そして知的障害を持つ子の父になる②

あの日に着ていたダウンまで覚えてる。。
寒い冬のことでした。

保育所からの突然の呼び出し。
「お子さんの普段の様子を、見てみませんか?」
と言うか、一度見てもらった方が良いと思います的な感じだった。

「保育所でどう過ごしているか、教室の外から、お子さんに気付かれないようにして、ご覧下さい」
つまり、我が息子を隠れて見ようとのご提案。

後日、夫婦で見に行きました。
雨は降ってないけど、曇りで日差しの届かない日。
底冷えしてて、足元が冷たくなる中、隠れて息子の様子を窓越しにひたすら見る。
息子がこっち側に視線を移そうとするものなら、慌ててしゃがみこむ。
園庭で遊んでる年長であろう男の子から
「だれですか?」と純粋な疑問を投げられ、それに対応しつつ見続ける。。

「ほんと誰とも絡んでないなー」

息子は周りに目も向けずに、車系のおもちゃをひたすら手で前後に動かし、目をグッと近づけてそれを見ている。

それは家でよく見ている光景なのだが、
予想を超えたのは、先生がクラスの子供達と一緒に何かアクティビティをしようとして、子供に指示したりしている時に、完全にガン無視なのだ。
自分がクラスの一員であることを何となくですら感じ取ってない。。

他の子供は言われた場所に集合できたり、先生の話を聞いて、指示に従って楽しめるのだが、
息子は、一心不乱に車のおもちゃを手で前後に動かしつづける続けるばかり。。。

協調性のかけらもない、というか息子の世界には、保育所は存在していないかのようだった。
言葉が出ないのは、重々承知していたが、
団体行動がここまでできていないとは思ってもいなかった。

うちの子も集団に入るように促して下さいよ、
とも思わなくもなかったが、先生方もやるだけのことはやって、今の状態なのだろうと察しはつく。

明らかにうちの子には、問題があると見せつけられたところで、所長に声をかけられ、職員室へと誘われた。

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