【韓国の老人ホーム話】利用者に提供する飯が来ない。新入りバイトに70名の食事の準備を任せたらダメぜったい。
韓国老人ホームで仕事をはじめて1年半。
韓国人の仕事の進め方に驚くことはたくさんあったが、つい昨日も前代未聞の出来事があった。
我が老人ホームは老人に提供する食事の準備を業者に委託している。
業者から派遣される調理師が老人ホームのキッチンで約70名の老人たちの食事を準備し、毎日決まった時間に私たちに引き渡す。
食事は私たち介護士が盛り付けを行い、老人たちに提供するという流れである。
しかし先週の土曜日、いつもは10時頃に上がってくる飯がいつまでたっても上がってこなかった…。
前代未聞である。
「あれ、今日は遅いねぇ」と言いながらほかの業務をすすめていたが、10時半になっても上がってこないのでさすがに遅いと厨房に降りてみたら
今日の料理担当が先週入ったばかりのアルバイト2名だった…。
約70名、職員の昼食を合わせると約90名の食事の準備を先週入ったばかりのアルバイト2名に任せて大丈夫だと思うことに驚愕した。
我が老人ホームは嚥下機能にあわせて一般食、きざみ食、流動食といった3種の食形態がある。
おかずは各食形態に合わせて3種類作る必要があり、昼食時は合計9種類のおかずとお粥、スープを私たちに引き渡さなければならない。
それから食器類は各フロアーによって準備するものが違い、数量や私たちに引き渡す時間や方法についてもコツが必要なのだ。
これらの仕事は経験者と一緒に数か月仕事をこなさないと覚えられない。
それを、先週入ったアルバイト2名に任せるのはむちゃぶりがひどすぎる。。
案の定、現場は大混乱に陥り、介護士が厨房にいって「食器が足りない」「おかずはこうじゃない」と厨房に仕事の指示をしながら一日が終わった。
業者が提供すべき職員の飯も厨房のおばちゃんたちが作ってなくて上がってこずに、あやうく近所にキンパを買いに走るところだった。
厨房のせいで通常業務を時間通りに全然こなせず、むちゃくちゃ疲れた一日だった。
新入りアルバイトのおばちゃんはもっと疲れただろう。
新入りバイトのおばちゃんに罪はなく、憎むべきは古参のスタッフである。なぜ新入りバイト2名のシフトを組んだ?なんでそれで回ると思ったのか聞いてみたい。
このドタバタ騒動は業者の上の人にまで伝わって、週明けの昨日、古参スタッフはこってり絞られたそうだ。そりゃそうだ。