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#8 不確かな道 ー五十路ライダーの現在地

新年あけましておめでとうございます。

50歳という節目に立つと、人生という道を少し引いた目で眺めることが増えます。目的地にたどり着いた記憶はあまりないけれど、それでもなんとなく走り続けてきた道筋だけは確かに刻まれている。達成感もなければ、これから何を目指せばいいのかもよくわからない。でも、バイクにまたがるたび、そんなことはどうでもよくなるのだから不思議です。

名もなき場所っぽい景色に身を置く安堵


バイクで名もなき道を走るのは、実のところ自分のための景色を探す旅なのかもしれません。その景色がどんなものか、はっきりと言葉にすることはできないし、多分これからも見つからない。でも、走ることそのものが探す行為になっていて、進んでいる間だけは「これでいいんだ」と思える。それが道に迷おうが、遠回りになろうが、少なくとも僕にはそれ以外の選択肢がないように感じられます。

50年生きてきて、もう少し効率的なやり方があったのではないか、なんて思うこともあります。でも、もし効率的に生きることが正解だとして、それを選んだ自分がどんな景色を見ていたのかと考えると、どこか物足りない気がしてしまう。結局、寄り道だらけの不器用な旅を選んだのは、他でもない自分自身なんです。

風や陽の導くままに愛機との逢瀬を重ねる


今年もまた、そんな自分なりの景色を探して走り続けると思います。それがどこかの街の名もなき裏道であれ、見渡す限りの荒野であれ、きっと僕の中では何かの意味を持つはずです。そして、その旅の途中で見つけたものを、このnoteにひっそりと記していきたいと思います。

どうか今年も、僕の拙い走りを見守っていただければ幸いです。では、またどこかの道の先で。

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