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weekly review 2024/9/30~10/6: ピザ店調査、TORIDOLL栗田貴也さんの本、富山出張

ピザ店調査

今週は月曜から日曜まで計11店舗のピザ屋を巡った。それぞれ新店オープンに向けて、インサイトがあったので以下にまとめている:

一番良かったお店だけここでレビューしようと思う。日本初のナポリピザ屋と言われている聖林館(旧SAVOY)とかも行ったけれど、薪ですらピザを作っていない、麻布台ヒルズにできた、Pizza 4Psが一番参考になった。アジアでサイバーエージェントのベンチャーキャピタルをやっていた人がベトナムで立ち上げ、30店舗以上海外で展開した後、逆輸入されたお店。

Farm to Table, SustainabilityをOnenessというスローガンにしているお店。チーズは店内製造。オーブンは薪石窯に似せたガスオーブン。マルゲリータを注文。モッツァレラチーズはガムみたいな食感が強く、嫌いな人は嫌いだと思う。ただ、チーズは店内製造でそれがガラス越しに見れることから、その食感も新鮮さの一環なのかと納得できてしまうからすごいと思う。トマトソースが最高にうまい。ホールトマトの缶があったので、これはFARM TO TABLEじゃないと思うけど、やっぱりトマトソースは多めに入れるべき。マルゲリータのバジルの風味が少なすぎる。生地はめちゃくちゃうまい。おそらくナポリとアメリカンの間の子。手作りジンジャーとコーラ。全ての食材の仕入れ先インタビューとかの冊子があるけどマガジンぐらいの太さ。ちょっとサステナやりすぎで、キモさを感じる。実際に店員がそういう感じのオタクみたいな感じなので、そういうところはほどほどにしたい。

TORIDOLL栗田貴也さんの本

一貫しているのは、常にお客さんのニーズの転換期に先回りしてそのニーズを汲み取るお店を作っていることだと思った。

焼き鳥屋を創業した当時、加古川には深夜までやっている焼き鳥屋がなかったという。それを受けて深夜営業を開始。お客さんが入るようになった。
次は女性が気軽に入ってこれる洋風な居酒屋がなかったことに気がつき、カジュアルな焼き鳥屋にシフト、これを機に深夜営業を辞めてもお客さんが入るようになったという。
1990~2000年頃にかけて、たくさんのロードサイドファミリーレストランが廃業していく中、そこでファミリー向けの焼き鳥屋に機会を見つけて、大儲けする。
その後、鳥インフルエンザで上場が廃止となりかけたときに当時ブームにもなっていた香川の製麺所兼うどん屋の行列を見て、それを本州に持ってくる。それが路面店でヒットする。資金が少ない中で展開をするために当時増え続けていたショッピングモールのフードコートに製麺所つきのうどん屋として、それ以来、今に至るまで、一人勝ちを続けている。
本の後半部分で、これだけ好調なTORIDOLLの中でも離職率が上がり、採用が難しくなっていることが書かれていた。今の日本人の中で飲食店で働きたい人の数は年々減り続けている。給料、福利厚生は当たり前で、働き甲斐、かっこよさなど全て揃わないと、優秀な人どころか、人が集まらない。
これを読んで、うちでは客さまに満足してもらえるお店づくりだけに目を当てず、品質、理念、お店のかっこよさ、存在意義、給料、福利厚生とか働く側に対しての魅力が秀でていないと、生き残れないと強く感じた。結局お客様に認めてもらうためにはまず、スタッフが使命感と責任感を持ってお店を切り盛りしないといけないので。

富山出張

世界展開を見据えて作られた、富山発の和牛のハンバーガーShogun Burgerというお店がある。Shogun BurgerはShogun Pizzaというお店も準備していて(現在は富山に一店、今秋渋谷に新店オープン)、これも同じく世界展開を見据えている。Shogun Pizzaは今自分が新しく作ろうとしている世界に通用するピザ屋のイメージにとても近いので調査のために行ってみた。

ピザ屋だけでなく、同社の創業事業である焼肉屋から新業態の居酒屋、カフェもあったので、せっかくなので全て行ってみた。次オープンする新しいピザ屋をレストラン業態にするか、居酒屋業態にするか、ファストフードにするか考えていたところだったので、全てを富山で展開している同社のお店を回って、やっぱりファストフードで行こうと決めることができた。

かっこいいイメージを打ち出しても、飲食店の現場は工事現場のように厳しい。このギャップでスタッフ始め、経営する側も根を上げて辞めてしまうことが多いと思う。今回の視察で、かっこいいイメージと飲食の辛い現場のギャップが最も少なかったのがピザ業態だった。ピザのファストカジュアル。ここまではかなり固まった。

富山出張の後、Shogun Burger, Pizzaを経営する本田大輝さんがスマレジが配信する「お店ラジオ supported by スマレジ」にゲストで出演していた。富山にある焼肉店を継いだところから、今急拡大しているShogun Burgerをヒットさせるまでの経緯が語られていた。気づきをいくつか。

語られた話の中で、特に自分のお店では、リピーター施策を全く打ってないこと、DXを全く行っていないこと、集客チャネルを充実させていないこと、この辺ができていないと思ったので、すぐに取り組むと決めた:

セミセルフレジ導入
全モバイルクレジット決済導入
LINEオフィシャルアカウント
PICKS導入(モバイルオーダー)
ポイントカード導入
PICKSを使った自社デリバリ開始


両親の焼肉屋を引き継いだころ、売り上げは月商400万ほどしかなく、スタッフの人数は五人ほど、休みも週に一回しか取れなかったという。そこから半年で売り上げは900万円まで改善したという。(大学卒業間近で両親からお店を引き継ぐことを知り、3年間東京都内のお店で修行。そこで飲食の基礎を学び、お店を継いでいる。)
お店のDX化を進めて、オペレーションを改善、理念、評価制度を作るなどの土台づくりをする。客席を少なくして、並んでいるお店を演出する。新規顧客を増やす。両親が書き溜めていた2〜3千の顧客リストにDMを送る。と当たり前のことをきっちりやり切ることをする。これができない人が多く、店を閉めることになる。




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