専業主婦の自己肯定感
在宅でしていた仕事が来月末で打ち切りになった。
システムのバージョンアップにより、私が行ってた隙間産業的な事務作業は機械がやることになった。
会社にとっては良いことだし、むしろこんな作業でお金を貰っていいのだろうかという思いがあったので、打ち切りの話をされたときは自分でも驚くほどすんなり受け入れられた。
そういうわけで、私は4月からまた、「専業主婦」に戻る。
少しばかりの焦りは勿論ある。
私は夫が働いて得たお金を、自分の娯楽や交際費に充てるのにまだ抵抗があるのだ。
でも何故だろう、その焦りは以前に比べると随分なくなった方だと思う。
いつのまにか私は、専業主婦として家事や育児をすることを仕事だと思っていたのかもしれない。
これまでは役割だと思っていたし、生産性がないと思っていたので、夫が働いて得たお金を使うだけの自分に罪悪感しかなく、自己肯定感が地の底まで堕ちた。
今では手のかかるわんぱくな子を育てながら、家のことをして、隙間に勉強をして、バイトで稼いだお金で夫や子にプレゼントを買い、時々は自分のために使う。
そんな自分に少し自負が出来たのかもしれない。
頑張ったのだから、少しの期間、夫に金銭的に甘えても良いのかもしれない。
そのかわり試験に現役合格して、少しでも早く社会復帰できるような道を探そう。
勿論子と夫と過ごす時間を最優先に、自分に合った働き方が出来るようにしよう。
変に焦って自分を安売りすることだけは辞めよう。
そう考える自分がいた。夫に甘えようという考えは、私にとっては革命的なもので、自分に驚いた。
きっと私にようやく、専業主婦の自分でも夫婦として対等であるという自負が生まれたからなのだろう。
それは私が専業主婦としてできる限りの努力を重ねてきたことは勿論、その小さな努力一つ一つに気づいて、認めてくれた夫がいたからにほかならないからだと気づいた。
そんな日々を過ごすことで、私は私を少しずつ好きになれていたようだ。
もっと自分を好きになれるように。もっと自分のことを好きになってもらえるように。時に夫や周りを頼り、甘えながら、私は私を諦めずに努力を重ねていきたい。
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