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「Acura」ショートアニメ『Type S: Chiaki’s Journey』邦訳

『Type S: Chiaki's Journey(チアキのジャーニー)』は、ホンダの海外向け高級車ブランド「Acura」の"Less Talk, More Driving"(ごたくより走りを)というテーマをもとに制作された、広告用ショートアニメシリーズ。日本時間では2022年1月21日よりAcura公式サイトに公開され、同年のサンダンス映画祭でも披露された。制作元はロンドンのThe Line Animation Studio、テーマ曲は日本のバンドNemophilaの「雷霆 -RAITEI」。キャストはチアキ役がヒロミ・デイムズ(『サイバーパンク』ブルームーン役)、のぼる役がダイスケ・ツジ(『ゴースト・オブ・ツシマ』境井仁役)、エリック役がスティーブ・ブルーム(『カウボーイ・ビバップ 』英語版のスパイク役)。以下、その全4話と各種トレイラーの内容を日本語訳で紹介する。なお、キャラクター名の表記は「Legacy」トレイラーに準じた。


◆『チアキのジャーニー』第1話


チアキ、以下C: 何、あのこれ見よがしな態度。トラックまるまる走るとかアリ?

のぼる、以下N: 金があるんだろうな、そりゃ。

C: ハン、腕はお金じゃ買えないでしょーが。たいして速くもないじゃん。

N: はやまった真似は──するなよ。……チアキ!!

エリック、以下E: 来やがったか。

C: ゲーム開始。

E: ケケ、まったなー。

C: これで終わりじゃないから。


◆『チアキのジャーニー』第2話


C: ノブおじさん、なにも大騒ぎすることなかったでしょ。あと少しのとこで──

N: 大騒ぎだと!? 俺のクビが飛ぶところだったのにか!! それだけならまだしも、お前の身が無事じゃ済まなかったかもしれないんだぞ。父親のいないつらさはわかる。俺だって弟がいなくて寂しい。

N: だがな、レースに必要なのは自分を律する心だ。感情に突き動かされるな。マシンと一体になれ。しかるべきマシンとな。

N: スピードなき精密性は空疎。精密性なきスピードは混沌。そこが呑み込めれば、一人前のドライバーになれる。

C: で、おじさんが叩き込んでくれるの?



◆『チアキのジャーニー』第3話


C:  何なの、ここ?

N: 一族が代々、クルマの扱いを身につけてきた場所だ。

N: 早すぎるぞ! もう一度。遅すぎる! やり直しだ。だめだ、スピードを上げろ! ……マシンと一体になるんだ。

N: 完璧だ。もう一度。

N: おい。私有道は立ち入り禁止だぞ。

E: ソイツとの勝負がまだついてないもんで。

C: 札束積んだってうちのコースには入れないよ。

N: 明晩。ロングビーチで。

C&E: ナイトレースだ。



◆『チアキのジャーニー』第4話

N: どうした、チアキ。あと1ラップだぞ。

E: 食らえ、電光石火!!

N: マシンと一体になるんだ。

C: マシンと、一体に。

E: うおおお!!

C: やった!!

N: そら。

C: 父さんのジャケットだ。

N: お前にやろう。……うん?

謎の男: よう、ノブ。次のレースはどうだ。

(エンドマークは「THE END?」)



◆「バックストーリー」トレイラー


C: 世の中、お金で買えないものなんてほとんどないけど──

E: やったぜ。

C: レースに限って言えば──

E: 決着がまだだったよなァ?

C: 称賛は、実力でとりにいくもの。



◆「レガシー」トレイラー


C: 伝説的ドライバーだった父。父のあとは、あたしが受け継ぐ。そのためなら、どんなことだってやってやる。

N: マシンと一体になるんだ。しかるべきマシンとな。

E: 食らえ、電光石火!!

C: ゲームの始まりだよ。



◆「教え」トレイラー


N: 教えその1。意識を集中して先を読め。
教えその2。最短ルートが最速ルートとは限らない。
教えその3。勝負に出るならここぞという時を待て。
そこまで身に付けば、一人前のドライバーだ。