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たまにはジャズの話でも~好きなシンガーを気の向くままに~(その2)

前回の『たまにはジャズの話でも~好きなシンガーを気の向くままに~』
を投稿した直後、とても嬉しいことがありました。

なんとSNS上に大橋美加さんご本人からコメントをいただきました!

現在も全国のコミュニティFMで『大橋美加のNice ‘N’ Easyタイム』のパーソナリティをなさっていると知り、早速聴き始めました!! 当時聴いていた番組のテイストと似ていて、あまりにも懐かしく、涙が出そう……。ちなみにこの日はチェット・ベイカーの歌が流れ、中学時代に観た映画『L.A.コンフィデンシャル』のサントラをきっかけに、彼の歌声にものすごくはまって聴いていたことを思い出しました。トランぺッターで歌も上手い!

Look For The Silver Lining · Chet Baker

というわけで一気にジャズ熱が上がっている今日この頃ですが、今日も好きなシンガーを紹介していきます。

泣く子も黙る大御所、カーメン・マクレエ


ラジオ番組『ミュージック・プラザ第2部 ポップス(ジャズ・ヴォーカルとシネマの水曜日)』で、大橋美加さんが頻繁に紹介していた名歌手カーメン・マクレエ。エラ・フィッツジェラルド、サラ・ヴォーンと並び、日本では「ジャズ・ヴォーカルの御三家」と呼ばれることがあります。ピアニストとしても活躍し、弾き語りもできる人です。カーメン・マクレエの歌は、ドンと構えた懐の大きさを感じます。調整、操作されているというより、内側から自然と湧き上がってくる歌声という感じ……でも表に出てくる音楽は、技術的に聴いても素晴らしいのです。言葉では表現が難しいので、こちらをお聴きください。↓
(ちなみにこの曲、『パリの恋人』という映画の中でオードリー・ヘップバーンが歌い、とても印象に残っています。)

How Long Has This Been Going On・Carmen McRae


ライブに行けた!ステイシー・ケント


今、最も活躍しているジャズ歌手の1人で、日本でも人気です。前述のラジオ番組で紹介され、その存在を知って以来、一目置く存在でした。

大学受験のときに、同じく熊本から東京藝術大学を受験しに来ていたヴィオラ奏者の同級生渡邉千春ちゃん(『音楽の道へ進む決心』参照)たちと東京のCDショップを覗いて、千春ちゃんがこのステイシー・ケントのCDを買っているのを見たときは、「できるな、おぬし!」と心の中で思いました(余談ですが、クラシック音楽のみならず、ジャンルを超えていい音楽を語れる仲間がいたことは本当に幸せだったと思います)。

しかし当時の私はジャズ界の新星ダイアナ・クラールに夢中だったので、ステイシー・ケントはものすごく大好き! という感じでもなかったのですが、ときにはアルバムを買ってみたり、と、つかず離れずの聴き方をしてきました。

時を経て、2019年。BLUE NOTE TOKYOでステイシー・ケントのライブに行くことができました。デビュー当時から変わらぬ可憐で優しい歌声、安定感。そしてとても知的で、誠実な印象すら覚えました。

新譜が発売されたばかりということもあり、アルバムの曲を中心に歌っていましたが、特に印象に残ったのが、ノーベル文学賞作家のカズオ・イシグロ作詞の曲「BULLET TRAIN」。

日本の新幹線に乗車している主人公の語り口調で進むこの歌は、「TOKYO」や「NAGOYA」と、日本の地名が歌の中に登場するので、日本の聴衆には嬉しい選曲でした。ジャズ・ヴォーカルの歌としては長い曲で、ゆったりと小説を読んでいるかのような気分になれ、ライブで聴くととても心地が良かったです。

すっかりステイシー・ケントに魅了され、帰りにはニューアルバムを購入し、サインも貰いました!

ちなみに街中のお店などでも実は頻繁にステイシー・ケントの歌が流れています。軽やかな優しい歌声で、店内のBGMに適しているのかもしれません。

またまた熱く語り、大好きなダイアナ・クラールやジャネット・サイデル、ダイナ・ワシントンなどの紹介まで至りませんでした。第三弾をお楽しみに!

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