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基本を身につける楽しみ

もうずっと前のことですが、生け花を習っていました。

お稽古の時、「足元をすっきり」と先生によく言われていました。
下の方の要らない葉を取ったり、花材同士の重なり方に気をつけることで、全体がすっとした印象になります。

枝や茎の重なりにも注意。
綺麗に重なるのは良いのですが、お互いを打ち消してしまうような重なり方にならないように注意します。
綺麗に重なるように向きを考えたり、主要な枝を残して、不要なものは取り除いたりします。

お稽古で学んだ感覚は、年月が経っても覚えていて、庭の木や草花の手入れにも役立っています。

木の枝を切る時は、初めはどこから手を付けたらよいのか悩みますが、少しずつ慎重に進めて行くと、最後には綺麗な形が残ります。
これ凄くワクワクする好きな作業です。

家の庭には木と呼べるものはそんなにないので、
ご近所中の木を綺麗にして回りたいぐらい好きな作業。
ピンポーン「木を切らせてください」って回ってみたいです。

話が逸れました。
生け花の話に戻ります。

私はフラワーアレンジメントより生け花の方が好きです。

シンメトリーよりアシンメトリー。
ぎっしり詰まっているより、余白がある方が好きなのは、生け花で培った感覚なのか、それともそういうものが好きだから生け花を習ったのかは自分でもわかりません。

お花のお稽古では、先生が毎回違う花材を準備してくださっていて、花器も変えて、「投げ入れ」「盛り花」などを教わりましたが、基本の型は決まっていて、何度も何度も繰り返す内に身に付いたのだと思います。

先ずは、じっくりとひとつひとつの花材を見ます。
花や枝、葉っぱのどれを使うのか、どの向きでどこに使うのかを考えます。
生けながら、近くから、少し離れた所から、全体のバランスを見ます。
とにかく見ることが大切。

基本の型を繰り返す、応用を繰り返す。何度も何度も。
そうして初めて基本の型が身に付きます。

何事にも通じることですね。
お花を生けるということと同時に、こういうことも教えていただいたのだと思います。

地味に基本を繰り返すことは嫌いではありません。

子供の頃にピアノを習っていて、初めは上手く指が動かなくても、何度も同じ所を繰り返す内に、すっと弾けるようになる感覚。
勉強でも運動でも同じ現象が起きますね。

その時の嬉しい感覚が好きで、大人になっても新しいことがしてみたくなるのかもしれません。

やりたいことが多くて、飽きっぽさもある性格ですが、これからも新しいことにどんどんチャレンジしてみようと思います。



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