Tak Sonoyama, MD, Ph.D

内科医(内分泌代謝内科) / 管理職

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医学系ジャーナルに関する情報共有

今までアカウントを作成したまま完全放置していたのですが、せっかくアカウントがあるので、なるべく毎週読むようにしている、医学系のジャーナルの情報共有をしてゆきたいと思います。 もちろん、すべての分野に通暁しているわけではないので、解釈が変な部分などもあるかもしれませんし、読み方が浅い部分も多いと思います。 一応すべてのジャーナルに関してリンクを張っておくようにしますので、興味を覚えた方はぜひ原文に進んでください。

    • 2型糖尿病・慢性腎臓病合併患者に対するSemaglutideの有効性は、SGLT2阻害薬の併用の有無で変化するか (Nature Medicine)

      Effects of semaglutide with and without concomitant SGLT2 inhibitor use in participants with type 2 diabetes and chronic kidney disease in the FLOW trial | Nature Medicine 要旨 2型糖尿病および慢性腎臓病を合併する患者は、腎不全および心血管(CV)合併症のリスクが高い。GLP-1受容体作動薬およびSGLT2

      • GIP/GLP-1 dual agonistのTirzepatideの2型糖尿病予防効果 (NEJM)

        Tirzepatide for Obesity Treatment and Diabetes Prevention | New England Journal of Medicine 要約 背景 肥満は慢性疾患であり、2 型糖尿病を含むさまざまな他の疾患の原因となる。SURMOUNT-1 試験の以前の報告では、糖尿病のない肥満患者において、Tirzepatideの72週投与は大幅な体重を有することが示されている。今回の報告はSURMOUNT-1試験の追加報告であり、肥満とP

        • 駆出率が保たれた心不全 (HFpEF/HFmrEF)に対するFinerenoneの有効性 (NEJM)

          Finerenone in Heart Failure with Mildly Reduced or Preserved Ejection Fraction | New England Journal of Medicine 要約 左室駆出率が軽度低下、あるいは保たれた心不全患者の治療にはアンメットニーズが存在する。今回、非ステロイド型ミネラロコルチコイド受容体拮抗薬であるFinenoroneの、この患者群における有効性と安全性を検証する試験が行われた。 本試験は国際共同無作

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        医学系ジャーナルに関する情報共有

          糖尿病のないCKD患者に対するSemaglutide 2.4 mg/週のアルブミン尿に対する有効性 (Nature Medicine)

          Semaglutide in patients with overweight or obesity and chronic kidney disease without diabetes: a randomized double-blind placebo-controlled clinical trial | Nature Medicine 要約 Semaglutideは、2型糖尿病と慢性腎臓病(CKD)を有する患者のアルブミン尿および腎疾患進行リスクを軽減することが知ら

          糖尿病のないCKD患者に対するSemaglutide 2.4 mg/週のアルブミン尿に対する有効性 (Nature Medicine)

          サル痘(MPOX)ウイルスの系統分析 (Nature Medicine)

          Global genomic surveillance of monkeypox virus | Nature Medicine 要約 サル痘ウイルス(MPXV)は西アフリカと中央アフリカで風土病となっているが、2022年5月にはクレードIIb系統(B.1)がアフリカ外で世界的な流行を引き起こし、116の国と地域で検出さるに至った。今回、MPXVの系統発生を理解するために、1958年から2024年の間に65か国から収集された10,670の配列を含む、入手可能なすべてのMPXV

          サル痘(MPOX)ウイルスの系統分析 (Nature Medicine)

          限局型肺小細胞癌に対する抗PD-L1抗体Durvalumabの性有効性 (NEJM)

          Durvalumab after Chemoradiotherapy in Limited-Stage Small-Cell Lung Cancer | New England Journal of Medicine 要約 肺小細胞癌(Small cell lung cancer)のLimited stageの5年生存率は29-34%程度であるが、何十年もの間、新規の治療法は登場していない。今回、高親和性PD-L1特異的ヒトIgG1モノクローナル抗体であるDurvalumab

          限局型肺小細胞癌に対する抗PD-L1抗体Durvalumabの性有効性 (NEJM)

          更年期障害の血管運動発作の非ホルモン性治療薬の第3相試験 (JAMA)

          Elinzanetant for the Treatment of Vasomotor Symptoms Associated With Menopause: OASIS 1 and 2 Randomized Clinical Trials | Gynecology | JAMA | JAMA Network 要約 更年期血管運動症状(VMS)に対する安全で効果的な非ホルモン治療が必要である。今回、中等度から重度の更年期血管運動症状の治療における選択的ニューロキニン-1,3受

          更年期障害の血管運動発作の非ホルモン性治療薬の第3相試験 (JAMA)

          手術前にはレニンアンギオテンシン系阻害薬を中止すべき? (JAMA)

          JAMAより Continuation vs Discontinuation of Renin-Angiotensin System Inhibitors Before Major Noncardiac Surgery: The Stop-or-Not Randomized Clinical Trial | Surgery | JAMA | JAMA Network 要約 手術前に、レニン-アンジオテンシン系阻害剤 (RASI) (アンジオテンシン変換酵素阻害剤またはアンジオ

          手術前にはレニンアンギオテンシン系阻害薬を中止すべき? (JAMA)

          RSウイルスワクチンの高齢者における有効性に関するリアルワールドデータ (Lancet)

          Lancetより Respiratory syncytial virus (RSV) vaccine effectiveness against RSV-associated hospitalisations and emergency department encounters among adults aged 60 years and older in the USA, October, 2023, to March, 2024: a test-negative des

          RSウイルスワクチンの高齢者における有効性に関するリアルワールドデータ (Lancet)

          プロテオームと年齢 (Nature Medicine)

          Nature Medicineより Proteomic aging clock predicts mortality and risk of common age-related diseases in diverse populations | Nature Medicine 要約 循環血漿タンパク質はヒトの健康に重要な役割を果たしており、生物学的年齢の測定に使用できる可能性があり、加齢関連疾患、多重疾患および死亡のリスク予測に使用可能である。今回我々は、2,897個の血漿

          プロテオームと年齢 (Nature Medicine)

          大規模言語モデル(LLM)は臨床上の意思決定に使用可能か? (Nat Med)

          Nature Medicineより Evaluation and mitigation of the limitations of large language models in clinical decision-making | Nature Medicine 要約 臨床上の意思決定は医師の責任の中で最も重要な部分の1つであるが、特に人工知能ソリューションと大規模言語モデル(LLM)が大きな利益をもたらす可能性がある。LLM は医師免許試験で優れた成績を収めることは出来

          大規模言語モデル(LLM)は臨床上の意思決定に使用可能か? (Nat Med)

          Semaglutide 2.4 mg/週の肥満を有する変形性膝関節症患者に対する有効性 (NEJM)

          要約 膝の変形性関節症は変形性関節症の中で最も頻度が高く、慢性疼痛やQOLの生涯につながるが、肥満はその発症・進展における主要なリスク因子である。今回、GLP-1受容体作動薬であるSemaglutideの、肥満と変形性膝関節症患者における体重減少、変形性膝関節集関連疼痛の改善効果をプラセボと比較する試験が行われた。 本試験(STEP-9)は、多施設共同無作為化二重盲検プラセボ対照試験であり、対象患者は肥満(BMI 30以上)に加え、中等度から重度の変形性膝関節症による痛み(W

          Semaglutide 2.4 mg/週の肥満を有する変形性膝関節症患者に対する有効性 (NEJM)