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学生時代コンサル詐欺にあった話
SNSなどを利用し、学生や社会人を相手にお金をだまし取る「コンサル詐欺」。
実は夫のうしおは学生の時、mixiを通して出会った男性に、コンサル詐欺をされた経験があります。
今回は、その時の話や学生をターゲットにしたコンサル詐欺について仲良し夫婦で語り合ってみました。
また、詐欺にあいやすい学生の傾向などについても解説します!
■ 「コンサル詐欺」に騙されやすい学生とは?
コンサル詐欺といっても、引っかかる学生もいれば、引っかからない学生もいますよね。
ひよこ(妻):どんな学生がコンサル詐欺に騙されやすいの?
うしお(夫):具体的にいうと昔の俺みたいなやつかな。
地方から出てきて一発当てたいと思っている人や、意識高い系の学生だね。
夫によると、コンサル詐欺に引っかかるのは、だいたいが男性。
コンサル詐欺は、「お金を稼ぎたい」と思っている人や、向上心がある人をターゲットにします。
うしお(夫):当時は詐欺だとは思ってなかった。実績は嘘っぽかったけど。
そこから数年後にインターネット掲示板の2ちゃんねるで、同じ人にコンサル受けて詐欺られたって学生の被害コメントをたくさん見つけて。
「あれは詐欺だったのかも」って気づいた。
■ 学生をターゲットにしたコンサル詐欺の手口とは?
詐欺コンサルタントとの出会いは当時流行っていたSNSのmixi。
mixiを通して仲良くなった人に”億を稼いでいる社長”として紹介されたそうです。
(以降「億男」とします。)
うしお(夫):マルチ商法と同じだね。
僕の場合は「すごい人呼んでくる」と言われて会った人が、詐欺コンサルだったという話。
夫はmixiでしたが、SNSなどで知り合った人と、ある程度関係築いたら「紹介したい人がいる」と言われて、紹介されます。
夫にコンサルタント(億男)を紹介した友達は、mixiで知り合って2~3度食事をしただけの間柄だったといいます。
ひよこ(妻):その友達を信用してた?
うしお(夫):別に信用もなにもなかったよ。
紹介された億男の印象は、”お金を稼いでいる起業家”という感じ。
高級スーツに身をつつみ、髪をオールバックにまとめた身なりの良い億男。
2回目に会った時には「コンサルしてあげようか?」と、地方から上京してきた学生の夫に申し出たそう。
うしお(夫):東京にはこんな稼いでそうなすごい人がいっぱいおるんやなーって、その時は思ってた。
その億男が、「本気ならコンサルする」と言ってきて。
「いくらまで出せる?」と高いコンサル料を求められましたが、当時の夫の貯金総額は40万円ほど。
地方から上京して一人暮らしをし、学費も払わなければいけなかったので、あまり貯金がなかったといいます。
夫は後々返ってくるからと思い、コンサル料で足りない分は、すすめられた学生ローンを組んで億男に支払いました。
うしお(夫):この時の学生ローンが僕の人生初のローン。
といっても昔からごねる男だったから、ローンを組んだのは10万円だった。
学生ローンは最大で50万円くらい借りることができましたが、夫は「そこまでは払えない」と言って、10万円だけ借りたと言います。
貯金とあわせて50万円を億男に支払い、約2か月ほどの間、毎週1回会って色々と話を聞かせてもらったり、実際の仕事を無給で手伝わせてもらったりしたそうです。
ひよこ(妻):それって詐欺なの?
うしお(夫):当時は、詐欺だとは思わなかった。
ただ、億男のおかげで稼げるようになったかというと稼げなかったし、50万円のリターンはなかったね。
まぁ、学生がいきなり2か月やそこらで稼げるわけないといえばないんだけど。
億男の手口は
・学生から、貯金すべてを聞き出した上でコンサル料を回収する
・次に学生ローンを紹介して借金させ、自分に流すように仕向ける
・基本的にコンサル料は決まっておらず、「いくら払える?」と聞いてくる
「30万円くらい払えます」と答えても、「さすがにそれでは…」と返して、学生ローンで借りてくるよう勧めてきたそうです。
当時、学生ローンは年利18.9%くらいだったとのこと。
けっこう利率が高いですよね。
■ 詐欺に遭っている時の学生の心理は?
自称・億男に学生ローンも含めて約50万円のコンサル料を支払ってしまった夫。
億男から、毎週六本木のスターバックスやホテルのロビーで話を聞かせてもらっていました。
当時、貧乏学生だった夫や、同じように詐欺に遭っていた学生たちは、億男のことを「気前よくおごってくれるし、毎週時間も作ってくれてありがたい」と思っていたとのことです。
うしお(夫):今になって思うと、スターバックスやホテルのロビーって誰でも使えるし。
おごってくれるのも、こちらが払った金から出てるって話なんだけど(笑)
学生の頃は、社会人よりも素直で世間知らずなもの。
夫は、地方から出てきて、「心機一転がんばるぞー」となっていた時に、フェラーリに乗って現れた羽振りの良さそうな億男を信用してしまいました。
うしお(夫):学生の頃は、そういう人が怪しいんじゃないかと見抜ける目がない。
同じように学生でコンサルを受けていた人は、早稲田とか慶應とか、有名大学の学生がいっぱいいたよ。
ひよこ(妻):話は参考になる話だったの?
うしお(夫):よく考えてみると何もならない話。
「今おれはこういう事業をやってる、おれの事業の進行具合は…」みたいな。
夫が受けたコンサルの内容は、相手から「芸能人の誰々と会う予定だ」とか「本人の起業してる話」を聞くだけだったとのことです。
二十歳ぐらいの学生の子どもは、そもそもコンサルが何なのかもわかっていません。
億男からは仕事のやり方を学ぶのではなく、彼の仕事の話だけ。
「ただの付き人の1人」という感じでした。
■ 詐欺コンサルだとわかった瞬間は?
億男の下でがんばっている学生もいました。
億男から言われ、いろいろな仕事を無給でやっていたそうです。
夫も億男から「色々なことをやらせたい」と言われていましたが、当時はとても忙しく、手が回りませんでした。
当時の夫は「新聞奨学生」で、新聞配達の仕事をして奨学金を得ていました。
朝2時半に起きて朝刊を配り、8時くらいに学校に行き、16時に学校から帰宅したら新聞の営業に行く生活。
忙しい日々でしたが、それでも夫の中で「毎日2時間は勉強する」と決めていました。
うしお(夫):その中で、その人の課題もやることになってた。
ホームページを作る手伝いとか。
ひよこ(妻):タダでだよね?
うしお(夫):もちろんタダで。
集客の手伝いを、無料の労働力で。
多忙な日々を送る夫は、ある日億男から「本気で稼ぎたいんだったら新聞奨学生をやめるか、学校をやめるかどっちかは削らないと、他のがんばってる学生の子に追いつかない」と言われました。
夫は、土日の学校のない時にその人の課題をやっていました。
土日も新聞の営業はありましたが、残された週末の貴重な数時間を億男の課題の時間に充てていたのです。
しかし、「それじゃ足りない」と向こうから言われ、夫もそれは確かにそうだと思ったそうです。
しかし、当時の夫は専門学校の学費を自分で払って通学していました。
その前に短大も辞めていたので、絶対に「学校をやめる」という選択はなかったのです。
ブラック労働だけれど、学費を出してもらっている「新聞奨学生」も、最低1年は辞めることができないと考えていました。
「学校と新聞の仕事、どちらも捨てられない」と思った夫は、億男にあまり自分から連絡しなくなったそうです。
うしお(夫):そしたら、向こうからも連絡来なくなってそのままフェイドアウト
向こうからしたら全額お金を回収した後だからさ、その方が都合イイって感じだよね。
その後、夫は何年かたってネットの掲示板で、その人の顔の特徴や名前が載っているのを見かけました。
うしお(夫):「あいつマジで学生詐欺コンサルだった、ひどかったよなー」
みたいなのがめちゃくちゃ出てきて。
こんなに被害者いたのかと。
共通して書かれていたのは「俺は詐欺だと思わなかった」ということでした。
ひよこ(妻):学生の心理をうまいこと使ってたんだ。
うしお(夫):そうかもしれないし、ホントのところはわからないよねって、当時一生懸命やってたやつは掲示板に書いてた。
コンサル詐欺に遭っても、自分が実際に動いて時間かけてやっていたことだから、それを正当化したいという人間の心理もありますね。
今となっては、夫は「よくわからないけど、あれはコンサル詐欺だったのかな」と思っているそうです。
■ まとめ
ひよこ(妻):うしおは、億男のコンサルに50万円の価値があったと思う?
うしお(夫):結果だけみたらなかったよ。
だって、無償労働させられただけで何も教わってないもん(笑)
ひよこ(妻):それはもう詐欺だわ(笑)
うしお(夫):詐欺と言われてもしょうがない。
実際、今もこうしたコンサル詐欺は後を絶たないようです。
架空の実績と、さも成功者のようなお金持ちの格好で信頼させて、コンサルで稼ぐという人もいます。
特に「将来起業したい」「お金持ちになりたい」と思って上京した男子学生は、コンサル詐欺に遭いやすいです。
うしお(夫):東京はいっぱいあるんだなー、良くも悪くも金の話が。
うしお(夫):でも、僕はコンサルを受けること自体が悪いとは思ってない。
ちゃんとしてるのもあると思うしね。
学生時代の件は騙されたかもしれないけど、「物事は自分でちゃんと考えてからやるべき」だということ、「人生の中で一発逆転は存在しない」ということを、学べたよ。
うしお(夫):ただ、僕が詐欺にあって10年経った今も、学生をターゲットにした詐欺コンサルは変わらずあるようなので。
学生の方は、十分気をつけて欲しいですね。