お祭りウィークエンド

マルタでは9月の中頃から、10月の終わりにかけて、毎週土曜日か日曜日にどこかでお祭りが開かれる。今年は、
・9月24日 (日) は Żejtun (ゼイトゥーン) でオリーブフェスティバルとインターナショナル民族フェスティバル

・9月30日 (土) は Marsazlokk (マサシュロック) でフィッシュフェスティバル
・10月1日はMellieha (メリーハ) で同じお祭り

・10月7日 (土) は Valletta (バレッタ/首都) で ノッテビアンカ (音楽と芸術祭)

・10月14日 (土)は Birgue (ビルグゥ) で Birgueフェスティバル/キャンドルナイト (このお祭りは金曜日から日曜日にかけて開催され,キャンドルの点灯は週末のみ) 

・10月21日(土) はHamrun (ハムルーン) でチョコレートフェスティバル

が開催された。キャンドルフェスティバル以外はすべて参加し、その中でも印象の残っているフィッシュフェスティバルとノッテビアンカについて書く。

フィッシュフェスティバルとは

このお祭りの1つ目の特徴は開催地が土曜日はマサシュロック (南東に位置する漁村)、日曜日はメリーハ (マルタ島の中で一番北の町且つ、現在はリゾート地) と異なることだ。

2つ目は魚のお祭りなので、地元でとれた魚が販売されており、タイミングが合えば、マグロの解体ショーを観られる。もちろん、柵になった新鮮なマグロを買うことができる。日本ではあまり知られてないかもしれないが、マルタでも生のマグロは食べられる。しかし、こちらではマグロをステーキにして食べる。( それが結構おいしい) 

左2枚の写真はマグロの解体ショーと販売しているところ
右の写真はシイラとマルタの海に生息している魚の展示

展示コーナーもありマルタで一般的な魚、ランプーカ (日本ではシイラ又はマヒマヒと呼ばれる) の生態とその漁獲方法やマルタの海に生息する魚、養畜マグロの餌について学ぶこともできる。
 (マルタ産マグロが日本に輸出されていることは後ほど別に書く予定) 
個人的に一番興味深かったのは、NGO団体が展示していたサメの生態展示で、サメの皮膚の手触りがザラザラしていたことだ。

魚を売っている屋台の隣では、ミュージシャンの演奏を聞きながら食事ができるスペースがあり、飲食をしながらお祭りを楽しむことができる。お祭りの最後には魚祭りらしく、抽選によるマグロのプレゼントがあった。

これは気仙沼のサンマ祭りのようにその場で魚を食べるというよりは、新鮮な魚を安く買えて、音楽を聴きながら家族・友人と喋れるのが醍醐味なのお祭りなのだ。

そもそも、マサシュロックとは

マサシュロックはマルタ本島の南東に位置する漁村で、天然の入り江を持つ。港には沢山の漁船が泊まっており、じっくり眺めるのもなかなか楽しい。マルタの伝統的な漁船も並んでいる。主に赤・黄色・青に塗装されており、船首には海での災難を避けるために目が描かれている。個人的には、目の感じは、美女と野獣の魔法をかけられたポットに似ていると思う。

海辺では、使われなくなった船がネコの家になっていて、とても可愛い。


ノッテビアンカとは

このお祭りは、マルタの首都バレッタ (Valletta)で、夕方から夜11時ごろまで開催される、芸術と文化のお祭りである。通常は入場料がかかる教会や博物館、普段は入れない政府の建物の中に無料で入り鑑賞することもできる。また、バレッタのなかに大小のコンサート会場が表れ、様々な音楽を楽しめる。例えば、ジャズや流行りのシンガーソングライターの歌唱、地元のマーチングバンドの演奏など。

政府の建物。普段は入れないため、観覧待ちの長蛇の列。

大きな広場では、マーケットが開かれ、ハンドメイドの小物や絵画、マルタ産のはちみつなどを買える。ちなみに、はちみつと一緒にケースに入った西洋バチも見ることができる。その他にも、マジシャンやマルタの伝統的な音楽、マルタレース編んでいる年配のグループがいたりと、多種多様のこと・ものを聞いたり見たりして楽しめる。個人的には、教会に自由に入れて美しい宗教画と教会建築を鑑賞できたことが一番良かったと思う。

この時は、タイミング良く宗教音楽を聴くことができた。
The Our Lady of Victory Church (聖母の勝利教会にて)

そもそも、バレッタとは

バレッタは、1566から旧首都のラバットから変遷され首都となった。この場所は、ヨーロッパで影響力を持っていた聖ヨハネ騎士団が新たな要塞都市として、都市計画をスタートさせたことに始まる。人が集まって自然にできた土地ではなく、計画的に作られた町なので、直線的な道が特徴的。また、16世紀のバロック様式または後期ルネサンスの建築が多く見ることができる。聖ヨハネ大聖堂や騎士団長の宮殿 (現大統領府) など歴史的に重要な建造物などがなどが町全体に存在するため。2002年よりバレッタは世界文化遺産に登録されている。

〇で囲ってあるところが首都のバレッタ


10月のお祭りに参加してみて

今回参加したお祭りは全て夜に開催されていたが、マルタの10月はまだ夏の暑さを引きずっているため、夜が一番、丁度良い気温になる。マルタのお祭りは、お祭りのお題は違くとも (魚とか芸術とかオリーブとか)、一番の目的は、音楽を聴きながら家族、友人と一緒に楽しい時間を過ごすことなのかもしれないと思う。

マルタのお祭り体験記 終





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