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2024年 11月
国立近代美術館にて
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MAEDA Seison
かちかちやま
生き生き さるとうさぎ
構図から表情、濃淡
流れるように描かれている
どれだけ練習し、この絵となっていったのか
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TANINAKA Yasunori
版画集5 瞑想人
じっと眺めていると夢の世界を感じる
忘れられない夢が一つある
山小屋に一人でいる
まだ少し明るい
ざーという音ともに
大量の木の葉が
隙間という隙間から
流れ込んでくる
胸の辺りまで迫ってきた時、
目が醒める
10歳に満たない時に見た夢
あまりに生々しく、ずっと記憶している
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KATSURA Yuki (Yukiko)
ゴンベとカラス
くすっとなる
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SAWAI Yoko
Carbon Work II-76-3
カーボン転写紙を使って、写された線
手に持った硬い金属の先端を押し付け、
その力の跡がカーボンの線となって現れる
不均一な長さ
濃さの異なる線
それは
折り目に見える縦線になり
薄い紙が重なって見える線になる
タイトル上写真
安田靫彦
六歌仙、小野小町
いろみへてう
つろふものはよ
のなかのひとの
こころのはなに
そありける
色見えで
移ろふものは世
の中の人の
心の花に
ぞありける
六歌仙の中で唯一顔を見せてくれない小野小町
このように描いた背景はなんだったのか、調べてみると
美貌に恵まれた人であったこと、
それゆえの悩みも多かったように見えます。
現代も美貌はその人の人柄を誤って見てしまうため、
昔も同じだったのだと思いました。
千年を超える時が経っても、人はあまり変わっていないと思う
<添えられた和歌について>
古い文字はまったく読めず、短歌や俳句などが絵と共に添えられた作品は、読めません。このことで見方が変わってしまうため、受付で質問用紙をいただき、該当の写真を添えて読み方を教えてくださいとお願いしたら、数日で返事をもらえました。とてもありがたかったです。