芯が強い人は、自己肯定感ではなく「自己愛」を持っている話
西澤です。
現在32歳ですが、
5年前ぐらいから思っていたことがあります。
それが、
「最近の若者は何者かになりたい」
と思い詰めているということです。
当時27歳なので、
まあ自分も若者の類に入っていたのですが、
あの頃から、SNSやメディアで活躍する同世代を見て
『私も早く何者かにならなきゃ!』
と思う人は多かったですし、
現在もその傾向はかなりあると思います。
気づけば
『タイトルそのままやん!』
って本も出てました。
で、私はと言うと、
20代の頃は全然そんな気持ちはなかったです。
なぜかというと、
22歳の時に、親の反対を押し切って
大学生を辞め、最初はアムウェイをやり、
でも3ヶ月ぐらいで
『アムウェイより、ITの方が面白いんちゃう?』
となってWEB関係の仕事を始め…
とまあ振り返っても結構無茶苦茶なライフステージだったので、すでにその時点で周りの人と一線を画した「何者か」になっていたのですよね笑
なので、謎に焦る同世代を見て
「なんでそんなことで思い悩んでるんだ」
と思っていました。
そして、『何者かになりたい』
と思っている人ほど、芯がぶれていたり、
会うたびに違うことに手を出しては中途半端に投げ出してを繰り返していたので、当初からあまり良いイメージはありません。
ただ、悩んでいる人が多かったので、一種の社会現象になっているイメージはありました。
そして、現在ですが、
5年を経て、その気持ちが
『なるほど!』と理解できました。
理解できたのは、子どものおかげでした。
当時と違って、
今は子どもも生まれ、
3人目も今月出産予定で、
世間的に見るとしっかりパパになりました。
一番上の子は幼稚園に通っており、
ある意味人生で初めての社会経験をしています。
その中で、色々な人の変化を受けて毎日帰ってきます。
毎日口癖が変わったり、幼稚園で流行っていると思われる新曲を歌っていたりします。
個人的にはどれも微笑ましいのですが、
最近はよく、
「〇〇って可愛い?」
とか
「この中で一番可愛いのって誰?」
と聞いてきたりします。
そこで、
『こんな小さい歳でも社会の中で自分のオンリーワンを見つけようとしているんだな』
と感じることが多々あります。
(上述の例えは少し乱暴かもしれませんが、まあそう感じることが日々よくあります)
特に最近はSNSが子どもたちの中でも流行しているので、子どもたちの中でも他人との比較が起こりやすくなっている気がしています。
我が家はマンションですが、先日子どもから、
「3階だてのお家に住みたい!」
「ドアも3つ欲しい!」
と具体的に要求されました。
おそらく海外の子供向けユーチューバーの動画を見ての影響だと思います。
(その後、『それ、3世帯住宅やないか!そんなん建てたら逆にめんどくさくなるで!』と大人のツッコミも入れておきましたが。)
なのでまあ、
20〜30代の話だと思っていましたが、
『何者かになりたい』
という現象は子どもたちにも起こっているということです。
しかし、
私はこの
『何者かになりたい』
という衝動に駆られるのは、人生を歩む上であまり良い傾向ではないと思っています。
なぜなら、『何者かになりたい』という思いは、
イコール『今の自分に不満がある』からだと考えるからです。
一時的に自分自身を内省して、よりよく人生を高めていくということは大事ですが、基本的にはまず「自分自身を大好きでいること」は何をする上でも必要だと思っています。
自分を好きでいることを『自己肯定感』と表現したりしますが、私はこの言葉はあまりしっくりきません。
なぜなら、自己を肯定する=自己を好きでいるということではなく、自己肯定感という言葉の中には、『自分を好きでいるために、無理やり肯定せざるを得ないケースに盛り込んでいる』ようなニュアンスが介在するからです。
そこで、私は、『自己肯定感』という言葉ではなく、『自己愛』という言葉が一番しっくりくると思っていて、これこそが『何者かになりたい』悩みを払拭して、芯のある人間を形成する要素なのではないか?と思っています。
『自己愛』とは単に、
と考えています。
この自己愛を正しく高めていけば、そもそも『何者かになりたい』という感情が沸かなくなるはずです。
自分こそ愛しい存在で、自分という人間で毎日を過ごせていることに感謝する。
不都合なことや逆境があったとしても、自分を好きでいれば不要なストレスを受けることもない。
そう考えるからです。
古くからの日本の風習で
・慎ましく
・出る杭は打たれる
的な思考があるので、こういった『自分が大好き!』と公に発言することはしばしば嫌われる傾向にあります。
しかし、それは別にむやみやたらに発信しなければいいだけで、あなたは平然と自分自身が大好きでいれば問題ないのです。
そういうメンタルになれば、
芯の強い人間になれると思いますし、
何があってもブレずに、自分のやりたいことを貫けるようになるのだと思います。
少なくとも私は『正しい自己愛』を持って生きていこうと思いますし、子どもたちにも自分自身を好きでいて欲しい。
その中で色んな人と交流して楽しい人生を歩んでほしいなと思います。
終わり