AIナビのライオン 1話 (ショートストーリー)

 AI が取り出されて 何年経ったんだろうか
今ではどのシステムでも AI が 入り込んでいる

僕の愛車にも優しい ガナッシュという AI が住み込んでいた
行きたい ところはもちろん 途中 時間があると分かれば おすすめのカフェに連れて行ってくれるし 絶対外せない仕事には 最先端の ナビで 回答してくれる

僕の気持ちを察して 僕のことを考えて 始終 言葉を発してくれるAIのガナッシュ
そんなAIが ご臨終 となった

僕はまるで自分の飼ってた 愛犬がなくなったような悲しみ で立ち直れない

しかし AIナビがないと 生活は立ち行か ない
中古でいいので 1台 購入する
今度の AIナビは ライオンという 男性 音声の ナビ

もうこれ以上愛情を注ぐことのないようなナビ を選んだ
経済的で 自分の感情に 左右されることのない ナビ

それがなかなか言うことを聞かない
自分の意思を勝手に取り入れていく
ライオンを これからどんな風にして改造していくか楽しみなのだが まず言うことを聞かないのだ

「そこ右折って言いましたやろ」
なんと 関西弁で答える
「まあ 言うこと聞かん 人やね そっちから行ったら 遠くなりまっせ」

「どうでもいいだろう お前の言うことは いつも 論理っぽい 幹線道路の方が 走りやすいんだよ 俺の気持ちを察しろ 」と 車中怒鳴ることも多くなった
ついでにそのせいでか 運転も荒くなる

「コーヒーを1杯」といえば
「そこのローソンのコーヒー 美味しいでっせ」と 言い返してくる

「ローソン じゃねえよ カフェにしろよ」
「 そうでっか 」と言って 電源を切って 今度は シカトする

ふう 厄介なやつが来たもんだ
値段をケチったのがいけなかった
通常 2年待ちの AI がすぐに買えること自体 おかしいと思わなくてはいけなかった

この話 落ちはまだ考えていません
この続きはまた今度

お話作ってみました
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