「変化のさざ波」を起こす—R・ケネディの言葉
「Forces for Good」というのが原著のタイトル。(社会)善のための力。
社会のために何か貢献したいと思っていても、市民一人に何ができるのか。小さなNPOや小さなコミュニティの力では、「社会を変える」なんて大それたことはできないのではないか。
この本では世界を変えるような偉大なNPOの特徴を6つ挙げている。その一つが「エヴァンジェリスト(熱烈な支持者)を育てる」というものである。この「変化のさざ波」を起こすという文章はその説明の中で出てくる。
偉大なNPOの多くは、社会に変化を起こそうというとき、熟練した技術者や専門家を外から連れてくるのではなく、その地域やコミュニティの中でサポーターやエヴァンジェリストを育てるという「さざ波」戦略をとる。その理由は、市民一人ひとりとの関わりを重視し、初期のうちに小さな投資をすることで、はるかに大きな効果が生まれることを知っているからだという。
ロバート・ケネディは1968年6月に民主党の大統領候補指名選挙のキャンペーン中に暗殺されてしまう。しかし彼の残した言葉「希望のさざ波(ripples of hope)」は、まさに、小さなさざ波が集まって大きな流れとなるように、今でも多くの人の心に希望を与え、変化を起こし続けている。
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