古物商によるヤフオク指南#1|必勝読本・序
22年の長きにわたるサービス。
僕はヘビーめなユーザーの1人。
落札者(購入者)としては15年目。
出品者としては12年目だ。
いずれで起算しても、ヤフオク史の半分以上をいちユーザーであり続けている。
そして僕たちはプロの"古物商(骨董商)"だ。
中古のモノが多く行き交うヤフオク。
当然、国内において"ヤフオク"×"古物商"の親和性は非常に高い。
創業支援、サイドビジネスとして、購入者側としては投資としての利用やより安く購入するためのライフハックツールとして…。
この20年で多くの"ヤフオク指南"の記事や書籍が発行されている。
そして、そのほとんどが"ヤフオク"及び"古物商"いずれものプロである僕からすれば間違っている。
ヤフオクって?
ヤフオクと他のECサイトの違いを述べられる部分は多くある。
規模、母体、出品されているジャンル、ルール…
しかし一番の大きな違いは、一言で言えば名称が表す通り”オークション形式の出品も可能”という部分だろう。
アメリカでは1995年に"AuctionWeb"というサービスが始まった。
それに倣い、米Yahooがオークションサービスを開始。
そのシステムを輸入し、日本国内向けに始まったのが、ヤフオク。
※ちなみにAuctionWebは現ebay
日本では利用者は少ないが世界規模では最大規模のオークションサイトだ。
オークション形式のメリットって?
オークション(競売)方式、その独自のメリットは売り手・買い手にそれぞれ存在する。
売り手は"期間内で現金化できる"
オークション終了日、早ければその翌日には入金完了だ。
出品から最短1週間ほどで現金が手に入る。保管場所も膨大である必要がない。
買い手は"欲しい金額を自分で設定できる"メリットが。
定価が1万円のものでも「欲しいけど買うにあたり3,000円しか出したくないナァ」と思えばその金額だけ入札すればいい。
通常なら様々なジャンルのプロの間でだけ採用される購入方式、競売。
言いかえれば"コンシューマーに競売の擬似体験をさせる"ということ。
これがヤフオクの専売的な魅力だ。
しかしその深層の内部構造はカオスそのものだ。
ヤフオクそのものも、ユーザーも清濁を併せ持ったまま20年以上突き進んできた。
先にも述べたが弊社もヤフオクを利用している。
既存のヤフオク指南のなにが間違いなの?
表層の事実のみを述べればヤフオクを語るのは難しくない。
しかし…その構造を創造主の当初の願い通りのイノセントな状態で保つには無理がある。
そんな中、既存の指南書は"表層的でホワイトな部分を述べるのみ"に留まっている。
つまり"ヤフオク公式見解どおりにユーザーがモノを売り買いしている"という前提で作成されたモノが多い。
※おそらく出版元・記事の作成者などでコアユーザーが少ないのが原因だろう。
ヤフオクにおいて"あるある"な落札者の特性を考慮していない内容、実際には機能しえない非公式ツールの紹介なども盛り込んだものまである、
また、古物商としてもツッコミどころが多いのがほとんどだ。
ヤフオクの半生を目の当たりにし、付き合ってきたいちユーザーとして、"現状のヤフオクのリアル"を交えながら落札者(購入者)と出品者として、それぞれの"必勝法"をお伝えしていきたいと思う。
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