バレエ歴20年以上の私がジャワ舞踊を始めた話④〜どの舞踊にも当たり前のお約束事が横たわっている〜
こんにちは♡ソノです。
少し間が空いてしまいましたが、年明け一発目のジャワ舞踊のレッスンに行ってきたので、今回も気づきを書き留めたいと思います。
年末までは、ベテランダンサーのお姉様方が公演を控えていた事もあり、基礎的な練習に留まっていましたが、
今回からは徐々に作品を練習できるようになりました!
初心者の私は、とりあえずみなさんの踊りを真似しながらついてきて〜というスタイル。
今回は、『アルス』を。
今回も、私がどれだけ初心者で、私の舞踊世界がどれだけ狭いかを実感させられる結果となった訳ですが…
まず最も????となったのが、"眺めのポーズ"です。
肘を張ったまま、右の掌を床と並行に平くしておでこに当てる"眺めのポーズ"。
『アルス』以外にも多々登場するフォームのようで、ベーシックな形のようです。
先生が振り付けの順番を説明する間、
「右やって〜、左むいて〜、ここで"眺めのポーズ"」
(実際は、ジャワ舞踊の用語やインドネシア語が混ざっています……)
と言うふうに説明してくださいました。
ところが、初心者すぎる私は、
この"肘を張ったまま、てのひらを平くしておでこに当てた"ポーズが、"眺めのポーズ"とは思えず……
"長めのポーズ"だと思っていました……
どう"長い"んだろう…音の取り方が全然わからない……と悩みに入る私…
これが初めから"眺め"と気付けたら、もう少しまともな音の取り方や、綺麗な形を作れたかもしれないのに!
来週の私に期待するしかありません…。
と、ここで思い立ったのが、
このような、長く踊ってきたり、ジャワ舞踊を見慣れてる人には当たり前の共通認識がもっと他にもあるよなあ…ということ。
振り返ってみれば、
それはバレエにだってあります。
私が、当たり前と思っているだけで。
それを疑わないだけで。
片手を肩に添えて"海賊のポーズ"
両腕でS字を作ったり、両腕を本来以上に後ろへ回して"白鳥のポーズ"とか…。
お衣装もなく、舞台装置もないような
予備知識なしでは"海賊"や"白鳥"といった当たり前は認識できないのではないでしょうか。
バレエのマイムもまさに恰好の例です。
薬指を指差して"結婚"
腕をクルクル回して"踊りましょう"。
19世紀までのバレエはこうやって特有の身体言語でストーリーを伝えてきました。
これも、知っている人にはわかってもらえる仕組みです。
このような所謂"お決まり事"ってどこにでも横たわっているものなのでしょう。
見る人と踊る人、伝える人と伝えられる人、
双方の了解があってはじめて完成する形があるのです。
横たわる当たり前を少しずつ跨いで乗り越えることが、
"わかっている"人への第一歩になると思って精進するしかないですね。