週末レビュー12月22日:コロンビアMBA留学終了、NYスタートアップ1週目、スタートアップと就職
約4ヶ月間のコロンビアMBA交換留学が終了。終了と同時にNYにおけるレストランのシェアリングサービスのスタートアップの営業活動を本格的に始めた。スタートアップを今後フルタイムでやるか否かはMBAを卒業する3月末までに決める。なので、並行して就職先も探している。スタートアップを目指すMBA生の就職について思うことがあるのでそれについても話したい。
コロンビアMBA交換留学終了
水曜日に投資の授業の期末テストが終わり、4ヶ月の交換留学プログラムが終了した。アントレの授業は正直、Y-Combinatorなどのアクセレレーターが無料で提供している内容より時間軸が遅れていて、クオリティも少し劣っていると思った。ただ、卒業生やVCなどのネットワークが半端ではないので、そういう人たちから自分のベンチャーについていろんなFBをもらえた事はとても貴重だった。
また、ファイナンスの授業で基礎科目の投資アドバンス授業をとっていたのだけれども非常に為になった。実践的で、ファンドマネージャーが知っておくべき基礎を叩き込むという内容だった。アメリカ人エリート層の金融とお金に対する考え方を授業や学生とのグループワークを通して学ぶ事ができたのも貴重だった。
とはいえ、3ヶ月延長滞在してスタートアップに取り組む事になったので、まだNYでの学びは続くのだろうと思う。
レストランシェアリングサービスの営業開始
前の投稿でも書いた通り、慶應のMBAを卒業するまで時間があるので3月末までNYに残ってスタートアップに取り組む事に決めた。期末試験が終わり、早速営業活動を開始。自分が住んでいるNY Upper Westの合計60店舗のランチを営業していない飲食店にアプローチをした。結果として35店舗のオーナーと話し、6店舗のオーナーがキッチンだけならという条件で承諾。4店舗が回答待ち。いろんなオーナーと話す中で自分がやろうとしているレストランシェアリングサービスの課題が2つ見つかった:
1. レストラン全体は貸してくれず、キッチンだけ。キッチンだけとなると、既存のクラウドキッチンと価格と利便性で負ける: キッチンだけとなると、今流行っている商業キッチン(クラウドキッチン)と変わらず、彼らは冷蔵庫、洗い物、貯蔵スペースなどコミコミで相当安いのでうちのサービスを使う理由がない。
2. レストラン全体を借りれないと、本来の事業目的を達成できない(本来の目的は新規参入者向けのテストマーケティング環境をレストランの昼営業時間を貸し出すことで創出すること): キッチンだけとなると、レストランを新たに始めたい人が実践に近い形で自分の商品の反応を見るという目的が果たせなくなる。
以上、早速、かなりでかい壁にぶちあたった。滞在延長を決めた瞬間に自分が実現したいサービスの存在を全否定する事実が判明した。
とはいえ、八方塞がりというわけではない。既存店舗とシナジーのある商材を出す場合(例えば夜営業だけのバーが昼にハンバーガー屋に店舗を貸す) は店全体を貸し出しても良さそうな反応があった。今週はそういうアプローチで営業をかけて行こうと思う。
仮に上記のようにシナジーをうむ形でマッチングを成立させれたとしても、スケールしないという課題も残る。とはいえ、解決策はまだ見つかってないだけであるはずだ。その点を踏まえて、今週新たな解決策をチームと共に考えて行く予定。
スタートアップと就職
スタートアップに取り組んではいるけれども、3月末までにある程度の顧客をつけて売上が立つサービスにならないと(あるいはその見通しがしっかり見えないと)それ以降の生活費すら危うい状況。
という訳でいくつか興味のある企業の面接を自分のプロトタイプがダメだった時のバックアップとして受け始めた。
こういうダメだった時のバックアップの話を日本の知人などにすると決まって帰ってくる言葉があまり好きじゃない。ブレてはいけない。一つに絞らないと。なんかフラフラしてるよな。保険をかけて成功できるほどビジネスは甘くない的な言葉。
僕はアメリカの日本でいうサラリーマンが仕事に対して持っている価値観と、日本のそれとは大きな違いがあると思う。アメリカ人は良くも悪くも自分を個人事業主くらいに捉えているように見える。だから起業をするのに全てを辞めて準備にはあいるというよりも、働きながらみんながチャンスを伺っている感じ。
全てを捨てて、夢を追い、生き続けていけるのは資産家の御曹司くらいだろうと思う。何もかもひとつに集中している奴がカッコいい的な風潮は非常に息苦しい。一つの仕事にずっと取り組んでいる事が美徳となっているのだろうか。個人的にはしがみついているだけに写る時もある。
自分でチャレンジもしない人たちがそういうことを平気で言ってくるし、既に会社を成功させた人からも、保険をかけるな!的なことを言われる。
まぁ最終的に全ての責任を取るのは自分。何を言われようが、自分のやり方で、自分の考えで、堂々とやっていきたい。