見出し画像

12、「恩」について考える。


1、縁に生かされ、恩に生きる


僕は「恩」という言葉が好きです。


だいぶ昔に
ブログに書いた事があるんですけど、

【縁に生かされ、恩に生きる】

そんな生き方をしたいと。


縁(えん)恩(おん)って、

「あいうえお」でいうと
隣同士の言葉ですけれど

この2つはセットな気がしているんです。


ご縁があるから、
いろんなチャンスをいただける。

それを当たり前と受け流すんじゃなくて
その恩を返していく。(あるいは送っていく)

世の中ってそういう循環なのかな、
という気がしますね。


ちなみに「あいうえお」を
すべて見ていくと、

案(あん)→意図を持つ。ビジョンを持つ。
因(いん)→原因。タネを撒く。
運(うん)→日々タネを撒いてると運が良くなる。
縁(えん)→運が良くなるとご縁に恵まれる。
恩(おん)→縁を受け流すことなく恩だと思って
      返そうとする人はさらに恵まれる。

だと思ってるんですよね。

※もっと言うとその次が「か」なので、
 「感謝」かもしれませんね^^

2、恩とは、原因を知る心

恩って、その時はなかなか
気付かないものですよね。

時間が経ってからしみじみと
感じることの方が多い気がします。


そもそもこの漢字の意味を
聴いたことがあるんですけど、

「恩」って

「原“因”を知る“心”」

って書くんですよね。


だから、

今の自分があるのは
過去にどんな原因があって
今こうしていられるんだろうか?

ということを振り返る時に

「あぁ、こんな恩を受けてきたな」

と気づくものなんじゃないかと。


『最近思い出した昔のこと』という
テーマの時にもしゃべったんですけど、

十年前の自分とかを
振り返った時に、

「あぁ、あの時あんな人がいたから
今の自分につながっているんだな」

と気づけるみたいなことですよね。

(その時は余り気づかないですけど)


究極的に言えば、

そもそも生まれてきたというのが
自分の力ではない
ので、

そう考えるとやっぱり「親の恩」を
抜きにしては自分は存在しえない、

というのは大切な事実ですよね。

3、私は、恩のデータベースで出来ている

僕のメンターの一人に
平野秀典さんという方がいるんですが、

その方は「恩」の定義を、

私たちは、
恩というデータベースで生きている

と言われるんですね。


恩というのは、

出会ったり、

いろんな影響をもらったり、

多くのことを教えてもらったり、

ということが蓄積されて、今の私がいると。


ということは、すごい

「恩のかたまり」が私

なんですよね。


で、それはイコール、

私という人間の「才能のかたまり」

でもあるんです。


「今まで受けた恩の数だけ
私という才能がある」

という風に平野さんは言われていて、

だからそれを次に送っていこうと。


で、せっかく送るなら

「送る(スルー)」ではなく
「贈る(ギフト)」にしよう、

と言われているんですね。


これ、僕もすごく共感しますね。


4、戸籍謄本は究極にドラマチックな書類

これって、

今生きていることだけじゃなくて

ご先祖様というか、
代々受け継がれているものすべて

が「恩」だと思うんですよね。

『僕が生まれた時のこと』っていう曲を
自分の結婚式で演奏したんですけど、

その時に、司会者さんにお願いして、
ある演出をしてもらったんです。


それは、

曲を演奏する前に

「二人の戸籍謄本の情報を
淡々と読み上げてもらう」

というもの。


これ、なかなか結婚式でやる人
いないんじゃないかと思いますが(笑)

僕、すっごい感動したんですよ。

結婚するにあたって、
戸籍謄本を取り寄せるじゃないですか。


そこに載ってる情報って、

「何年何月何日にどこで出生届を出した」

っていう、すごい事務的な、
何の温度もない情報じゃないですか。


だけど、その情報がなかったら

今の私たちはいないし、

二人が出会うってこともなかった。


そういう風に考えていくと、

なんてドラマチックな書類なんだろうと。


「戸籍謄本って、究極に
ドラマチックな書類だ!」

と強烈に思ったんですよね。


ちなみにその関連で言うと、
僕の父方の故郷は網走なんですけど、

なんで網走かというと、

曾祖父が網走監獄の職員だったんですよね。


で、それを知った時に

自分は、
罪を犯した人を裁くのではなく、

その人が更生するための
お手伝いをするという使命が
あるのかもしれない

っていう受け取り方をしたんです。


実は、ルーツを探した方が、
今を生きるためのヒントって
転がっているのかもしれません。

「自分探しより、ルーツ探し」

そんなことも感じます。


5、恩を知り、恩を感じ、恩に報いる

あとは、恩って

仏教で大事にされる概念

なんですよね。


仏教では、

その人の人間としての価値は
何で決まるかっていうと、

頭がいいとか、
仕事ができるとか、
一切そういうことを問わないんです。


そこに恩というのが唯一絡むんですけど、

・恩を知り(知恩)
・恩を感じ(感恩)
・恩に報いようとしているかどうか(報恩)

この3つがその人の
人間としての価値を決めると。


だから人間にとって大事なことは
複雑なこととかじゃなくって、

誰かに何かをしてもらった時に
それを「恩だなぁ」と知り、感じ、
自分なりに報いようとする。


形はどうあれ、その人が
その時にできることをする。

それは、場合によっては
気持ちだけでも良いのかも
しれないし、

祈ってるだけでも良いかも
しれないですよね。


そういうことでいうと、
恩を知る一環として、

戸籍だけじゃなくて

「家系図に触れてみる(作ってみる)」

というのも大事だと思います。


先程話した、
僕の結婚式の司会をしてくれた人が
園田ばくさんっていう人なんですけど、

この方は先祖とか
すごく大事にする方で、

あるワークを広めているんですよ。


それは、A4の1枚の紙に
私をマルで書くんですね。

で、私から線を2本伸ばして、
これがお父さんとお母さんですよと。

で、そのお父さんとお母さんにも
それぞれお父さんとお母さんが
いますよねと。


・・・そういうことを、ダーッと
書けるだけ書いてくんですよ。

これ、何十代とさかのぼると、
1億人ぐらいになるらしいんですけど

それを書けるだけ書いて眺めながら、


「もしこの中の一人が消しゴムで
消されたとして、存在していなかったら
どうなる?」

ということをやるんです。


「あ、そしたらこの人いないよね。
この人もいない、この人もいない、
この人もいない、この人もいない。

あ、私がいなくなっちゃった…」


そういうことを実感するために
やるものなんですが、これは
とても素晴らしいワークだと思います。


「誰一人かけても自分まで辿り着かない」

これはすごい厳粛な事実ですよね。


「恩」はバトンリレーのようなもので、
受け取って、そこで私が止めることも
自由と言えば自由なんだけど、

だけどやっぱり

「それをつないでくれた人が過去に
いたから、私までその恩が届いた」

っていうことは忘れたくないですね。


・・・まさか「恩」の話から

「戸籍」の話になるとは
思いませんでしたが、

何か感じてもらえたらうれしいです。

※このコラムで書いてる内容は、
毎週 月・水・金の9:00~9:30に配信している
「安達充&どいちゃんのアドLIVE(リブ)天国」
ダイジェストなので、よかったらこちらも♪
(チャンネル登録もよろしくお願いします!)


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?