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【完全マニアックnote】平凡な看護師でも一般企業で活躍できる理由を考えてみた

私は新卒で看護師となり、現在はスタートアップでマーケティングのお仕事をしています。

一般的に看護師から一般企業や異業種への転職は難しいと言われていますし、看護師のほとんどが看護師以外の道がないと諦めているケースが多いです。

でも私は看護師だからこそスタートアップやベンチャーでも生き残れる。

そう思うんです。というより、勝ち残れる。

なぜなら看護師は本当に強い。

でもその強さを他業界で生かせらることを知らずに、看護師の道だけに選択肢を狭めているのは大変勿体無い。

もしあなたやあなたの周りで医療業界にいるものの、一歩前に踏み出せない人がいたらこのnoteを届けていただけると嬉しいです。

もはや私の完全主観と趣味で書くnoteではあるものの、あながち間違ってはいないはずです。

ではしばしお付き合いください。

学生時代から社会人以上の辛さを経験している

「あなたの人生で一番大変だった時はいつですか?」と言われたら個人的にトップ3に入ってくるのが看護学生時代。

看護学生の何が辛いかというとざっくり、

・ありとあらゆる科を経験する
・老若男女+健常な方+病を患っている方+その周りの方と関わる
・3週間実習が連続で数ヶ月続く
・毎日レポート10枚は書く。手書きなのでシャーペンで手が真っ黒になるレベル
・睡眠?そんなもんない。
・自分の体調管理なんてできないけど這い上がるしかない
・空きコマがまじでない。本当にない。
・現場の看護師はまじで怖い。病む。
・事前学習の山
・女社会
・単位1つが命取り
・実技試験が厳しい。放課後ずっと練習。再試続き。
・患者さんが亡くなることもある。辛い。
などなど。
ここに書けないレベルの辛いことが山ほどある。

まず看護学生はたくさん勉強します。

3年や4年間で人様の命を預かる仕事に就くわけなので、中途半端なスキルや知識では人命に関わります。

看護学生が学ぶ内容が大きく分けて以下の4つ。

・基礎分野
・専門分野
・専門基礎分野
・総合分野

この4つの詳細を見ていくと……

・基礎分野
看護師は人と関わる仕事なので、乳幼児から高齢者まですべての人を対象とします。そのため、人や社会を幅広く理解し、客観的に物事を考えるための能力、コミュニケーション能力及び主体的に判断し行動できる能力をこの分野で身に付けます。
<例>統計学、人権社会論、心理学、保健体育、日常英会話、人間関係論 等

・専門分野
看護職には適切な看護の提供が求められます。専門分野Ⅰでは看護師の基礎能力として、看護の倫理や洗髪・体位変換等の日常生活を援助する技術を学びます。専門分野Ⅱでは、病気ごとに、看護の目的・方法等を学び、実践と結びつけて理解できるよう病院等での実習も行います。
<例>看護学、成人・老人・小児・母性・精神看護学、病院等での実習 等

・専門基礎分野
看護職となるためには医学的な知識が基盤となります。そのため、身体のしくみ、健康及び病気に関する観察力・判断力を高めるための勉強をします。
 また、医学的な知識に加え、人々が地域でより良く生活するための社会制度などについて学びます。
<例>解剖学、生理学、病理学、疾病学、薬理学、栄養学、公衆衛生学 等

・総合分野
看護職は、病院だけでなく、自宅等で生活しながら療養する方にも看護を提供します。ご自宅等で提供する看護の基礎的技術、他の医療福祉に関する職種の方と連携する中での看護の役割を理解できるよう訪問看護ステーション等での実習も行います。
<例>在宅看護論、訪問看護ステーション等での実習 等


参照:東京都福祉保健局: https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/smph/hiroo/curriculum/kyouikukatei.html

になります。

要はめちゃくちゃたくさん勉強するんです。

単純に病気や人の体のことだけでなく、病院以外での看護や色んな科や病気のことを叩きこみます。

もはや3〜4年で習得するにはかなりの覚悟が必要な内容になってくるのです。

そして空きコマなんて全くない中で、1年生の時はひたすら勉強してテスト、勉強してテスト、勉強してテストを繰り返します。

そして2年次からは地獄の実習期間の突入です。(大学の場合もう少しあとになってきますが)

実習の現場では教員と看護師の板挟み、そして病気を患い時には心も弱っている患者さんを相手にしなければなりません。

患者さんを受け持つための事前学習、関連図といった疾病の原因や症状の細かな分析レポートやその患者さんの課題を分析するフレームワークに基づき11~13項目のレポート、デイリー看護レポート、看護計画、看護の振り返りレポート、といったレポートの山と勉強の山でカオスです。

こんな大変な学生生活なので本当に辛くてとくに私のクラスの場合入学当時のクラスメイトが卒業時には半分になっていました。

とりあえず一般的な大学生活とは本当に違います。

職業訓練所に送られて毎日圧迫面接を受けるような環境といえば理解していただけるでしょうか?

そんな生活を3~4年耐えられるので学生の時から、強靭なメンタルと体力が養われます。

学校によって緩さや過酷さの差はありますが、現場に出たらもっともっと鍛えられます。

そして看護師経験がビジネスでも勝てる理由を説明します。

看護師でもビジネスの世界で勝てる理由

・学習習慣が身についている

患者さん看護を提供する仕事であるため、人体と人の心理に詳しくないといけません。
そのため、解剖学実習の見学から始まり体の各部位の名称・機能・その部位の損傷による体の変化やダメージ……全てを理解する必要があります。
しかも心理学も勉強しますし、心の弱りやすい状態にある患者さんの看護を24時間やる仕事です。
老若男女多くの人と関わりながら色んな人を同時に看るので知識と経験めちゃくちゃつきます。
そもそもたくさん勉強して、日々進歩していく医療知識を習得していくためには自己研鑽が求められます。それはどのような仕事をしていても同じです。特に異業界に転職を考えてる人はこの自己研鑽が求められますし、看護師時代の猛勉強した経験があればビジネスパーソンに必要な学習のサイクルは身についているはずです。

・観察&アセスメント力がハンパない

『看護は観察で始まり、観察で終わる』という言葉があります。

患者さんの様子を見てそのときに何が必要かすぐ判断できる力は、看護師の必須スキル。そして自分が行なったことが適切だったのか、その後の状態を正しく観ていく必要があります。
ちょっとした変化にも目を配りつつ、「こうしたらよいのでは」と動けるという意味での瞬発力も同時に求められます。
この観察力で報酬をいただいているといっても過言ではないので、フィジカルなアセスメントから五感を使ったアセスメントと医療知識フル稼働で挑みます。
毎日アセスメントして看護して評価してまた看護する……要はビジネスの世界におけるPDCAを医療現場でも回してるので病院の外に行ったとしてもその力をもって活躍することができることでしょう。

・ホスピタリティ精神が叩き込まれてる

時には人の苦しんでいる姿、人には見せたくない部分をさらけ出してもらいながら患者さんは医療人の前に立つ。
だからこそ看護師もその思いをちゃんと汲み取って接していく必要があります。
看護師といえば汚物も処理したり暴言を吐かれたり大変なイメージがあると思います。実際そういうこともあります(私は認知症の方に叩かれたこともあります)
そんな大変な中でも冷静を保ちながら看護をしていかないといけないので、そういった中でのホスピタリティ精神は人に深く寄り添う仕事だからこそ強化されたものだと思います。
このホスピタリティ精神は人と関わったり仲間と仕事する上でとても大事になります。

・ロジカルシンキングが鍛えられている

看護学生の頃から頻繁に言われたのが……

「根拠は?」

常に根拠、エビデンスを求められました。

もうこの言葉を聞き飽きた人も多いと思いますが、それほど看護師は人体や病理学のエビデンスに基づいた看護を提供していかないといけないので、根拠を元にしっかり行なっていく必要があります。
看護師は根拠に基づいた思考力が求められるので、「この原因はどこにあるのか?」「今起きている事象はどういったことに繋がるのか」といった視点が身についています。この思考は医療・看護のみならずビジネスシーンでもとても重要です。この根拠に基づいたロジカルシンキングが鍛えられている看護師は自信を持っていいと思います。

・ストレスフルな環境で働くのでメンタルが強い

「メンタルが強い」という言葉はさまざまな局面で使われますが、看護師に求められる強いメンタルとは単純に気が強いというよりは、冷静で物怖じしないということになると思います。
重症の患者さんがやってきても優しい声をかけられて、大変な業務の中でも患者・家族を励ませる精神力が必要になってきます。そして時には患者さんが目の前でなくなったり、急変になったりと普段の生活では経験できない多くの人の生死の現場の最前線にいます。命の重さと儚さを常日頃体感しているので、メンタルが強くならざるを得ません。
そんなストレスフルな環境で働いているので、新しい環境に入っても順応しやいと思います。

・夜勤や不眠の実習を乗り越えてきたので体力ある

私自身も一般的な同年代と人より体力に自信があります。それは看護師時代の不規則な生活で鍛えられたと思います。

私が勤めていた病院では夜勤が15時から翌日の朝9時まででした。

もちろん夜中に仮眠を2時間くらい取れる時もありますが、取れないこともしばしば。

夜通し働きながらいろんな介助をしたり、採血、点滴、検温…などの処置のオンパレード。体が疲れている中でも緊張感をもって働かないといけないので、自然と体力は身につきました。
ビジネスの世界でも体力と思考体力をすごく求められるので看護師時代の経験は私にとってかなりのプラスになっています。

・老若男女+様々な疾患を抱えた人と関わるのでコミュ力高い

普段は恥ずかしがり屋でプライベートだと口下手な看護師でも病院で働いてる瞬間はコミュ力高い人が多いです。(仕事だからうまく切り替えられるてるのかもしれませんね)

患者さんの一番近くにいるからこそ、患者さんの思いを代弁して他職種とも上手く連携していく役割が求められます。
また患者さんに行動変容を起こしてもらうには日々の接し方やコミュニケーション力が求められます。
その日その時に応じて適切な声がけを行いながらケアをしていくスキルはどの業界にいっても通用するスキルとなります。

これらのような強みがある看護師さんたちは素晴らしいです。だからこそ医療現場だろうが、その他の場所でももっと自信をもってイキイキと活躍して欲しいです。


しかし、自分のキャリアや生き方に疑問や不満を抱きながら生きている人も少なくありません。

もう一歩前に進みたいけど具体的にどうしていけば良いのかわからないという方はぜひ私たちHeaRingのキャリア相談を受けてみてください!

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