「M」ではなく「S」だった@X100VI
濱田英明さんの個展を観に行く
時間の面影 -resemblance of time-
会場に着くまで、ずっと「remembrance」だと思ってた。rememberの名詞形、"記憶"。でも会場について見て間違いに気づく。「resemblance」?? あまり聞き慣れない単語(TOEIC400点台の脳という前提で 笑)、調べてみると"似ていること、類似性、相似"とある。『面影』を"記憶"ではなく"類似性、相似"で表現されたんだな、ということに妙に納得というか、濱田さんらしいなと勝手に思う。
いい写真撮る人って総じて『言葉』の遣い方が上手だと感じる。『時間の面影』というタイトルを噛みしめながら作品を観てると、また違った気づきなり視点が得られたような気がしてた。
オープンきっかり12時に入る。平日だったし人が少ないのはありがたかった。午後の日差しがレースカーテン越しに入ってくる会場。これも演出なんだろうな(演出なんでしょう)と思いながら、作品とは別にこの会場だけで何枚も撮りたくなる、フォトジェニックな空間だった
たまたま出張が重なってその合間で見に行けただけだったので、ゆっくり『時間』をかけて見れなかったのが残念。オープンからクローズまでここでのんびり過ごせたら贅沢だなぁと思いながら。
作品を観ながら一つ思ったこと、フィルムは改めてよかったなと。デジカメと違いスリーブは横のコマと物理的につながっている。隣のコマも含めて連続して見てると不思議とそこに『時間』が立ち上がる気がしてた。失敗作でも、全然別の場所で撮ったコマだっとしても。デジカメの場合、同じタイミングで撮った画像は同じフォルダに入れはするけど、JPGファイルは1ファイルごと切れ切れでしかない。フィルムスリーブで感じる『時間』そんなアナログのセカイに対するオマージュみたいなものがこめられてる気がした。
visualization of time.
せめて砂時計ひっくり返してから撮ればよかった、と帰って撮った画像見て後悔する。僕の写真はこういうツメの甘いところばっかり(笑)
会場は街中の小さなギャラリー。初めて降りた駅から初めて歩く路地を通って。こういう路地スナップできるのも作品展巡りをする小さな喜び。