四百四十三話 夜風に当たって

『デモンズファンタジア』

それは勇者軍と魔王軍の戦い…。

魔王軍の熾烈な戦いに手を焼いた王国は。

異世界より勇者たちを召喚した…。

それでも魔王軍をなかなか倒せず…。

魔王軍の四天王…。そして…。

魔王は強烈に強かったのである…。

そのとき光の勇者が召喚され…。

四天王を封印し魔王を斃したのである。

こうして王国には平和が訪れた…。

かに思えたが…。

魔王軍の残党と魔王の子が…。

また王国に脅威をもたらしたのである。

王は光の勇者を探し召喚するように…。

宮中魔術師たちに命令した…。

果たして勇者プレイヤーは召喚に応じ…。

四天王と魔王の子を斃せるのだろうか?

しかし、此度召喚された勇者は…。

かなり変わった勇者だったのである…。



私、真島乃亜は…。

『デモンズファンタジア』

というVRゲームの…。

テストプレイヤーをしている。

エルフでギャルの藍さんと。

スライム娘のライムが …。

私の仲間のPTメンバーだ。

私たちPT一行は…。

魔王の娘を助けることに。

とりあえず近くの村に。

向かって歩いている…。

歩いているのだけれど…。

一向に村は見えてこない。

途中で眠子さんという。

少女と合流した…。

眠子さんは…。

前のバイトで…。

お知り合いになった。

いつも眠そうな…。

少女なのであった…。

彼女はこのゲームの。

シナリオも書いている。

すごい女の子なのだ…。

いつもはだいたい…。

寝ているのだけれど…。

スライム娘のライムが…。

作ってくれたテントで…。

野宿して一晩過ごして…。

朝食を食べて…。

改めて村を目指して…。

歩き出した私たち…。



また数キロ歩いて…。

もう少し歩いたら…。

村が見えてきた…。

名もない小さな村で…。

私たちは村に入って…。

すぐに宿屋でチェックイン。

お腹が空いたので…。

宿屋のそばのBARみたいな。

ところにみんなで行った…。

なんか映画の西部劇に…。

出てきそうなBARで…。

中に入ると…。

空いてるのかと思いきや。

中は冒険者のお客さんで。

いっぱいで混んでいた…。

私たち3人は…。

カウンター席の端に…。

どうにか座ることができた。

藍さんと眠子さんは…。

ノンアルコールだけれど。

お酒見たいの頼んで…。

私も藍さんと同じ…。

カシスオレンジを頼んだ。

ジュースみたいで…。

美味しいのだけれど…。

なんか飲んだら…。

頭がクラクラしてしまう。

カシスオレンジを飲んで…。

それから頭クラクラ…。

してしまって…。

身体も火照ってきてしまう。

なんでだろうと思って…。

なんか汗までかいてきて…。

私はおしぼりで…。

いけないけれど身体を…。

拭き始めてしまう…。

ローブの下は全裸なので。

拭きやすくていいけれど。

こんなおじさんみたいな真似。

していいのかなと思う…。

おじさんでさえ身体は…。

拭かないか…。私やばい…?


拭いてるうちに…。

なんだか感じてきてしまい…。

もっとやばい状態に…。

なってきてしまう…。

私はグッと我慢するのだった。

我慢してモジモジしてると…。


我慢してモジモジしてると…。

いつの間にか眠子さんが…。

起きていて(寝ていたのだ)

「どした?トイレ〜?」

と聞いてきたので…。

私はそうじゃないけれど…。

と答えたのだった…。

トイレじゃないけれど…。

どうしよう…。

そろそろ宿屋に…。

戻ろうと言おうかな…?

でも藍さんと…。

見ず知らずの冒険者と…。

話が弾んでそうだけど…?

私は一層モジモジしちゃう。

なにか見かねた眠子さんが。

藍さんを促してくれて…。

そろそろお会計にするか…。

ということになった…。

眠子さんがお会計してくれて。

私の分を後で払おうと…。

思ったのだけれど…。

別にいいよ〜と言ってくれた。

フラフラしながら…。

どうにかBARを出れた…。

宿屋の外は…。

夜風が吹いていて…。

火照った身体には…。

ちょうどよかったのである。

感じてしまっている…。

身体に少し冷たい…。

夜風が当たって…。

少し落ち着くことができた。

私は藍さんと眠子さんの…。

間に入って歩いて…。

フラフラして…。

藍さんの体にぶつかって。

眠子さんの体にぶつかって。

そんなことを繰り返して…。

いつの間にか2人に…。

私の身体は支えてもらっていた。

2人に腕組みされて…。

フラフラしないように…。

支えてもらって…。

私はなんだか…。

ご満悦になってしまう…。

藍さんも眠子さんも…。

優しいなぁと…。

私は思ってしまうのだった。

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そのさき@小説
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