接客術はほんとこれだけ(ホスト)
前回の続きで僕がホストをやってたときに
身につけさせてもらった技術、というか感覚を書いていこうと思います。いろんなパターンの接客をされる方がいるので、これはあくまで僕にフィットしたやり方であることを先に伝えておきます。
ホストの接客をひとことでいうと、
相手のリズムで全てを進めるということです。
どういうことかというと、
相手が話したいことを一緒に話すということです。
新人のころ僕はえらい勘違いをしていて、かっこよさに磨きがかかってれば(これに関しては、置物ホストといって群を抜いてカッコよければ接客の質など割とどうでもいい世界でもあります笑)、また面白い人や喋りがうまい人がお客さまから支持されるんだと思っていました。なので、見た目を綺麗にしたら、バラエティ番組で芸人さんの話の進行の構造を勉強したり、一発芸とか、キレのあるセリフみたいなものをノートにひたすら書き留めたり、話す内容のストックを常に仕入れておいたりということをしていました。もちろん、これらのことはお客さんとコミュニケーションする上でプラスになることもありますが、あまり必要のないことだと後々わかりました。どちらかというと、僕にとってこういう努力は自分がよくみえる為にとか、自分が人気になるためにみたいな思惑が強くて、お客さまにとってもそれが非言語で無意識的に伝わっていたと思います。なので、駆け出し半年間はそういう努力をシャカリキにしていたのですが、全くもって売れませんでした笑その時はもっとかっこよければ、面白くなれば、もっと会話がうまければなど、方向性をとても間違っていましたね。
同じ時期にはじめた同期の人たちは自分たちよりも売り上げをあげていて、こんなに努力している自分は全く売り上げが上がらない。なんで不条理なんだ。もうやめてやると、決めて当時のお店の社長さんに辞めることを伝える時にポロポロと涙が目から溢れ出してきたのです。こんなに惨めで、悔しくて、その上ここから逃げようとしている自分自身に対してさらに悲しくなってしまって。
社長さんの助言もあってそのまま結局続けることにしたのですが、それを選択した時に涙と共に自分のなかの力み?自分が売れてやるんだみたいな自我が外れて、そこから相手のことをよくみれるようになったのです。
そして、その日をきっかけに
売れているキャストさんのことや、お客さまのことをじっと観察してよく感じることができるようになりました。
それは、
人は誰しも自分の話を聞いてほしいし、したいということ。もちろん話すのが苦手なかたも中にはいるのですが、そういう人でもなにか自分中心に話が進むと嬉しそうにしてること。
その発見があってから、
常に相手のことを観察して、相手が話したいことを表情から、言葉から、雰囲気から掴み取ることを意識し続けて、自分なりの予測を立てて相手中心に話を進めることを繰り返しました。
そうしていくうちに、みるみるお客さまの数は増えていってリピートの数も増えました。お売り上げもそれに応じて上がっていきました。何より嬉しかったのが、客さまが自分のもとを離れていくことがほぼなくなっていったのです。
自分よがりで、自分のルックスやトーク力を見せつけて接客をしていたころとえらい違いです。
売れなかったころのやりかたは、輝きを感じて、いっとき指名をくれる方もいますが、割とすぐダメになってしまいます。自分のことしか見えてないからです。
結局は、
人気が集まったり、お客さんが長続きするってことは、相手のことを考えれたり、感じれたり、自分がそこにないからです。
小さいころからよく知ってる、とってもシンプルなことなんですけどね笑
なにか仕事となると構えてしまってましたね。
この発見があってから、
相手を観察するという感覚を第一に、相手ベースで相手の話したいことを話すということに全部のエネルギーをつかって接客をしていったら、だいたいの方との会話はつまることなく、楽しくできるようになりました。
そして、そこから引退するまで
もちろん大変なこともたくさんありましたが
売り上げも継続的に保つことができて
有終の美を飾れました。
相手のことを観察するコツを最後に伝えたいと思います。
それは、相手の声のトーン、話す内容、表情、仕草をまず徹底的に真似ることです。
耳を澄まして、目を覚まして、感覚を開いて、
自分なりにキャッチできた相手の姿見と一つになるのです。まずは。
相手の感覚の中に飛び込むというか。
そしたらその先は勝手に進んでいきます。
ここら辺の感覚の話は、シンプルなのですが伝えかたがとても難しいので、また別項目でかこうかなって思います。
相手ベースですべてを進めるでした。
ではでは〜