。うろ覚え)
聞いた当時は中三だったと思う。イカニモなタイトルはガツンと響いた。
大人のほろ苦さも、しょっぱさも、当時は想像もしていない。
大人である、と自覚したうえで言う「大人になりたい」
当時の僕は「よくある禅問答的フレーズ」だと、バカにしていたかもしれない。
青春ごっこしよーぜ!
という言葉から滲む「半べそで笑ってる感」に気づいたのは20代も半ばに差し掛かってからだ。(PVもそんなカンジだった気がする)
3.青春ごっこはその2へ続く
青春ごっこというフレーズが印象的な2曲を取り上げた。
無限の可能性を秘める幼児の「ごっこ遊び」とはわけが違う。
彼らは大人になるまでにお医者さん・ヒーロー・お母さん・鬼、そのいずれにもなれる。
子供は運転しないし、働かない。
大人の自覚がある大人が「青春時代の自分にはなれない」と認識したうえで青春を推古する。
それが青春ごっこだ。
青春ごっこは「ピーターパン」を皮肉って指す言葉ではない。
そしてミソジの僕の「青春ごっこ」は終わらずその2へ続く・・・。