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AI TRPGを作りました 〜物語の主人公になり、AIが生成した選択肢を選んで物語をすすめるゲーム〜
はじめに
「物語の主人公になりたい!」
みなさん、一度は思ったことないでしょうか?
朗報です。
なれます!
そう、「AI TRPG」 ならね。↓
————タイトルの通り、「AI TRPG」 というものをつくりました。
AI TRPGには
・Webでの創作を盛り上げたい
・AIの進歩
という2つのポイントがあります。
TRPGとは?
まず、
TRPGってなんぞや?
という方が多いと思います。
TRPGは、感覚としては人生ゲームなどのボードゲームが近いかもしれません。Wikipediaによると
テーブルトークRPG、あるいはテーブルトーク・ロールプレイングゲーム(英: Tabletop role-playing game)とは、テーブルゲームのジャンルのひとつ。ゲーム機などのコンピュータを使わずに、紙や鉛筆、サイコロなどの道具を用いて、人間同士の会話とルールブックに記載されたルールに従って遊ぶ“対話型”のロールプレイングゲーム(RPG)を指す言葉。
というものです(初代遊戯王を読んだ人は見覚えがあるのではないでしょうか。アレです)。
実際のゲームでは、シナリオを用意し、ゲームマスターという人が物語をとりまとめ、
ロールプレイング(role-playing)とは、想像上のある役柄を演じることである
とあるように、プレイヤーが物語のキャラクターとして行動します。
ここまで読んでおわかりだと思いますが、TRPGには
・ゲームマスターはルールやシナリオを把握しなくてはいけない
・多人数じゃないとできない
という問題があります。
しかし、TRPGはこれまで、幾多の名作を生み出してきました。
そう、TRPGには「リプレイ」という文化があるのです。
リプレイとは?
リプレイは、主にテーブルトークRPG (TRPG) などのゲームを実際に遊び、その経緯をなんらかの媒体に記録したものである。(Wikipediaより)
名作『ロードス島戦記』は、『ダンジョンズ&ドラゴンズ』というTRPGのリプレイをもとに小説化したもので、小説シリーズの累計発行部数は2005年に1000万部を超えている他、様々なメディアミックスがなされています。
このように、TRPGにはメディアミックスを含めた無限の可能性があります。
ですが、TRPGは、他の手軽なゲームに押され、最近あまり人気がありません。
そんなTRPGに対して、今だからこそできることがあります。
AI TRPGとは?
そこでAIの出番なのです。
なぜかというと、AIがゲームマスターを担うことにより、プレイヤー1人でも、TRPG風の物語が作ることができ、先程挙げた問題が解決されるのです。
この画面のように、あらすじなどを設定し、あとは本文に主人公としてやりたいことや話したいことを書いていくことで、AIが選択肢を提示してくれます。
トンチンカンな提示もしますが、けっこうオッとなるような面白い提示をしてくれます。
そうして物語を進めていくことで、リプレイ風の物語が出来上がります。
どうやって遊ぶの?
シナリオのテンプレートとして、
・異世界転生
・悪役令嬢もの
・VRMMOもの
・スペース桃太郎
を用意しているので、今すぐ試すことが出来ます。
僕も遊んでいます。
AI TRPG(主人公になって、AIの生成する選択肢を選びながらストーリーを進める)を作って遊んでいたのですが、異世界転生した先で出会った少女が、実は妹だったというホラー展開になり、夜中なので怖くなりました pic.twitter.com/skQHbFKd2U
— 𝘽𝙪𝙣𝘾𝙝𝙤@小説執筆支援AIアプリ (@Bun_Cho_) July 21, 2020
また、公開後すぐに遊んでくださった人もいました。(ありがとうございます!)
キャラクターの会話や、次に繋がる展開も生成することが出来ています。
シナリオ生成
「他のシナリオで書けないの?」
という方、
問題ありません!
あらすじを書き換えることで反映されます。
また、「タイトル生成」・「あらすじ生成」を用いることで、キーワードからあらすじを生成し、AI TRPGのあらすじに使用することも出来ます。
この全部ができるサイトがBunChoです。
入力した履歴や生成結果などは、ユーザー登録しておくことで、自動保存や再利用が出来ます。↓
なんでそんなAIができたの?
これには、最近の自然言語処理の進歩があります。
最近、GPT-3というAIが話題になっています。
記事を見るとわかるのですが、英語で指示することで、プログラムを生成するという、驚異的な成果が出ています。
実は、AI TRPGにはGPT-2を使っています。
そう、GPT-3の前バージョンです。
正確には、GPT-2を、独自に取得した40GBほどの日本語テキストデータで事前学習したものを、小説データ数十GBで学習したモデルです。
去年から開発していて、ようやく形になってきました。
デプロイの関係で最高性能のモデルは運用できていないのですが、近々公開できる予定です。
なぜBunChoを作ったの?
これには、現状のWeb小説への危機感があります。
Web小説サイトは、一定のパターンを踏まえた小説でないと、
ランキング上位に行けない=読まれない
という問題があります。
もちろん、webメディアで評価される作品を生み出すことに、作家さんが多大な努力をされていることも承知しています。
しかし、それでいいのだろうか。もっと多様な作品がWebから生まれてくるべきなんじゃないか。
そういった気持ちがありました。
また、ランキングや、読まれることにこだわらない、純粋な創作する喜びというものもあると思うのです。
そういった体験を、BunChoが手助けできるといいな、と思っています。
読むだけの物語に飽きてしまった方、もっと主体性のある物語を体験してみたい方——
AI TRPGで、物語の主人公になってみませんか?
AI TRPGからベストセラーが生まれる日を楽しみにしています。
最新情報が欲しい方は、ぜひTwitterをフォローして下さい!
アプリの公式アカウント: https://twitter.com/Bun_Cho_
筆者・開発者のアカウント: https://twitter.com/OsoneHiroyuki
P.S.
AI TRPGはAI Dungeonからインスパイアされて開発しました!
英語が苦手でない方は、こちらからぜひ遊んでみて下さい!
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![大曽根宏幸](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/39324531/profile_5fdc163048269f1f99764e801d03313f.png?width=600&crop=1:1,smart)