おじさん構文が気持ち悪いからギャル文字で中和してみた
LINEをしていて、ふと送信をタップするのをためらうことがある。
これ、おじさん構文になってない?
30歳を過ぎ、おじさんの足音がすぐそこまで迫ってきている。なるべく遅らせるためにいろいろがんばってはいるが、「おじさん構文」で全てを台無しにしたくない。
見た目は普通だけど中身おじさんだよね
絵文字の使い方が古い
このハゲが
そんな嘲笑が聞こえてくる。どうしたらそんな哀しい未来を回避できるだろうか。
50歳になった自分が20代の若者とコミュニケーションをとる時、少なからずジェネレーションギャップが生まれて噛み合わないことが予想される。
今おじさん構文と言われるものが、30年後にはもしかしたら若者の間で流行っているかもしれない。ファッショントレンドのように、数年周期で"おじさんっぽさ"も巡っていくのかもしれない。
そんなギャップを乗り越えるためには何が必要か考えて、1つの結論に至った。
ギャルになれば万事解決☆ぢゃん!
ギャルには、老若男女の壁を物ともしないコミュ力とマインドが備わっている(※個人の感想)。
信念に則って行動する精神(※個人の感想です)。
分け隔てなく接する平等性(※個人の感想です)。
オタクにすら優しい寛容性(※個人の感想です)。
にごりりのアリアちゃん(※客観的な事実)。
ただ僕はみかりんend以外は認めない。絶対。
ギャルになってしまえば、ギャップから生まれる会話の齟齬にも恐れずに向かっていけるのではないか。
おじさん構文の気持ち悪さは、以下の要素で構成されている。
言葉の節々から見える下心
強すぎる自己主張
絵文字のセンス
一方ギャルは、これらの問題をすべてクリアしている。
裏表のない発言
圧倒的なコミュ力
多彩な絵文字の使い分け
コミュ力と聞くと話すことに焦点が当てられがちだが、実は「聴くこと」も重要だ。相手の言葉をしっかり聴いて、的確な返しをすることで会話のキャッチボールが成立する。つまりギャルのコミュ力の高さは、「傾聴力」の高さに由来するのである。
とはいえ、明日からいきなりギャルのスキルセットを獲得することは不可能だ。少しずつ自分の中にギャルマインドをインストールし、スキルセットをダウンロードするためのOS、つまりは「器」にアップデートしていかなければならない。
ここで本noteの本題。
「おじさん構文をギャル文字で書く」。
ギャルが使っている文字を使用することで「自分もギャルなんだ」という自覚を持つ段階から始めたいと思う。あわよくば「おじさんっぽさ」も中和できないだろうか。
前置きが長くなってしまった。
いよいよおじさん構文をギャル文字で書いていく。
なお、僕はまだおじさんでもギャルでもない凡人なので、下記のサイトを使っておじさん構文を生成しギャル文字に変換する。
おじさん文章ジェネレーターは、自動生成のため精度が低い。適宜、不要な箇所を削ったり修正していく。
まずはおじさん構文の例文。
花子チャン、髪の毛、切ったのカナ❓
似合いすぎだよ😍💕(笑)かわいすぎて仕事に集中できなくなっちゃいそうだよ😰どうしてくれるんダ❗
ナンチャッテ😜(笑)
何回か生成して、キツめの文章を選んだ。やはり改めて見ると、なかなか香ばしい。
括弧が全角になっているのが個人的にすごく気持ち悪い。さて、まず第一段階として、絵文字以外の部分をギャル文字に変換していこう。
花孑チャン、髪@毛、七刀っナニ@ヵナ❓️
イ以合レヽす、キ″ナニ″ょ😍💕(笑)カゝゎレヽす
、キ″τイ士亊レニ集Φτ″、キナょ<ナょっちゃレヽξぅナニ″ょ😰ー⊂″ぅιτ<れゑω勺″❗
ナ・/于ャッ〒😜(笑)
まだ全然おじさん。そこはかとなくおじさん。やはり❗❓️と(笑)の主張が強過ぎるのだろうか。
さらに、ブラッシュアップしてみる。
花孑チャン、髪@毛、七刀っナニ@ヵナ?
イ以合レヽす、キ″ナニ″ょ🫶www カゝゎレヽす
、キ″τイ士亊レニ集Φτ″、キナょ<ナょっちゃレヽξぅナニ″ょ🥹ー⊂″ぅιτ<れゑω勺″!
ナ・/于ャッ〒😂www
ついでに絵文字と💕も、今時の女子高生っぽく表現してみた。
ちなみに僕はAndroidユーザーのため、🫶と🥹がない。わざわざネットから探してきてコピペしてきた。
なんだろうな。
スタートと比較するとかなりマシになったような気はするけど、劇的に変わったかと言われればそうでもない。ただのイタいおじさんな気がする。
次に改善すべき点は「文章」。
意味は大きく変えずに、ギャルの言い回しに変えていく。
本当はここまで手を出したくなかった。ギャル文字に変換するだけでそれなりになるだろうという予測は甘かった。全然ダメだったので、ここからの内容は急遽考えた。
まず、呼びかける名前だ。ギャルはアダ名をつけがちである(※個人の感想)。アリアちゃんだって、ののぴとかばきぴよとか、アダ名をつけている。
花孑チャン → レよナょひ°
次に、レよナょひ°に関係の無い「自己主張」を消していこう。
イ以合レヽす、キ″ナニ″ょ🫶www
カゝゎレヽす、キ″τイ士亊レニ集Φτ″、キナょ<ナょっちゃレヽξぅナニ″ょ🥹
こんなこと言われてもレよナょひ°からすれば、「だから何?」としか返しようがない。ナニかやましいことを考えている感じが滲み出ているのも気持ち悪い。
「かわいい」は「似合っている」も内包しているので、意味が重複しているようにも見える。同じ意味の言葉を繰り返すよりも、一言でインパクトのある表現をした方が、レよナょひ°にも自分の気持ちが伝わりやすいはずだ。
その文章に続く、
ー⊂″ぅιτ<れゑω勺″!
これは要らない。勝手に興奮しているにも関わらず、自分の仕事の出来なさを他人のせいにして責任転嫁している。なんと卑劣な行為だろうか。レよナょひ°も「別にお前のことなんかどうもしねぇよ」と思っているはずだ。
もう一つ要らない部分がある。
ナ・/于ャッ〒😂www
うるせぇ。
なに笑てんねん。
これらの問題点を修正し、無駄を省いてたどり着いた文章が、以下である。
レよナょひ°髪七刀っナニ?
カゝゎレヽす、キ″τまぢ厶└|🥹💖💖💖
レよナょひ°ιカゝ月券ナニω🫶ゎ5ゎ5
どうだろう。
新しい髪型のレよナょひ°がかわいいあまりに溢れる感情を、コンパクト且つわかりやすい、そして原文の意味を大きく崩さずにまとめられたのではないだろうか。
個人的に、かなりギャルに近づけたのではないかと思う。
今回の挑戦で、絵文字を含めた「文字」という表面を取り繕うだけでなく、おじさん構文に書かれている意味の解釈と、それに適したギャルっぽい言葉への置換ー読解力とギャル文化の理解度ーが、おじさんからギャルになるための重要なファクターだということがわかった。
ギャルになれずとも、少なからず「相手の気持ち関係なく振る舞うヤバイおじさん」にはならないはずだ。
これからもギャル、ひいては若い女性の文化にアンテナを張って、メンタルからおじさんにならないように生きていきたい。