ちょっとタメになる海外生活ネタ②色気と肉食がフランス人を長生きさせる?
こんにちは。訪問ありがとうございます。今回の5ヶ月半の海外滞在から1週間後に帰国するので、時差ボケにならないよう少しずつ調整しています。
今まで海外5地域で暮らしてきました。数ヶ月の滞在を含めると、何十回も時差ボケになる経験をしていますがやはり1番大変だったのは子どもが3人とも小さい時にカナダに到着したときでしょう。
自分ひとりなら寝る時間を調整して何とでもなるのですが、夜中に子ども3人のうち誰かがもぐらたたきのように起きては起こされるの繰り返し。1週間以上苦しめられることもありました。
そう考えると、ひとりでの海外は本当に楽だったなあ。写真はフランスのアビニョン・・ではなくアルル。ここで人生初の露出狂に出会うのですが、その話はまた今度。
パリのビキニマダム84歳に学ぶ色気の出し方
ひとり海外時代に、2度ほどホームステイを経験しています。今でも忘れられないのは、パリでのビキニマダムと過ごした濃厚な1か月です。副賞で行かせていただいた語学学校がアレンジしたホームステイ先でした。
空港から自力で行けた私は語学学校から送られてきた住所を頼りに指定された時間にホームステイ先に到着します。
パリの市街にあるアパルトメントの3階のベルを鳴らしてしばらくして出てきたのは、バスローブに身を包んだ金髪で厚化粧の派手なおばあさんらしき人でした。おばあさん?とすぐに認識できなかったのは、化粧がバブル時代のOLのようだったからです。日本でこんなにも若作りをしている人を見たことがありません。後から聞いたところ、髪も金髪に染めているそうです。
何歳に見える?と聞かれ、どう見ても70代だとは思ったけれど
「58歳かな?」
と答えると高らかに笑いながら
「実は84歳なのよ〜。」
とマダムは嬉しそうに言いました。
彼女は私に熱烈なビズー💋とハグをすると、私がこれから暮らす部屋に案内してくれました。ベッドとデスクがあるだけのシンプルで普通の部屋でホッとしました。
しかし、その後彼女の部屋に呼ばれた私は恐ろしいものを見せられてしまいました。ベッドの上に並べられた彼女の着替え一式。スケスケの真っ赤なブラにパンツはTバッグ、背中が大きくあいたベロア生地のシャツにヘビ柄の革スカート。あみのストッキングまであります。
「ワーオゥ。セクシー・・・」
これ以外に言うセリフが見つかりませんでした。それからマダムは休むことなく自分のファッションと美容について語り始めました。
「良い?大事なのは後ろ姿よ!背中よ!セクシーさを醸しだすには、とにかく背中を見せることよ」
マダムの服は既製品だけれど、シャツは全て背中が出るように自分で直しているそう。そして私の持ってきた服を見せるように言いました。
私は基本的にミニマリストだしナンパで脚を触られるのが嫌だったので海外では定番のTシャツにジーンズ、ごくたまにワンピースという格好でした。それを見たマダムは愕然として
「何ていうことなの?!若いのにこの格好は何なの?!背中をオープンにしなくちゃ!わかったわ。私がシャツの背中に切り込みを入れてあげるわ!下着も私のTバッグをあげるわよ!」
と言ってハサミを持ち出したので丁重にお断りをして自室に戻ったのでした。
毎朝、マダムは私の格好を見てため息をついていました。ある日、あまりに暑かったのでノースリーブの短めのワンピースを着たことがありました。その朝私を見て、ミニスカートでトイレ掃除中のマダムが
「そうそう、それよ!若いんだから肌を出さなきゃ!!素敵よ!」
と興奮しながらトイレブラシを振り回しながらやって来て私の格好を絶賛しました。
ある時は、語学学校から戻るとマダムにアパルトメントの中庭に呼ばれました。見ると、マダムがビキニを着て日光浴をしています。そして私に聞きます。
「私のスタイルどうかしら?若い?」
84歳相当の肉体です。皮もシワシワです。でも、立ち姿は美しいのです。できる限りのフランス語で褒めちぎると顔を赤らめて喜んでいました。
ある時は、全身ピンクの服を着てCHANELのサングラスを着て買い物に出かけます。知り合いらしきおじさんを私に紹介し
「彼は私のこと50歳だと思っていたのよ」
と嬉しそうです。
娘と孫も一度遊びに来ました。どちらも私よりもずっと年上でしたが、マダムのファッションを受け継いでいました。
今でもクスッと笑ってしまうのは、私がパリでよく会っていた日本人の既婚の男友達が遊びに来た時です。私が彼とキッチンで雑談しているとマダムがバスタオル姿でやって来ました。バスタオルは小さく、やっと胸からおしりまで隠れるほどのサイズです。
彼にもひとしきり自分のファッションの話をした後、自分のビキニ姿の写真を持って来て彼に見せました。そして
「あなたに一枚あげても良いけど、家庭を壊したら困るからやめておくわ。うふふ。」
と、写真を回収した時にバスタオルから右手が離れ、危うくバスタオルがはらりとほどけそうなところで、彼にウィンクしながら去って行きました。
彼は唖然としていたけど、
「目のやり場に困ったわー」
と笑っていました。そのビキニ写真、結局マダムは私にくれたので今でも持っています。日本に戻ったら顔モザイクでアップしたら需要はあるだろうか?
マダムから学んだのは、限度はあるけど健康寿命を伸ばすには色気って大事だなあということ。ミニスカート姿を見てもらうため、腰は曲がっていてもマダムは颯爽と歩いていました。確かに、後ろから見たら50代に見えます。
マダムはいくつになっても肉食女子だったし、お肉も好んで食べていました。日本は歳を取るとお肉をあまり食べなくなるけれど、マダムはビーフも何でも食べていました。日本のおばあちゃんは、エネルギーが少ない印象だけどマダムは元気いっぱい。
フランスは、医療はそこまで良くない上、油やバターいっぱいの食事だしチョコレートも食べまくるのに意外と長寿国家なんです。いつも長寿ランキング15位以内に入っています。
さすがに私の性格からマダムのように背中は出さないけれど、多少はセクシーでガツガツしていた方が健康に長生きできるのかな。