杜子春
ブックオフで、ふと目についた
「杜子春」
学生の頃に読まされた記憶があるなあ、
どんな話だったっけ?
と、何気なく手にとり、読み進んでいくうちに
思わず涙が…
「杜子春」をざっくりまとめると、お金のせいで人間不信になった男が、自分のことを一心に案じる親の愛に触れ、ただ人間らしく生きたいと願うようになるというお話です。
(仙人とか閻魔大王なども出てきますが、ここでは割愛します。)
実は今日、母から「お歳暮を見に行く。」と、
遠回しに〝一緒に来て欲しい〟と誘われたのですが、「用事があるけえ。」と嘘をついて断ってしまいました。
高齢の母は、最近は1人で出かけることが
心細いよう。
これまでできる限り付き添ってきましたが、
たまには1人の時間が欲しかった。
新しい仕事とそのための勉強で、平日は息も抜けない状況だからです。
強がって1人で出かける母の姿に、
少し胸が痛みました。
そこに「杜子春」です。
私は居ても立っても居られなくなり、
店から出て、すぐに母の携帯を鳴らしました。
電話口の母は、私からの電話にうれしさを
隠しきれていませんでした。
そして私たちは合流し、一緒に帰宅しました。
私は、親離れできていない恥ずかしい中年なのだと思います。
独身で子供もなく、生産性のない。
ただ、若くして私達きょうだいを産み、
自分の青春を犠牲にして育ててくれた母。
養うために、必死で働いてきてくれた父。
そんな両親を支えて生きるというのも、
ひとつの生き方なのかなと。
いずれ、ひとりぼっちになるのは
少子化の原因を担ってしまった罰として。
今はただ、無償の愛でお子さんを育てていかれる親御さんに回るよう、精一杯働きます✊
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