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佐藤yuupopicさんの初売り
2022.9.31(金)
荷物をどれだけ処分すればいいのかを考えるため、横浜の家に戻る。服セクションと、本セクションを整理しようと思ったが、どちらも1日でこなせるはずがなかった。大量の服が出てきて途方に暮れた。買った時の思い出は色々思い浮かぶのだが、なぜこんなに増殖してしまったのか正直全然思い出せない。無意識に買い溜めていたのだ。全部インドに持っていけるわけないし、冬服なんてこのあと3年着るのか? という疑問が湧き、真冬のコートはお気に入りの数着を残して処分しようと決意した。夏服のワンピースも趣味が変わりつつあるものは5〜6着処分しようかと思いつつ、まだまだ着られるものだしお気に入りでもあったから、なんとか誰かに安く売り渡せないものかと考えている。そのうちショナル・パキストアで古着販売を始めるかもしれない。ベンガルで買った思い入れのある小さなカバンやパーティーバッグも捨てようと思ったら一瞬だが、思い入れがあるから必要な人に安く届いて欲しいなと思っている。ぽいと捨てるもんじゃない。
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荷物整理に集中したら夜になった。この日は詩人の佐藤yuupopicさんの『シの本』が生活綴方で初売りされると聞いた。書影をみて「あ、読みたい」と直感的に思ったから買いに行った。ゆぽさんの詩は、あたまがとっ散らかっている私でも音としてすっと入ってくる。購入してパラパラと本をめくっているだけで、頭に文字が入ってくるのがとっても嬉しい。そして移動する景色によく似合うのだ。綴方で購入した本をそのまま東急線でパラパラとめくるのに適している。
遠くなったり
近くなったり
明かりみたいに
灯ったり
消えたり。
不確かに揺れている
なまえをつけられない
感情を
胸に。
何より生活綴方出版部の本はリソグラフで軽いのが優しい。本を減らさなけばならない状態で本が欲しいという矛盾を黙認してくれている気がする。分厚い本は購入しないというマイルールをここ最近決めたから、購入を泣く泣く見送っている本が何冊もある。その中で薄い本というのは唯一購入を許可している本なのである。
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ところで、久々に綴方に行ったらちょっと泣きそうになった。店長の鈴木さんも、お店番をしている人たちも、おきゃくさんも、みんなとってもやさしい。お菓子までくれる。横浜にほんの半年くらい制作スペースを構えて数ヶ月寝泊まりしただけなんだけど、離れてインドにいく準備をしているのが無性に寂しくなった。そう思える場所があるというのは人生にとって本当に幸せなことだ。
でもそもそも、いつどこにいるかなんとなく所在がないと昔から言われていたので、私がインドに行ってしまったとして、一時帰国の時にふらりとどこかに立ち寄ったら「久しぶり〜」みたいな感じでみんないて欲しいなと思う。地球がもう少しフラットに行き来できた時代というのが再び回復してほしい。
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![佐々木美佳](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/8070453/profile_f0f9b713aadd4d88f82dfa717fa82ca8.jpg?width=600&crop=1:1,smart)