『恋する惑星』~香港の喧騒で交差する恋模様~
ウォン・カーウァイ監督による映画作品のDVDセットを買いました!! 他の記事でも紹介している作品もありますが、これでいつでもカーウァイ作品が楽しめます!
『いますぐ抱きしめたい』
『欲望の翼』
『恋する惑星』
『天使の涙』
『ブエノスアイレス』
『花様年華』
『2046』
繰り返し観ると、その度に新しい発見があるカーウァイ作品! 今日はどれを観ようかな??
愛され続けている名作『恋する惑星』
おそらくカーウァイ作品の中でも日本で一番人気の高い『恋する惑星』!
1994年製作の香港映画
原題:重慶森林 Chungking Express
日本初公開:1995年7月15日
香港を舞台に若者たちのすれ違う恋模様をスタイリッシュに描いたオムニバス映画で、前半後半に分かれます。
前半はドラッグ・ディーラー(ブリジット・リン)と刑事223号モウ(金城武)の出会い、後半は警官663号(トニー・レオン)と飲食店の店員(フェイ・ウォン)の出会いが描かれています。特に後半部分は、トニー・レオンに恋するフェイ・フォンの驚く行動、それになかなか気づかないトニー・レオンのラブロマンスが、ピカピカのマンションではなく、香港の庶民の生活が垣間見える喧騒の中で繰り広げられ、この2人に心奪われた人は多いのではないでしょうか……具体的な内容は映画を是非観て確認してください、ということで、割愛しますが、映像美、音楽だけでもとても楽しめる映画です。
行ってみたい!! 見どころ満載のロケ地
この映画は香港の街並みが見どころでもあります。映画が公開された後、ロケ地が人気の観光スポットとなったそうです。特に有名な場所を紹介します。
重慶大厦(チョンキンマンション)
東南アジアから来た人たちのコミュニティができている場所で、ホステルや飲食店、両替店などが入る雑居ビルだそうです。前半部分で、金髪のカツラ、サングラス、レインコートにハイヒールという姿で重慶大厦を行き交うブリジット・リンがかっこいい! 映画ファンなら『グロリア』のジーナ・ローランズを連想するのではないでしょうか。ちょっと行くのには勇気がいりそうな場所です、でも行ってみたい!
中環至半山自動扶梯(ミッドレベルズ・エスカレーター)
全長800mを合計23基のエスカレーターで約23分かけて乗り継ぐこの長さは、世界一の長さといわれているそうです。後半部分、このエスカレーターからフェイ・ウォンがトニー・レオンの部屋を見上げる、またその逆にトニー・レオンが部屋を見るシーンはとても有名で、このエスカレーターで「恋する惑星ごっこ」をしてみたいと思う場所ですね。ちなみにエスカレーターから見えるトニー・レオンの部屋は、実はこの映画を撮影した名カメラマン、クリストファー・ドイルの部屋だったそうです!!
これらのロケ地、映画のエピソードを紹介している動画があったので、リンクを貼っておきます。
大ヒットした歌「夢中人」
フェイ・ウォンが歌い、劇中でも流れる曲です。映画は知らなくてもこの曲は知っているという方も多いのではないでしょうか。
クランベリーズ(The Cranberries )「Dreams」のカバー曲です。
この曲があってこその映画という感じで、今でもテレビやラジオから聴こえてきますね。
疲れているときに観ても頭がすっきりするような、『恋する惑星』! おそらくどなたでも楽しめる作品です。オススメ!
『欲望の翼』~カーウァイ作品を音楽で観る~も合わせてご覧ください。