「高校でサッカーを引退しようとしている君たちへ」新4年・土井 源也
平素より大変お世話になっております。
今シーズンより副主将を務めております、土井源也と申します。
今回は、高校卒業と同時に部活動サッカーの引退を決断「しかけた」方々に向けて綴ります。
特に、僕と同じように高校サッカーが思い通りの形で終えられなかったそこの貴方に。
まずは、3年間お疲れ様でした。
苦しかった思い出が大半だったと思います。
3年間で学んだこと、仲間の存在、悔しさ、楽しさ。全てが今後、大きな活力として働いてくれることでしょう。
入学式を前に「ガチ」のサッカーをひと休みしている今の生活はどうですか?
部活の同期と時間を気にせず遊んだり、
高校では出来なかった髪色にしてみたり、
自動車教習所に通ってみたり。
大学受験の結果が振るわず、浪人生として早速勉強に取り掛かっている人もいるでしょう。
どのみち、週6日の活動から開放され、新鮮かつ自由度の高い生活を送っていることは確かでしょう。
4月からは大学の講義が始まり、多くの出会いや経験をしていく訳ですが、あなたは4年間をどんなことに捧げたいですか?
アルバイトでお金を稼いだり、ドライブに行ったりするのは大学生だからこそ出来ることでしょうし、
サッカーサークルに入って仲間とサッカーを楽しむのも充実の日々を送れそうです。
サッカーを引退して他のことを始めるのも面白いと思います。
多くの選択肢がある中で、何が自分にとっての最適解なのか迷うことは入学を控える新入生が必ず通る道です。
入学前にどのような選択をしても、そこに不正解はありません。
自分以外にも悩んでいる仲間が沢山いるんだというマインドで、思い詰めることなく自分の直感を信じてください。
しかし、その決断をする上で「高校でもダメだったから大学の体育会サッカーは無理だろう」という理由で、最初から選択肢として省いてしまった方がいるのであれば、ちょっと待ったと言わせてください。
その考えは必ずしも正しいとは言い切れません。
個人的な想いとして、皆さんにそのような消極的な理由で無限に残されている可能性を減らして欲しくないですし、
なにより自分は体育会サッカー部に入ってよかったと心の底から思っています。
高校で猛者相手に手も足も出なかった人の中には、「自分は何一つとして通用しない」と思っている人もいるのではないでしょうか。
しかし、日の目を浴びることなく引退した貴方達にしか持ってない武器だってあるのだという事をお伝えさせてください。
実績もなければ技術もない。
そんな僕達にだってとてつもない武器はあるのです。
思い出してください。
練習前に全員が集合して監督やコーチに読み上げられるメンバー発表で、自分以外の仲間の名前が次々に読み上げられる時の焦燥感。
トップチームの紅白戦のために早々に練習を切り上げ、今にも爆発しそうな「練習したい欲」を押し殺して、ただ座って観るしか出来ないやるせなさ。
不甲斐ない試合をした後に、コーチに「ブランドを汚すから退部しろ」と怒鳴り散らかされたあの日の悔しさ。
この気持ち、他の人に簡単に分かられてたまるか?
あの時に感じた屈辱や苦しさは、反骨心という名のエネルギーと化し、立派な武器になるのです。
そして、そんな貴方達にはまだまだ味わい足りていないサッカーの醍醐味が数え切れないほどあります。
格上と呼ばれる相手に何本もパスを繋いでゴールネットを揺らし、仲間が必死に抱きついてくる時の感覚。
最高に脳汁が出てたまらない。
不思議なもので、
この瞬間が少しでも味わえるのであれば、
どれほど苦しみ、時間がかかってもいいや。
毎朝早起きして眠い目を擦りながら、わざわざ自らキツイ練習をしに行くのも悪くないな。
そう思えてしまうのです。
そんな最高の瞬間をまだまだ体感できるチャンスがあるというのに、
「きっと無理」
それだけの理由で可能性を捨てていいのでしょうか?
余計なお世話だと言われてしまえばそれまでですが、大学サッカーに助けられた身として、1人でも多くの「人生の後輩」に報われて欲しいと思っています。
これが明日入学式を迎える後輩たちに伝えたい私の想いです。
しかし、私の極めて限られた語彙力では想いを最大限に表現仕切ることは不可能なので、、
是非4月から開幕するリーグ戦に観に来てください。
4年目を迎えた大学サッカーで何を学んだのか。
大学サッカーにはどんな魅力があるのか。
何のために毎日部活動に捧げているのか。
出し惜しみすることなく、全てを90分間で表現します。
そして、我々上智大学体育会サッカー部の試合を観て、もう一度「本気の」サッカーをしたいと思ってくれた貴方と【関東昇格】【下剋上】を実現できることを心待ちにしております。
次のブログを担当してくれるのは、多くの苦楽を共にしてきた頼れるキャプテン、古山悠人です。
今シーズンのサッカー部を率いる漢はどのような文章を披露してくれるのでしょうか。
お楽しみに!