ときメモ

 気付けば7月である。今年ももう後半戦ですね、というメールを貰って、正直震えた。前半戦、なにも消化できていない気がするんですけど。できたことと言えば、少しだけダイエットできたくらいか。ウエストが4cmも減りました、えへん。まあ、元が元なわけだが。でも、痩せたことを褒めたたえてほしい。

 さて、前回告知していたように、「ときめきメモリアル」の話である。未プレイのかたがいらっしゃれば、ぜひ一度プレイしてから読んで頂きたい。
 最初は、「キュン」とするものを具体的に知りたくて手を出した。順番通り、1STから始めたのだけれど、まあ、がっつりハマった。氷室先生に堕ちた。先生可愛いよう、うおおおおん。子安ボイス最高。それでもって、デレ顔が可愛すぎる。あんなのもはや性器でしょ(わたしのパソコンは、こういう単語は常に一発変換だ、賢い)。
 他の男の子も、どの子も素敵だった。バラエティに富んだ甘い言葉を惜しみなくかけてくれる。1STは服のセンスがちょっとどうかなと首を傾げたくなったのだけれど、最終的にはそんなこともうどうでもよくなってしまった。ていうか、むしろ好き。味わい深いよね。ペアルックも辞さないっていうか、むしろ積極的に取り入れていきたい。彼色に染まりたい。
 おっと、こんなことをしていたら本題である3RDまでいつまでも進めないので、割愛するとして。わたしは3RDでどれだけ時間と情熱を費やしたか知れない。
 さんざん語りつくされているだろうが、コナミさんのゲームバランスは匠の域である。苗字呼びが名前呼びに変わるとか、手を繋いだときの態度の変化であるとか、その加減が素晴らしい。名前呼びされた瞬間の甘酸っぱさと言ったらもう、毎回嬉しくて吐きそうになる。それ以外にも、至る所に心臓を射抜く矢が絶妙のタイミングで仕込まれている。わたしは弁慶の立往生のごとく、全弾被弾している。余すところなく受け止めるスタイル。
 特にあれ。タッチできるシステム、あれやばくないですか。3DSが出た当初、タッチペンなんていらなくない? とか思ったものだけれど、いる。必須。なくてどうする。だってさ、わたしがタッチすることで、男の子が喘いじゃうんですよ。考えたひと、すごすぎやしないか。作ってくれて本当にありがとうございます。あのシステムに触れるたび、コナミさんに季節の贈り物とかしたくなる。もういろんな男の子をつんつんしていろいろして、声出させた。想像と妄想が止まらなくて、こういうときは想像力が豊かな自分を心から褒めてあげたくなる。想像しすぎてネガティブ暴走マシンになってしまう自分が嫌だったりもするけれど、いいこともあるよね。
 そんな中で、わたしの心を画面の向こうまで持ち去ったのが(いや、しょっちゅうもっていかれてはいたのだけれど)設楽先輩である。わたしの心の恋人は桜木紫乃さんの作品「ブルース」に出てくる影山博人なのだが、博人ごめん……と後ろめたくなるほど彼に嵌った。設楽先輩というのは、ツンデレでバカかわいくて、いざというときにわたしをお姫さまにしてくれる男なんだけども……、と書いていて、本当に最高だなとしみじみ思う。容姿も声も、もうとにかく好き。お母さんの服かな? みたいなデザインの服をデートに着てくるのも、可愛い。あんな先輩が学校にいたら、毎日這ってでも通う。
 他の子を攻略していても、設楽先輩が出てくるともう構いたくて仕方なくて、ああ、わたしが傍にいないから寂しそう……とか思って、で、他の子の攻略が全然進まない。結局、いまだにイベントコンプできていない子もいる。だって先輩を構わないとぼっちになっちゃうから……。
 設楽先輩のことが好きすぎて、好きなあまりドリーム小説を書いてしまったくらいだ。誰に読んでもらえるわけでもない小説たちは、いまでもそっと保存してある。
 長くなるのでここらで〆るけども、結局、ときメモをやることで「キュン」は分かったけれど小説に落とし込めるような余裕はなかった。であるので、携帯小説で人気が出るわけもなかった。
 わたしがもっと「キュン」を分析できる女であれば、携帯小説に留まらず、ゲームシナリオなんかも書けたのに。わたしが世界中の乙女心を鷲掴んで離さないという未来も……、なんて夢のまた夢のようなことを思いつつ、いま3DSを探している。久しぶりに先輩に会いに行こうと思う。

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