週末レビュー10月20日:NYで飲食業の厳しさ学ぶ
先週に引き続き相当ひどい風邪を引いて、一週間の間ずっと寝たままだった。中間試験、懸賞論文の提出、スタートアップのデモデイに向けたプロトタイプ作りなど全て後手に周ってしまった。その中でも自分が発起人でもある串カツが土曜日にあり、どうしても休めないので、気合いで行った。体がきつかった事もあるが、日曜日に今までの数字を全て整理して、タイトルにもある通り、飲食の厳しさを改めて実感した。
飲食業で成功する為には何が必要か
前々から週末レビューに書いている通り、毎週土曜日にNYクイーンズにあるhttp://queensnightmarket.com/で串カツの屋台をやっている。日曜日に今までの初期投資、売上、原価、全て正確に整理した。結果は以下の通り。最初に投資したものも全部引っくるめて、トータルで$-431ドルのマナス。
この状態で串カツ屋をスタートしていたら、おそらく一瞬で3000〜4000万円を失っていた。もし飲食店を始めるなら、最低条件として、こういった屋台で圧倒的に並んで利益が出ない限り絶対にやるべきではない。
このクイーンズナイトマーケットというイベントの中でも本当に儲かっているのは70店舗近くなる中5店舗くらいだと思う。その5店舗に共通しているのはしっかりブランド、ストーリー、唯一無二の価値がある事。たとえば、確実に儲かっているお店の例がこれ。
まず、揚げアイスというギミック。似たような商材を出しているところはない。あと周りがフライドチキンやら焼き鳥やらが多い中数少ないデザート店舗でもある。ちゃんとプロダクトマーケットフィットができている商品。おまけに原価率はおそらく10%以下。一日600個は売れていて、40万くらいの売上が上がるので、給料、家賃を支払い終わっても20万以上利益が残る。これくらいがじゃあお店を出そうという最低ラインだと思う。(実際に彼らはこの屋台をきっかけにお店をマンハッタンで出している)
という訳でどうしても僕みたいに他人の気持ちを考えずに自分が正しいと思ってしまう人間はこれは絶対いける!と間違いを起こした後に深く考えず、行動にうつしてしまう。行動を早くすることはめちゃくちゃ大事だけれども、やはりこういうブランド、ストーリー、周辺環境と商材の需要バランスを考える(Product market fit)ことにほとんどの時間をかけるべき。これをやらないから、僕は今までNYで3回のテストで全て失敗している。
という訳で4回目の正直に向けて、コロンビア大学在学中の今後2ヶ月以内にブランド、ストーリー、プロダクトマーケットフィットをとことん考え抜いた上でフードトラックを借りてマンハッタンに新しい風を吹き込みたいと思う。