浜松に存在した遊郭の跡地に行ったら、隣の隣の市まで行くことになった件
どうも、こんにちは
段々寒くなり、駅のホームで電車を待っているのがキツイ季節になってきました。
そんな季節を過ごしていると、遊郭跡地に行きたくなるものです。
遊郭といえば、東は吉原、西は飛田と有名どころはありますが、地方にも小さいながら遊郭は存在しました。
そこで今回は、日本2位の面積(1位は岐阜県高山市)をもつ政令指定都市”浜松”に存在した二葉遊郭の跡地に向かうことにしました。
駅から徒歩20分
早速、向かった浜松駅。
日曜日ということもあり、多くの人が行き交っている。
大道芸人なんかも居て、中々な賑わいっぷり。
大道芸に施しをしたことのない筆者は、素通り。
そしてそんな浜松駅の隣にそびえ立つ、浜松アクトタワー。
USBメモリに似た形。
いや、Wi-Fiのルーターに似ているのか?
そしてそして、目的の二葉遊郭跡地は浜松駅から歩いて20分ほどの位置に。駅から西に1.5㎞。
結構遠いなと思いながらも、歩いて行くことに。
お金ないので、仕方ない。
細い道の数々
浜松駅から少し離れただけで、小さい店や家がぎゅうぎゅうにひしめき合っている光景が目に入った。
ビル群は駅前だけといった、地方都市によく見られる街並み。
道も細くて、軽自動車一台通るだけで精一杯。
住むには結構、大変そうだ。Z
余談だが、浜松には多くのブラジル人が住んでいるらしく、歩いていると、ブラジル国旗の看板を多く目にした。
そんなこんなで歩いていると、跡地は急に現れた。
二葉遊郭跡地
住宅街の中に不自然に開けたこの地こそ、二葉遊郭跡地。
赤線廃止から63年経った今では、それらしい建物はパッと見、確認することはできない。ほとんどが住宅かアパートだ。
遊郭跡地は鴨江旅館街と名付けられていた。
そして通りを平成通りと言うらしい。
どこらへんが平成なのかは分からないが、平成以降に整備された事だけは分かる。
旅館街という事で、昔はカフェーから転業した旅館が立ち並んでいたそうだが、現在確認できたのは、営業しているビジネス旅館2軒と廃業したビシネス旅館1軒だけだった。
廃業した(?)旅館。遠目からわかるほど旅館内は物が散乱していて、営業は確認できない。
右に写る旅館は営業が確認できた。
こちらの旅館は唯一、当時の雰囲気を残した建物であった。
自分の知識不足で、妓楼かどうかは判断できない。
旅館を側面から撮ってみた。
この建物が気になって他の方のブログを見てみると、この旅館は当時の建物らしい。
当時の屋号は「こまや」
この通りを歩いてみたが、建物はこれぐらいだったので、通りの裏手を歩いてみた。
家々
すると、こんな家々が建ち並んでいた。
ここら一帯は、先の大戦により焼失しており、戦後間もなくして、遊郭は赤線として復興していた。
多分、この家々も戦後すぐに建てられた建物だろう。
住人はおらず、廃墟と化していた。取り壊されるのも時間の問題か。
中々な雰囲気。映画「フラガール」で蒼井優演じる主人公がこんな家に住んでいたな。
二葉遊郭跡地はこれぐらいだが、調べてみると二葉遊郭内にあったとされる二葉神社が移転して、現存しているという情報があった。
早速、現地へ向かう為、浜松駅方面へ戻る。
戻ってます
戻っているとこんなモノがあった。
民家の軒先の電灯にしがみつくセミの抜け殻。
11月も終わるというのに、残っている生命力に脱帽。
浜松にもバンクシーが来ていたらしい。
すごいね(棒読み)。
法多山尊永寺
そんでそんで来ました、浜松市の隣の隣、袋井市にある法多山尊永寺。
こちらの境内に二葉神社があるというそうで。
本当にあるのか不安になり、近くの駐車場を管理しているお婆さんに聞いたら、一瞬フリーズして「境内にあるよ」と仰っていたので、二葉神社目的の参拝者は少ないと伺える。
紅葉シーズンなのか、普段からなのか、多くの家族連れとカップルで賑わっていた。その中に男一人で、歩くのは苦行と言っても良いだろう。
歩いて10分ほど、二葉神社が見えた。
境内の端の方にポツンとあり、メインではない事が分かる。
お賽銭して、遊女の方を思い、手を合わせた。
鳥居付近にはしっかり、建立の経緯と移転の経緯が彫られた石碑があった。遊郭で働く娼妓、芸妓、カフェーの女給といった、女性たちが浄財を出し合い、商売繁盛と恋愛成就などを願い、造営されたらしい。
現在では、働く女性を中心に「女性の守神」として信仰を集めている。
そのせいか、鳥居の横にカラフルな願掛けが掛けられており、ほとんが女性の恋愛成就、男性アイドルのライブの当選祈願で埋められていた。
浜松
浜松には餃子ぐらいしかないと思っていたが、昭和の生活を感じさせる建物や文化を知る事ができる物が残っており、意外と魅力的なスポットが点在していた。
そして人も結構多く、政令指定都市の名に恥じない繁栄ぶりだった。
遊郭跡地を巡るだけで、その土地を知れるのは、なんとも楽しい。
これからも続けていこうと思う。