光明が差す
18歳にして絶対的な存在のぺぺからレギュラーを掴み取り、それから10年間マドリーに尽くしてきたラファエル・ヴァランがクラブを去った。
その少し前、フリーでカピタンのセルヒオ・ラモスも去り、マドリディスタの心には大きな雲がかかっていた。
捻出
まず、軽くヴァランの移籍を振り返る。
彼との契約は残り1年。現在28歳にして獲得したタイトルは無数にあり、経験が年齢に反して超豊富だ。
それにより、減額状態とはいえ高い値がつく。
この夏を逃せば、彼との延長が締結しない限りフリーでの放出ということになってしまう。
この事から、マドリーはこの夏でのヴァランの放出を望んでおり、ヴァランは環境を変える為に移籍を希望していた。
ヴァランの移籍が決まり、約€50mの資金、さらにサラリーカットに成功した、というのが以前のnoteで書いた所だ。
本命
ここからは、ポジティブな話題になる。
マドリーの夏はこれからだ。
実は、ここまで眠らせてある移籍資金は約€200m。
パンデミックの状況下に於いて、異常とまでいえる資金力だ。
この金額があれば、バルセロナから移籍した当時のネイマールだって買える。
フロレンティーノは、サラリーキャップやFFPなどの影響も考慮し、ヴァランを売った。
それにより、ようやく"本命"への道が開けた。
照準
これからは、全力で獲得を狙っていくことになる。
エンバペの残り契約は1年。依然としてパリとの契約を延長しておらず、減額状態だ。
加えて、このまま進めば冬にはフリー、そうなるとパリに入る資金は0になる。
MARCAは、
「マドリーはパリが折れるのを待っている。数週間前にマドリーはパリとコンタクトを取ったが、手応えなし。8月中に再び連絡がないとすれば、エンバペをフリーで獲得、今夏はハーランドに全力を注ぐ。」
と報道している。
パリ側から考えれば、フリーでの流出は最悪なはずだ。いくら金持ちといえど、今夏にサラリーも含め大量に資金を注ぎ込んでいる。
減額とはいえ、エンバペの移籍金の有無は大きいだろう。
そういった背景から、事実上マドリーの優勢、と見ているのだ。
このプランが崩れるのはエンバペの気が変わり、パリとの契約を延長した場合のみ。
それは正直十分に考えられるが、現在の彼の意思は延長をしない、と言うことだ。
その時へのカウントダウンは確実に始まっており、心なしか時計の進みが早いように思える。