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風の時代の効率化と人間らしさへの回帰

風の時代には、これまでの生活や社会に何かが付加されると期待している人も多い。

確かに、テクノロジーの解禁によってこれまでには考えもつかなかった様々なものを私たちは手にすることができるだろう。

けれども、実際にはこれからの世界は全体的に、大幅に簡素化されていく。

よりシンプルで、集約され、無駄の省かれた世の中になっていく。

政治、金融、物流、学問、教育、医療、全てに置いて透明度が増すことにより不要な部分が炙り出されて適宜取り除かれていくため、膨大な量の「無駄」が消滅する。

今までの世界に蔓延っていた、本来この社会に必要のない不健全な既得権益やビジネス、宗教などは一掃され、本当に必要な、本質だけが残る。

それらが占めていたパーセンテージは私たちが思うよりも多いため、その余分な要素が取り除かれると、社会システムは驚くほど軽くなり、効率的に機能するようになる。

何事も意図してから目的地までの道のりがクリアに見通せ、そこに到達するスピードもこれまでとは比べ物にならないほど速くなる。

必然的に私たちの生活には時間とエネルギー的余裕が生まれ、心にもゆとりができるようになる。

更には、これまでは自分の生活や人生は自分で守り、全て自力でやりくりしなければならなかったのが、基本的なことは社会システムに安心して任せられるようになるため、私たちはより人間的でアナログな意識に立ち戻れるようになっていく。

危機管理的な思考を徐々に手放せるようになり、より人間的で素朴な感性を取り戻し、効率化するよりもわざわざ手間暇をかけることに喜びを感じたり、マルチタスクをするよりも一つのことに没頭する幸せを好んで味わう様に、感覚も変化していく。

風の時代がうまく機能すると、このように、社会システムが効率化されると共に私たちの意識もとてもシンプルになって(戻って)いくのだ。

つまり、社会システム的な無駄はなくなるけれど、人間の心にとって必要な無駄=余裕や遊び的な要素が占める割合は増え、私たちは本当の意味での豊かさを見出して(思い出して)いくようになる。

けれども、もし風の時代が好ましくない方向へと舵を切れば、システムは社会を操ろうとする層の都合の良いように効率化され、私たちはそこに巻き込まれてますます人間らしさから切り離され、ディストピアとなってしまうだろう。

(風の時代がディストピア的方向に舵を切った場合に考えられる特徴は、以下の記事を参照↓)

さて、一体どちらの道を、私たちは選ぶのか?

その運命の分岐点は、紛れもなく、今。

鍵を握るのは支配層ではなく、私たち一人一人だということを忘れずにいよう。


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