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6/12(土) 東京都2部リーグ戦 第7節 vs一橋大学マッチレポート #5

暑い。とにかく暑い。真夏日を記録する日もあった今週、我々は東京都2部リーグ第7節一橋との一戦に臨む。

前節は成城大学との一戦。開始早々に先制点を2節連続で献上するも前半だけで3得点を奪い返し逆転。後半も1点を追加し、終わってみれば4-1と完勝。無敗をキープし、首位をひた走る玉川を追走する。

対する一橋は2勝2分1敗の3位。前節は東京理科大に1-1の引き分け。2位 vs 3位。昇格の切符は2枚。第7節ではあるが、延期分が2試合あるため、上智にとってはこの直接対決が前期の折り返し地点。前期を昇格圏内で終えるためにも是が非でもこのシックスポインターを落とすわけにはいかない。

上智のラインナップは以下の通り。

上智のスターティングメンバーは以下の通り。
羽藤 宏太朗(C)(4年/#1/GK/國學院久我山高校)
古宮 由視 (4年/#4/MF/東京武蔵野シティFC U-18)
三井 慎司 (3年/#82/DF/藤枝東高校)
関 大陽 (3年/#6/MF/湘南ベルマーレU-18)
池田 総一郎 (4年/#10/FW/県立川和高校)
菅 雄太郎(2年/#55/MF/八千代高校)
神田 辰丸 (3年/#14/MF/國學院久我山高校)
羽鳥 颯 (3年/#17/MF/昌平高校)
野田 祐成 (2年/#48/DF,MF/國學院久我山高校)
大山 諒(3年/#88/MF/武南高校)
伊藤 大心 (3年/#78/MF,DF/國學院久我山高校)

サブは以下の通り。
小熊 崚介(2年/#28/GK/暁星高校)
宮原 正弥(4年/#8/MF/國學院久我山高校)
小堀 耕太郎(3年/#38/MF/桐蔭学園)
三谷 宗 (4年/#7/MF/日本大学鶴ヶ丘高校)
古山 悠人(2年/#80/MF/新潟高校)
松本 浩己(4年/#9/FW/東京都市大学付属高校)
坂田 涼(3年/#47/DF/駿台学園高校)


薄い雲の隙間から陽光が差し込む13時10分にキックオフ。

序盤は2試合連続で開始早々に先制点を食らっているというのもあり、セーフティーに長いボールを使い相手陣地でプレーする。

対する一橋はブロックをがっちりと敷き、引いて守る形で徹底抗戦。上智はボールを持たされる展開に。

ファーストシュートは前半14分。関がボールを運びミドルシュートを放つも、これは大きく枠の外。

15分、関がまたしてもフリーでボールを持ち、抜け出した神田へロングボール。これを神田がうまくダイレクトボレーで合わせるも相手GKのファインセーブ。

23分、菅のシュートから左CKを獲得。古宮のボールは弧を描いてペナルティーマーク付近へ。これを相手GK前に位置していた関が下がりながら頭で合わせ、ファーサイドのサイドネットへ流し込み先制。給水タイム前に先手を打つ。

関のゴールに歓喜の輪ができる

先制点を奪い、勢いに乗る上智。27分、CKのこぼれ球を拾った伊藤のクロスに関が合わせるもこれはゴール左。

32分、左サイドを攻略し羽鳥がカットインからニアに走りこんだ菅にクロス。このクロスを角度のないところで受けた菅は振り向きざまにループシュート。これがGKの頭上を越え、美しい放物線を描き、逆サイドネットへ吸い込まれる。

菅が追加点

前半は上智が主導権を手中に収めたまま2-0のスコアで折り返す。

後半開始から三井に代わって、古山を投入。

後半も勢いのままに3点目をとり、勝負を決めたい上智であったが決定的なチャンスが作れない。

その展開を打破するため、後半12分、南出学生監督は攻撃のカードを切る。羽鳥に代えて松本を投入し3点目を狙う。徐々に押し返される展開となるが、関、野田を中心に要所を抑える。

28分、菅に代わって三谷を投入し攻撃の活性化を図る。

33分、左に流れたボールに相手が反応し抜け出し決定的なピンチを迎えるもここは羽藤がストップ。

41分、神田に代えて小堀を投入。逃げ切りを図る。

44分、大山が右サイドを敵陣深くまで突破し、中にいた松本へ折り返し。松本はこのボールを受け、切れ味鋭い切り返しから狙いすましたシュートを放つもこれはわずかに枠の外。

47分、大山に代えて宮原を投入し最後のカードを切り、このまま試合終了。前半に決めた2点を守り切り2-0で勝利。

終了後ハイタッチする選手たち

2試合連続で開始早々に先制点を献上していた上智だったが、今節では安定した立ち上がりからボールポゼッションを高めながら前半で2ゴールを挙げ、ゲームの主導権を前半のうちにがっちり握り、後半もほとんどの時間相手に主導権を渡すことはなかった。試合数を重ねるにつれて試合巧者ぶりも少しずつ付いてきている。スコアこそ2-0だったものの、今期のリーグ戦で最も安定した戦いぶりといっても過言ではない。

その一方で主導権を完全に手中に収めながらも2点止まりだったのは反省が必要なところでもある。後半戦は何となく貪欲さに欠けているようにも見えた。もちろん2点のリードをセーフティーに守るのは何よりも必要なことであるが、3点目、4点目をハングリーに狙う姿勢というのは得失点差が絡んでくるリーグ戦の中では大切なことになってくるだろう。

このゲームで光った選手は関。開始早々から引いていて、中盤とのパス回しにまったく食いついてこない相手に対してなかなか攻撃の糸口がつかめず手詰まり感があったが、それを見るや否や中盤をすっ飛ばし相手の裏へレーザービームのようなロングボールを供給。神田がダイレクトボレーで合わせた決定的なチャンスを演出したのももちろん、それ以外にもチャンスを作り流れを上智に持ってきた。そして流れを持ってくるだけでなく、CKから先制点をマーク。下がりながらのヘディングと難しい状況であったが、しっかりとサイドネットへと沈めた。相手の出方を見ながらプレーを変え、相手の脅威になり続けることができるインテリジェンスと高い技術、そして決定的な仕事も果たせる勝負強さも見せ、それはレアルマドリードの偉大なるカピタン、セルヒオ・ラモスと重なるものがあった。

ゴール後エンブレムにキスをする関

もう1人は菅。持ち前のフリーランとキープ力で攻撃の起点とはなっていたものの、シュートミスなどでここまで決定的な仕事には絡めていない菅だったが、このゲームではチームの2点目となる今季初ゴールをマーク。ゴールに背を向けているかつ、角度がほとんどないという状況で、並のプレーヤーならばそのまま体を入れてキープか、視野内にいる味方選手へのパスなどを選択するだろう。その中で菅はファーサイドへのループシュートという誰にも想像できないプレーを選択。シュートはまるで時が止まったかのようにゆるやかな美しい放物線を描き、ネットを揺らした。彼が持っている非凡なサッカーセンスが容赦なく炸裂したシーンであった。昨季1年生ながらも出場機会を得て、攻撃の中枢を担う期待のスーパールーキーであった菅だが、大怪我で1シーズンを棒に振った。昇格をぎりぎりで逃したチームに対して指を咥えて見ていることしかできなかったその悔しさを今季にぶつけるクラックの見せる魔法にこの先も注目だ。

会場を唸らせるスーペルゴラッソを決めた菅

以下、出場選手のインタビューです。

伊藤 大心 (3年/#78/MF,DF/國學院久我山高校)
・今日の試合を振り返って
前半は、引いてくる相手に対してなかなか崩してシュートまで行けるシーンが作れなかった中で、セットプレーとアグエロで2点取れたのはよかったです。
逆に後半は、前からプレッシャーを掛けにきたり、ボールの運び方を変えたりなど戦い方を変えてきた相手に対して、どう対処するかをピッチ内で統一しきれなかったのが反省点です。何が原因でどうズレたのかを擦り合わせていきたいと思います。

・今後に向けて
とりあえず、上位対決で勝利を収めることができてよかったです。試合を重ねるごとに良くなっている部分もありますが、課題もどんどん出て来ています。自分たちの課題から目を逸らさず、どんな試合でも巧く泥臭く勝てるチームになっていきたいと思います。応援よろしくお願いします。

闘志溢れるプレーで常にファイトした伊藤

菅 雄太郎(2年/#55/MF/八千代高校)

・ゴールシーンを振り返って
まず、ゴールシーンはニアが空いていたのでそこに入り込めたのが良かったです。そしてそこで受けてから、誰もが予想だにしなかった反転からのループシュート。仲間から聞こえる歓声。全てが予想通りでした。

・今後に向けて
今後はリーグ戦で5点を決めることを目標にしているので、これで終わらずに得点を重ねていきたいと思います。

次節は6月20日(日)10:00キックオフ。武蔵大学との一戦。2位 vs 3位と3節連続上位対決。次節も無観客での開催となるので、Player!、Twitterでの熱い応援よろしくお願いします!

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