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「ビジョナリー・カンパニー」を読む - ①ビジョナリー・カンパニーとはどんな会社なのか

さあ、金曜日だ。

先週までドラッカーの「マネジメント」を読み直しながら、ボクが受けたインスピレーションを書き連ねてきたが、今週からジム・コリンズの「ビジョナリー・カンパニー」を読んでいこうと思っている。

この本も(もう古典の域に入っていると言ってもいいくらいの)ビジネス書中のビジネス書であり、これまでに多くの優れた経営者に読まれてきた本である。


ジム・コリンズはどんな人か

「ビジョナリー・カンパニー 時代を超える生存の原則」は、アメリカのビジネスコンサルタントである、ジェームス・C・コリンズ(日経BP社の装丁には「ジム・コリンズ」と表記されているので、この記事内ではこちらを使うことにする)が1994年に出版した経営学の名著だ。

ジム・コリンズは、スタンフォード大学で数理学科の学士号・経営学修士号を取得し、マッキンゼーでビジネスコンサルタント、ヒューレット・パッカードのプロダクトマネージャーとして働いた人物だ。1958年生まれなので、今年66歳、まだご存命だ。

ビジョナリー・カンパニーの定義

まず、この本における「ビジョナリー・カンパニー」の定義だが、まずビジョンを持っていること、そのビジョンが未来志向ビジョナリーで、先見的ビジョナリーであること、そして業界の中において卓越していて、同業他社から広く尊敬を集めている企業を指す。さらに世界に対して大きなインパクトを与え続けている(一人のカリスマ経営者の手腕によってトップに君臨している企業ではなく、CEOが世代交代している)組織であり、主力商品(もしくはサービス)が本来のライフサイクルを超えて世の中に受け入れられている会社をビジョナリー・カンパニーと定義している。

この本には、18社のビジョナリー・カンパニーと共に、その同数の「比較対象企業」が登場する。比較対象企業とは、ビジョナリー・カンパニーに引けを取らないくらいの優良企業であるが、ビジョナリー・カンパニーに一歩及ばない企業を指す。ジム・コリンズはそれら合計36社の(場合によっては100年を超える)社史を調査し、比較することによって発見した、企業が永続的に繫栄するための普遍的な原則を、この本の中に記している。

ビジョナリー・カンパニーの抽出方法

本書出版の5年前となる1989年、ジム・コリンズはビジョナリー・カンパニーおよび比較対象企業の選出を行っている。その方法はフォーチューン誌およびインク誌に掲載されている企業ランキングの中から700社のCEOに、そのCEOが特に「ビジョナリー」だと思う企業を5社まで挙げてもらうことだった。そのデータ集計によって多く名前の挙がった18の企業(当初20社をピックアップしたが、内2社は創業から40年以上という基準をクリアせず落選)がビジョナリー・カンパニーに名を連ねることになったようだ。

その18社(+比較対象企業)が以下の一覧だ。

ジム・コリンズ著「ビジョナリー・カンパニー 時代を超える生存の原則」- 第1章 最高のなかの最高 - より

全5冊で構成されている

この本が出版されたのが1994年だ。
それから30年経った現代に、もし同じような調査をしたならば、もっと違う企業の名前が上がったろう。日本国内の調査であれば、トヨタや日産やホンダ、パナソニックや日立などの社名が挙がったかもしれない。ゼネコンや大手酒造、製薬会社などのカテゴリーからもランクインするかもな…

そして、この本は以下の5冊で構成されているようだ。

  • ビジョナリー・カンパニー(時代を超える生存の原則)

  • ビジョナリー・カンパニー2(飛躍の法則)

  • ビジョナリー・カンパニー3(衰退の五段階)

  • ビジョナリー・カンパニー4(自分の意志で偉大になる)

  • ビジョナリー・カンパニーZERO(ゼロから事業を生み出し、偉大で永続的な企業になる:)

うーーむ、この長編をどのようにまとめていくべきだろう…

(続きはまた来週)


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