音の神話
日本だけですよ
絶対音感は神、みたいな
話に囚われるのは
よく聞く
絶対音感
感覚鋭い人だと
この世の音全ての音を
何らかの音(声)で再現出来る能力
耳コピで即興演奏しちゃう人
なんかは
当てはまりますね
確かに見てて
すげぇ……!
と思います
私も
それは特別な才能だと思うし
持って生まれた、というレベルの人なら
もうそりゃあ超人と感じます
だけどよく考えて?
絶対音感があれば
ピアノが簡単に弾けますか?
違いますよね
絶対音感を生かすために
ピアノを弾くという技術も
持ち合わせていなければ
表現にはつながりません
ちなみに
私もそこまで精巧でないけれど
絶対音感、という類を
持ち合わせてはいます
専門的に学び
音楽で食べていける人全員が
持っている訳ではありませんが
周りに持っている人は
普通に何人かいます
聞き取る音の得手不得手は
ありますが
私の場合
例えば駅で聞こえる警告音とか
発着のメロディなんかは
普通に利用していても
脳内で楽譜になります
落ちた小銭が○円玉だな、
という認識は見なくても分かります
それが落ちて跳ねて転がって行く時の
リズムも楽譜になります
でもこの絶対音感、
持っているだけじゃ
大して役には立たないんです
それを生かせる何らかの演奏や
楽譜に起こすなど
表現出来るスキルが
セットでないと、です
絶対音感を持つ人には
①素晴らしいレベルで持って生まれた人
②それなりに持って生まれてさらに磨いた人
③持ってるだけの人
3種類いると思っています
(あくまで主観です)
絶対音感だ!と言われる
大体の人は②です
私ももちろん②
2歳でおうたの音程
確かだったらしい私ですが
人生が
常に音楽に触れてきた環境だからこそ
鍛えられました
ちなみに
音楽をやるのに必要なのは
相対音感の方が優勢
こちらは
持ってうまれたものではなく
生きていく上で身につけるもの
もちろんこちらも
持っているだけでは
意味がありません
意外と思われるかもしれませんが
世界各国音大が力を入れるのも
そして日本の音大でも同様に
徹底的に鍛えるのは
相対音感です
こちらは
なんじゃこりゃ、
と言うほど難解な音楽理論と
聴音訓練、合唱や合奏
全てを学んで
ようやく音楽家としての
使い物になります
絶対音感 相対音感
どちらも
持ってるぜ自慢する人が
いますが
聞き取る能力は
平均聴力を持つ人間なら
あって当たり前
音痴だから無い、というわけでもなく
ただ脳内と実技が結びついていないだけ
先天性の音痴は世の中に数%しか
いないんですよ
ほら、
カラオケ行き慣れる人は
上手くなるじゃないですか
あれも相対音感訓練のひとつですね
音大では
その訓練をあらゆる角度から
徹底的におこないます
そりゃもう、
私のように
普通科高校から入ろうもんなら
最初は地獄のような
大変さです笑
ただ、私の場合
小さい頃から合唱を
ずっと続けていて
相対音感の訓練は
されてきました
それを理論的に理解する
という分野を徹底することで
今のように
楽譜に書きとることができるように
なりました
アレンジ力については
最近 才能だと周りに
言われて そうなのか、と
やっと受け入れた感じ
そういえば
記譜能力に乏しかった
中学時代
流行りの曲を
分からないなりに
耳コピで楽譜にし
さらに合唱曲にしたのが
アレンジの最初
書き表せなくて
口頭で伝えたりして笑
もどかしくて
大学ではとにかく
作曲法の先生にくっついて回り
色々教わりました
絶対音感
この言葉に囚われないでください
最近じゃ
「絶対音感、身につきます」
なんていう情弱ビジネスも
ありますが
蓋を開ければほぼ詐欺
こんなのに引っかかるのは
絶対音感神話を信じる
日本人だけです
絶対音感は身につけるものでは
ありません
持って生まれた人が
鍛えるものです
身につけたいのなら
相対音感
これはそんな
めちゃくちゃ高いお金を払い
全然身につかない
情弱ビジネスじゃなく
普通に
音楽教室に通ってください笑
どんな楽器(歌)でもいい
ドレミがある楽器を習えば
身につきます
音楽教室に通うというのは
楽器を通じて
また、時には理論的な観点も
分かりやすく学びながら
相対音感の訓練もされる
という事です
そして
相対音感というのは
その精密さに開きはあるものの
聴力を持つ生き物なら
普通に持っている
という事です
動物親子が鳴き声で
互いを見つける、も
相対音感ですからね