七十五話 おやすみのキス?

翼さんの部屋で、ベッドに寝ている私。
私はスケスケのピンクのネグリジェ、翼さんはバスローブをはだけて着ている。
翼さんは、ベッドの中でバスローブを脱ぎ、全裸になってしまった…。
全裸の翼さんに、抱きしめられる私…。
翼さんの裸のいけない部分が、私の身体に当たる…。
特に、たわわな翼さんの双丘が私の身体に当たっていた。
私は、当たっている部分に意識が集中してしまうのが禁じ得なかった。
翼さんは、私の身体に自分の身体をすりすり擦り付けてきた。
「ノアちゃんの身体、スベスベで気持ちいい…♡」
翼さんは、うっとりとした表情で言った。
翼さんの瞳も、とろんとして蕩けていた。
翼さんは身体のいろんなところを、私に押し付けたりして恍惚になっていた…。
甘い吐息を矢継ぎ早に吐き、翼さんの息は少し荒くなっていた…。
翼さん!?もしかして、私の身体を使って自分を慰めている!?
私は最初びっくりしたが、好きな人に抱きしめられて嬉しかった。
私で気持ちよくなってください…。翼さん…。
私は心の中で、そう思った。
そう思った瞬間、私のお腹の奥の女の子の部分がきゅぅぅんとなった。
またこの感覚…。なんとも言えない感覚…。
快楽の気持ち良さとは、ちょっと違う感覚…。
私はこの感覚に戸惑っていた。そして、心臓がバクバク高鳴っていた。

翼さんはひとしきり、気持ちよくなったのか、寝息を立て始めた。
翼さん、自分だけ気持ちよくなって寝てしまった…。
もうしょうがない人だなぁ…。
愛しい人だから、許してあげよう…。
私は満ち足りた気持ちでそう思った。
しかし、私の身体も火照って熱くなっていた。
これでは、多分眠れないな…。
今まで眠れない夜は、妖しい悪魔図鑑を読んだり、暗黒ポエムを詠んだりしていた。
しかし、こうして翼さんに抱きしめられていると、それもできないな…。
私は眠れないので、ため息をついた…。
私の顔のすぐ前には、目を瞑っている翼さんの顔がある…。
目を瞑っているので、女神のように神々しい顔だった…。
「翼さん…」
私は愛しい人の名前をつぶやいた。
たったそれだけで、胸の奥がキュンとなり熱くなった。
ただ名前をつぶやいただけなのに、どうしてこんなになるんだろう…。
私は困惑した…。
翼さんの艶やかな唇が、目に入る…。
私は、翼さんが目覚めないように、唇がつくかつかないかぐらいの微かな口付けをした。
寝ている相手にした、微かなフェアじゃないキス…。
罪悪感もあるけど、私の翼さんに対しての好きな気持ちは抑えきれなかった…。

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