狼少女
直前に聴き観た映像はHeaven 崎山さんの。
kaitoさんがかっこうよかった。動くさまが
歌詞にあって、音もいくらかくっついたので、よかった。嬉しいので、 猫くらい透明な命で と並行、曲にしていきたい。
少女は、夢で彼に会う。
彼と話をする。
すこし嘘をつきながら
生まれ変わって、その先でも。
彼女の骨は、花の匂いがしたと
彼は見あげた。
少女の身体にアザがある。
治らぬ色の、そこかしこにあるそのアザを、彼女は嫌いと歌った。彼に触れたいのに、自信が持てない。少女、肌、服、空気、緑、花、彼。その距離がつらかった。
少女は夢で、彼に会う。夢で会えると、
目を覚ますと彼がいないので、緑に転生した。
彼はときおり、緑に触れるので、少女は嬉しかった。少女は瞳を輝かせる。彼の瞳は、どこを見ているんだろう。わたしはここにいるのに。
目を覚ますと彼がいない。
会えなくて、会いたくて、彼女は身体を掻きむしる。かゆさは伝染し、少女にアザをきざんで、少女はひとり自分を抱えた。
緑の元、小川に流れる海の魚に彼女はなった。いや、水になったのかも。魚の匂いがする。彼は水に触れ魚を見つける。少女はまた彼を見つけた。少女は彼に食べられたいと思ったし、飲まれたかった。
彼は少女をさがした。
彼は彼女を見つけた。
彼女は骨になっていたし、花が咲いていた。彼は少女を抱きしめる。
彼は抱きしめたかった。アザのある、緑、水、魚、体は花になり、骨になった彼女。
少女をずっと抱きしめたかった。
紫白くなった少女は自信満々とかがやく。
彼は少女を抱きしめる。
(ひとつの解釈)
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