5年前に倒れた時のこと
会社で ご主人が倒れましたって連絡があり 会社の目の前が公立病院なので救急車よりもドクターカーの方が早く来てくれた
脳卒中になると早い発見が 鍵となるということを知っていたので 安心して病院に駆けつけると
「脳出血です 手術は無理です 脳梗塞でないので後遺症が残ります」とのこと
ガックリして 頭が真っ白になった
体は動かないが 口は 動くようで 夫はそんなに落胆した様子はなかった しかし日に日に何もできないことに 力を落としていった
その頃から おしっことってもらいたいとか そばにいて欲しいとか言われて個室に泊まり込むようになる
夫と私、二人三脚で 病院の リハビリ と平行に 二人でもリハビリ を始めた
すぐに動かすと効果がある上がるということで 動かない手をもって スプーンで 食べ物を 口に運んだり うんちはトイレでしたいと言うので 車椅子に乗せて 便器に座らせたり 脳を騙すために 手と手の間に鏡を差し込んで 動く方の右手を見ながら左の手を動いているような感覚にさせたり 手足とマッサージをしたり ありとあらゆることをした
今のコロナ禍では 無理だったことだが あの時は二人で一人だった