期間限定ホット便

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何のために走ったのか、

待っている間のほうが長くて、やってきたらあっという間に終わってしまった夏。 ワールドカップから比江島慎という選手を知ったのに、いつのまにか宇都宮ブレックスにいる比江島慎のほうがよく知っている顔になっていたから、6月になってもあまりピンときていなかった。 国内で開催された強化試合には、仕事の都合で行けなかった。始まる前からずっと本人が口に出していた"最後"にどんどん近付いていても、実感が湧かなかった。Bリーグの中を探してみたってこれほどオールラウンダーで替えが効かない選手はい

    • 今からでも間に合う!忍たま乱太郎って?

      久々のnote更新、タイトルの通り1200%バスケと関わりのない話をするので間違えて開いてしまった人は回れ右!五輪楽しみですね! 今回はタイトルの通り、『忍たま乱太郎』について「興味あるけどどこから見たら分からない…」「12月に映画やるから見に行くけど小さい時観た朧げな記憶しかないんだよな…」という方向けに独断と偏見による『忍たま乱太郎』の見かた・知りかたを紹介していきます。 まず小さい時の朧げな記憶をおさらいしていきましょう!『忍たま乱太郎』というお話の概要です。 舞台

      • 黄色い翼

        23-24シーズンは私にとって、初めてBリーグを知り、初めて現地で試合を観た、いわばファン1年目のシーズンだった。 思い返せば、長いようであっという間の10ヶ月だった。選手たちにとっても激動の10ヶ月だっただろうが、私にとっても激動の10ヶ月だった。なんせ、外から入り込んでくる全てに対する姿勢を、ブレックスによってまるっきり作り替えられてしまったからだ。 以下はブレックスを今季から追い始めた人間の自分語りの範疇を脱しない回顧録となるため、ブレックスについて読みたかった方は

        • いつかまたこのバスで

          東地区優勝が決まった時。 例えこの先彼等の道が何処で途絶えようとも、最後の1秒まで彼等を応援し続けたい。そして何処で途絶えようとも、今季の彼等を称えたい、心の底からそう思えた。 道は、思いの外早く途絶えた。 正直な話、試合が終わった瞬間は悔しいというよりも茫然としていた。60試合のレギュラーシーズンを終えて、そうしてチャンピオンシップははじまったばかりだと思っていたのに。幕切はあまりにも呆気なかった。同じ相手に二つ負けたら終わり。白黒はっきり結果が出てしまうスポーツの世界っ

          何度でも、

          昨年のW杯からBリーグを追い始めた私。 他地区相手のアウェーの試合に足を運ぶ勇気はまだまだだったが、ホームの試合には12月以降は可能な限り観戦に行けた。幸い住んでいる場所がギリギリ関東圏なこともあり、宇都宮へ鈍行でも日帰りが可能な距離だった。 何度も試合を観に行って、観に行けない日はバスライで試合内容を追って。 その度に、何度も何度もこのチームを応援していてよかったという気持ちを貰った。それは負けた試合でも、勝った試合でも同じだった。 比江島慎に出会って、宇都宮ブレックスを知

          "楽しい"を信じること #0

          "一番星の生まれ変わり" YOASOBIの『アイドル』の中にある印象的な歌詞。 比江島慎と出会ってから、バスケットボール選手としての彼の軌跡を辿るたびに私は彼のことを"一番星"と表現してきた。 実際、さまざまな選手を応援しているファンたちにとって、応援している選手は一番星そのものだろう。キラキラしていて、誰よりもなによりも輝いている存在。キャッチーなフレーズも相まって、私はあまり深い意味を考えずに比江島をなぞる言葉として使っていた。 ただ、少しだけ立ち止まってその意味を考え

          "楽しい"を信じること #0

          simple is best #13

          W杯で比江島慎を知った私が次に認識したブレックスの選手、それが"渡邉裕規"だった。 確か初めて見たのは、彼の誕生日を祝うYouTubeの生配信アーカイブだったと思う。 第一印象は「よく喋る俳優顔負けのルックスをした選手だなあ」と。包み隠さず白状すると、少し失礼な印象も抱いていた。口が達者な人は、自分を大きく見せようとしたり、調子乗りだったりする人も多いから彼もそういう人かもしれないと。 彼を知れば知るほど、そういう失礼な印象を抱いてしまった自分をコテンパンにしてやりたくなる

          柔よく剛を制す #6

          約8分間で17得点。 バスケを観るようになって改めてこの数字を目にすると、このスタッツの特異さがよく分かる。 4年に一度の大舞台、オリンピックへの切符がかかった世界大会。あと1つファウルを取られれば退場という絶体絶命の状況で、苦境に立たされたチームを救った男。 それが私が初めて目にした比江島慎だった。 試合後、渡邊雄太や富樫勇樹に手荒い祝福を受け照れて小さくなる姿に試合中とのギャップを感じ、この男のことがもっと知りたくなった。 それからは、ただひたすらネットの波の中から過

          柔よく剛を制す #6

          涙が出るような、のその先へ

          4月7日のブレックスアリーナ宇都宮。 前日同様、黄色に埋め尽くされたその場所は熱狂と歓喜で揺れていた。 19連勝を記録し、20連勝の大台がかかったこの試合で、ブレックスは久々に第4Q終盤までビハインドを背負う苦しい展開だった。 12月6日の水曜秋田戦の記憶が脳裏にちらついたファンも少なくないだろう。私もその1人だった。 ここで少し自分語りをさせてもらうと、私は昨年の8月末までバスケのバの字も知らぬ人間だった。 宮崎監督の新作映画が出るというので、優雅に有休でも取って観に行く

          涙が出るような、のその先へ