環境問題を理解する: 市民の立場からできる環境へのアプローチ
さあ、火曜日だ。
火曜日は環境問題について書く日だ。
この「環境問題シリーズ」にはボクの考えが入る余地はない。ただひたすら事実を正確に書くことを目指しているが、将来的に新しい考え方や技術が導入され、ここに書いたことは古くなっていくことをご理解いただきたい。
今日は「市民の立場からできる環境へのアプローチ」について書いていこう。
さて、ここまで21回にわたって環境問題について書いてきたが、最後に市民という立場から、ボクたちが環境問題にどのような関わり方ができるかというところに触れて、このシリーズは一旦終了したいと思っている。
環境問題に関しては、日本人として(また地球人として)持続可能な状態にして、次の世代に渡していかなければならない課題だと考えているので、またちょっと違った角度から書いていきたい。
エシカル消費
日本のCO2総排出量の内、家庭からの排出量が約15%を占めている。これに自家用車やバスなどの移動手段によって排出されるものを加えると、生活関連で排出されるCO2は全体の20%にも及ぶと言われている。生活排水量においては工業排水量より多く、その中でも台所からの排水は環境負荷が大きいと言われている。また、家庭ごみは近年排出量が減少傾向にあるようだが、食品ロスなど課題も大きい。
近年では「エシカル消費(倫理的消費)」というワードも一般的になってきているように感じる。エシカル製品とは、単に素材などが環境に配慮しているだけでなく、その製造過程において労働者の待遇や対価などに差別がないなどの、社会的な課題も取り入れられている製品を指す。「フェアトレード製品」などがその一つだ。
グリーン購入
ボクたちが、そういった環境や社会に配慮した製品を選んで購入することを「グリーン購入」と呼び、グリーン購入を積極的に行う消費者のことを「グリーンコンシューマー」と呼ぶそうだ。そして、グリーンコンシューマーとはどうあるべきかは、以下の10原則で定義されている。
必要なものを必要な量だけ買う
使い捨て商品ではなく、長く使えるものを選ぶ
包装はないものを最優先し、次に最小のもの、容器は再使用できるものを選ぶ
作るとき、使うとき、捨てるとき、資源とエネルギー消費の少ないものを選ぶ
化学物質による環境汚染と健康への影響の少ないものを選ぶ
自然と生物多様性を損なわないものを選ぶ
近くで生産・製造されたものを選ぶ
作る人に公正な配分が保証されたものを選ぶ
リサイクルされたもの、リサイクルシステムのあるものを選ぶ
環境問題に熱心に取り組み、環境情報を公開しているメーカーや店を選ぶ
環境ラベル
どうやってそんな製品を選べばいいかという点については、商品や店頭に掲示されている「環境ラベル」を参考にして欲しい。以下に主なエコラベルを挙げておくが、皆さんも見覚えのあるもも多いだろう。
なお、環境省のホームページでは、すべての環境ラベルが一覧でまとめられているので、ご参照いただきたい。
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