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#0 【はじめてのLive2D後記】 はじめてのLive2D on Mac〜雑記

この記事は、
・デジタルペイントには慣れている
・Microsoft時代〜Adobeになって間もない頃のFlash&パペットピン実装後間もない頃のAfterEffectsを少し触ったことがあるため、「パーツの集合体としてのキャラクターアニメーション」にはなんとなく親しみがある
・趣味でさわり程度に3Dキャラモデリングの経験がある(Blender2.4〜2.7系)
筆者が、
・MacOS Big Sur ver11.1 (iMac2019) 
 3.6 GHz 8コアIntel Core i9 メモリ32 GB環境

・Live2D Cubism Editor 4.1 PRO
ではじめてのLive2Dモデル制作からVtubeSTUDIOへの導入を行った結果や、その感想をつらつらと書き連ねただけの内容です。実のある情報はほぼありません

はじめに : 制作の経緯と成果物

2021年1月頭。コロナ禍で恒例の帰省もできずひとり自堕落に過ごしていた私は、たまたま目にしたLive2Dのお正月セールに「わぁ〜お買い得、今年はLive2Dやってみようかな」と年間ライセンスを購入した。
同年6月。1年の折り返し時期を意識した私はLive2Dを起動すらしていなかったことを思い出し、「どうせなら自分好みのキャラクターが作りたい」と原画を描いてみることにした。
結果、原画はできたがLive2Dを起動する元気は残らなかった。
そして11月も末に近づいた頃。ここに来て、さすがの私も「ライセンスを継続するにせよ終了するにせよ、一度も起動せんのはいくらなんでもアホすぎる」と重い腰を上げた。

そうして生まれたのが

呼吸モーション控えめだけど一応動いてる

もっちり太眉、ゴツい角にふわふわ長髪の羊娘。名無しでは不便なので、羊ということで夢・メリーさん・牡羊座のムウ様にあやかり、原画ができあがる頃からメリムーちゃんと呼ぶことにしました。

実験的に上体の前後、瞳の縮小や寄り目なども仕込んだため、
ランダムポーズではかなりコミカルな動きをするメリムーちゃん

仕様

以下、全て2021/12/17現在のもの。

・VtubeSTUDIO専用
 Macへの対応と、現行では最も多機能との情報で選択。
 対応スマホがないためPCに付属のWebカメラでのみ動作を確認。

VtubeSTUDIO側でのセットアップ後。
自分の顔面のコントロールに多少のコツこそ要るものの、
フェイストラッキングのみでも思っていたよりかなり表情豊かに動く

・キーバインドで表情4種
 VtubeSTUDIOでは好きなだけ追加できそうだったが、❶私が指を覚え切れない ❷既存他アプリで使える表情バインドは大体4つくらい的な情報を見かけた気がする ❸元々そんなに表情豊かなキャラにするつもりはなかった ため、今回は4つに絞った。
 ①頬染め ②にっこり目 ③怒り目眉 ④困り目眉

とりあえずベーシックなラインナップを揃えたつもりだったが、
いざ動かしてみたら頬染めと怒り以外はトラッキングでいけそうなので
同数なら青ざめや汗を足すほうが良さそう

・キーバインドでモーション5種
 「モーションって言ったって何を作ればいいんだ……」状態だったが、実際VtubeSTUDIOに持っていってみると「デフォルトポーズだけではせっかく動くように作った手や腕がもったいないな」と感じたため、それらの可動を見せつつ汎用性が高そうなものと自分がかわいいと思うものを揃えた。
 ①両手振り ②ごきげんステップ ③手隠し ④アイドル風アピールポーズ ⑤片手振り

アピールポーズは我ながら無意味だがかわいいと思う

・モデルの統計情報
初めてで基準も何も把握していないため、正直これらの各数値が多いのか少ないのか、いいのか悪いのか全くわからない。

ただし工程の後の方になって「なんだか
無駄遣いをした気がする」はひしひしと感じてはいた

反省 : うまくいった ・ よかったと思う点

  • 原画を描いた当人なのである程度当然だが、全体として概ね意図通りのルックに仕上がった

  • 「高頭身で精細な絵だと調整がシビアそうなので、ごまかしの効くデフォルメの強い絵柄にする」
    「前髪の落ち影を作るのは大変そうなので、絵柄と併せてそれは必要ない感じの塗りで仕上げる」
    「絵柄や肌まわりの塗りをシンプルにした分、他の面積の広い箇所は塗り込んだり柄を入れて絵としての密度を確保しておく」
    「太いもみあげでフェイスラインを、バンダナでつむじを、ツインテールで側頭部を、フリルで肩を隠す」
    等々、初回での挫折を避けるためキャラデザ〜原画の段階からあらかじめモデリング作業の手間を見越した小賢しい省力根性を発揮した甲斐があり、絵的な細部よりも「とりあえず一定の見栄えを保持しつつ全体を仕上げること」に集中できた。

  • 実装面での反省はあるが、ツノもある程度立体的に動いている。かわいい

ゴツめのツノはいい文化、古事記にも書いてある

反省 : やらかした ・ まずかったと思う点

後段で情報収集の大切さについて偉そうに述べますが、私は基本的に「大量の情報を集めるがその割に斜め読みで済ます」見切り発車タイプ、かつ痛い目を見てやっと学習する「痛くなければ覚えませぬ」タイプであるため、反省内容も概ね「先人の言うことは正しいんだなぁ」「素人が考えつく内容なら公式や先人が大々的に推奨してるはずだもんな……」に集約されます。

  • Live2Dの個々の機能の具体的な使い方以上に、作業の全体像を把握できていなかった。これによって後工程での修正作業や、修正を諦めて非効率的な構造のまま放置した箇所が多々発生した。個々の作業の最終的な全体像を予め意識できていたなら、結果としてより扱いやすく低負荷なモデルが短期間で作れたのではないかと感じる。

  • Live2Dを起動したこともない状態で原画を描いたこと。前段で挙げた成功は想像力の範囲内で発揮した工夫によるものだが、素人の浅知恵による工夫の中には後に自分の首を絞める結果となったものもあり、これについては別記事にまとめる。
    ↓まとまりました。

  • 動作全般はもう少しオーバーに作っておくべきだった。今回のモデルは当初からそう大きく動かすつもりはなかったが、それでも最終的にもう少し動きに幅が欲しいと感じる点が出た。出力を絞ることはいつでもできるが「作っていない動き」は出せない以上、マージンとしてパラメータの両端はやや大袈裟に作っておいた方がよい。

  • モデルの用途をあらかじめ想定していなかった。これは元々制作にあたっての意識が「Live2Dやってみよう、モデル1体作れば基本操作と制作フローは大体身につくだろう」程度でしかなかったため。
    最初から「作ったモデルをこのソフトでこのように使用する」という目的意識があったなら、パラメータ等の扱いもより最適化された実用的なモデルが作れたはずと思う。

  • 計画性が足りなかった。上記全ての反省と絡むが、構造に関する理解や構想がないままほぼ全てを逐次的に行ったため、作業的な手戻りだけでなく「流石にもう面倒だからこれは今後の課題にするわ」という内容が色々と出た。単に「どう動かすか」に加え「どう管理し、運用するか」を考えるべきだった

作業前 : 情報収集

前提 : 情報は可能な限り新しいものを複数確認し、複合的に判断すべし

現在、Live2Dモデルはスマホアプリ等の動くキャラ立ち絵からVtuber等の配信アバター、動画(映像作品)制作まで様々な場所で活用されており、それを作成できるLive2D Cubism Editorは業務で扱うプロからフリー版を用いるアマチュアまで、非常にユーザの裾野の広いソフトです。
それだけに機能更新も盛んで、Web上には新旧の情報が混在しています
また、一口に「パーツを動かす」と言ってもさまざまな実装方法があるため、せっかくならメリット・デメリットを考慮の上で目的や好みに適し、かつ楽な手法を選びたいものです。

古いバージョンでの制作記なども読む限り、今回のモデリングでは現バージョンの便利な機能群の存在を認識した上で触れたことでかなり楽をさせてもらった印象が強くあります(Cubism Editor4.1公式機能紹介)。

Live2Dはプロ・セミプロによる実践的で役立つ制作記や動画・紹介記事も多いですが、公式のチュートリアルやマニュアルもとにかく充実しています。躓いた時に当該機能の名前で検索すれば鮮度・確度共に信頼のおける公式マニュアルが出てくるというのは何よりありがたいことなので、それらを相互に参照しながら作業を行いました。

備蓄していたおやつの鮮度がわからなくなってしまったメリムーちゃん

情報収集において「それがいつの時点のものか」が重要なのは当然のことではありますが、私は以前「唯一の情報源なのに初出も更新日時も一切記載のないオンラインマニュアル」というものに当たったことがあり、それ以来鮮度が不明な技術情報に対して個人的に深い憎しみを抱いているため、この点は特に強調しておきたいと思います。

情報収集から実作業へ : 機能全体の理解

昨今、Live2Dをステップバイステップ、あるいはあるテクニックをピンポイントで教えてくれる親切なチュートリアル・TIPSは媒体を問わずたくさんあり、私も大変お世話になりました。

しかし私は、作業時には予め「これから行う作業は何のためのもので、全工程のうちどの辺りに位置し、後工程にどのように影響するか」の全体像を大雑把に把握しておきたい派です。
「よく動かすものほどメッシュを細かく割るべきというのはなぜなのか、具体的にどう割るのが良いのか」
「今やってるこの地味でめんどくさい作業は最終出力にどう影響するのか」
「このチュートリアルとあのチュートリアルではこの手順が前後している理由(前後してもいい理由=その作業が全体の中で持つ意味)は何か」
などは実際に一通り作業してみないとなかなかわからないことですが、私はそういうところが気になって無駄に作業が止まったり、反省点でも挙げたように後の工程で困ったことになって解決法を探し「あの時これを知っていれば今の面倒は避けられたのに……」と後悔するタイプだからです。

今日のおやつがないのは昨日余分に食べたからだと思い出したメリムーちゃん

作業の全体像を把握できていなかったことは反省点としても述べましたが、単純に言い換えれば「つまり今これをすることで最終的にどうなるの? それを先に教えてくれれば多少手抜きできそうかどうか判断できるんですが」ということなので基本的にはものぐさ根性以外のなにものでもありません。
しかし私と同じものぐさタイプの人の役に立つかもしれないので、今回一連の作業を終えて個人的に解釈したLive2Dモデリングの全体図は今後別記事にまとめたいと思います。

実作業 : やることが……やることが多い……! 

今回、原画制作 → Live2Dモデリング → 物理演算設定→ モーション作成 → VtubeSTUDIOでのセットアップを一通り終えた感想を一言で述べるなら、「こんなに……こんなに手間かかるの?」でした。

無論、この図は初心者だったからというのも大いにあると思うので、
慣れて効率化されれば各工程での手戻りはかなり減るはず。たぶん

個々の作業に関して言えば「目標を持って作業を続けていればいつかは完成する」のは間違いありませんが、それでも慣れのない初回は特に根気が必要だと思います。
今回私は作業内容にたまたま手持ちのスキルが活きるものが多かった + 目的意識自体が希薄だった代わりに目標設定もさして高くなかったため挫折せずに済みましたが、1体のLive2Dモデルにイラストレーターとモデラー(+場合によってモーションデザイナー)が別にいたりするのにも心底納得しました。それぞれの作業だけで十分大変だからです。

あとのことは明日の自分に任せて今日はもう寝るメリムーちゃん

私は原画を描いて一度力尽き、その後数ヶ月して初めてLive2Dに触れ、モデリングを半分ほど進めたあたりでふと「もしかしてLive2Dって……やることが多いのではないか?」と気付きました。私の感覚が必ずしも一般的とは言えませんが、Live2Dモデリング、やることが多いと思います。

Macユーザーへ : 何か変だと思ったらとりあえずLive2Dを再起動しろ

冒頭で書いた通り、当方の作業環境はMacです。
近年は対応ソフトも増えてきたものの、長年数々の面白そうなソフトをMac環境だからと諦めてきた(だからと言ってそうした作業に耐えうるスペックのWinを買い足せるほどの余裕もない)私にとって、Live2D Cubism EditorやVtubeSTUDIOがマルチプラットフォーム対応であり、今回最終的にモデルを動かすところまで来られたのは本当に嬉しいことです。

この段では今回の作業時に発生して私が地味に困ったり驚いた症状群を挙げますが、仕様かバグと思われるもの以外はほぼ「Live2Dの再起動」で改善しました
いずれの場合も基本的に保存は可能な点は救いでしたが、「何か変だと感じたら、解決法を調べながら試行錯誤する前にとりあえず再起動」を覚える前は結構な時間を無駄にしたことも事実であるため、一定以上の再現性がある問題を個別に記録しておきたいと思います。

以下、Win版での正常動作を知らないため、どこまでが仕様でどこからがMac版の問題、あるいはおま環案件なのかは不明です。
当然ながら、Windows環境の人は読んでも基本的に得のない内容であり(Win版ユーザの方に「いや、これはありえないからMac版問題かおま環でしょ」と確定していただけるなら私は得をするが)、「MacでLive2Dやりてぇ〜!」と思っている方にだけ参考になる可能性があります
なお2021年12月現在、Live2DはM1チップ搭載のMacにはネイティブ対応していないため、Macユーザはあらかじめ動作環境OSアップデート時の注意点等をよく確認の上で導入を行なってください。

【カーソル操作関連】

◆ 問題 テキストボックス全般に対するクリックへの反応が非常に不安定。クリック一発で入力可能になる時も稀にあればしつこくクリックしてやっと入力できるようになる時、どう頑張ってもドラッグ操作でしか数字を変更できない時もある(大体これ)。
  対応上記の現象はペンタブでの操作時にのみ発生するため、マウスまたはトラックパッドで操作することで回避できる。Live2Dの再起動はあまり意味がない。前提として、当方はマウスを所持しておらず、今回一連の作業に使用した入力デバイスはintuos4(メイン操作)、Magic Trackpad(サブ操作:主に拡大縮小)、Magic keyboard(US)。

テキスト選択時は表示されないようだが、黒い円表示時=左クリック/ドラッグ。
単にMac版の問題にしてはデカすぎると疑っていたが、メイン操作がペンタブで
あったため「トラックパッドと反応が違う」と気付くまでかなりの時間を要した

◆ 問題 特に長時間Live2Dを起動しているとき、または動作確認のためパラメータ上で素早くドラッグの往復操作を行なったとき、ドラッグ操作全般にかなりの遅延が発生することがある。
  対応マウスまたはトラックパッドで操作する。あるいはLive2Dの再起動、ペンタブの接続解除 / 再接続でしばらくの間改善する。
  この遅延の発生時、トラックパッドでの操作だと遅延が緩和または消失するため、ペンタブ操作時のみの現象と思われる。トラックパッド自体の接続有無はおそらく無関係。前記の問題、および公式Q&A「macOS版Cubism Editorを操作しようとするとフリーズすることがあるのですが…」を見る限り、どうもカーソルをどうこうする系全般がMac版Live2Dとあまり相性が良くない → ペンタブでの操作もその近辺に引っかかっているのではないか?
  とっくにサポートが切れているintuos4だけで断言するのはフェアでないためCintiq16(液タブ)とOne by Wacom(板タブ)でも動作確認を行なったが、当方の環境ではいずれもトラックパッドと比較すると多少の遅延を確認した。
  上の問題と併せておま環の可能性も高いが、問題の起きているペンタブのドライバも古いPCから引き継ぎ継ぎ足し騙し騙しで使えている環境の一部であるため、今回はドライバ削除までは試みずひとまず現状を記録することとした。いずれにせよ地味にかなり困る症状なので、この問題に関しては他のMac環境ペンタブユーザの動作を知りたい。

intuos4での遅延発生時、Magic Trackpad操作との反応比較。いずれのgifも
ペンタブ→トラックパッド操作を続けて撮影しただけだが明らかに反応が異なる

  ついでに、Cubism EditorでもCubism Viewerでもファイル保存場所選択時、ペンタブだとダブルクリックが動作しない(フォルダを一度クリックすると色は変わるが、いくらクリックしようが展開できない)。

【パラメータ関連】

◆ 問題 新たに作成した(複製を含む=起動時に存在しなかった)パラメータはランダムポーズで動作しない(パラメータのランダム移動自体が行われない)。
  対応Live2Dを一度終了させ、再起動すると動作するようになる。パラメータを新しく作るたびに再起動するのでは非効率なので、標準パラメータ以外の必要パラメータの予想がつくのであれば予め用意しておくほうが良い。公式マニュアルの新規パラメータ作成およびランダムポーズ関連の項にこの現象に関する記載はないが、再現率100%なので仕様かバグか不明。

◆ 問題? モデリング画面でのランダムポーズ再生に際し、物理演算の出力に紐付けたパラメータはその後「ランダムA」「ランダムB」では動作するが、「ランダムポーズ」では動作しなくなる(上記問題と同様、パラメータのランダム移動が行われない)。物理演算出力での当該パラメータの使用をやめれば元通り動作するようになる。
  対応おそらく仕様。別に困るほどの問題ではないが、さっきまで動いていたパラメータが急に動かなくなるので最初は理由がわからず驚いた。公式マニュアルを見る限り「物理演算での出力に設定したパラメータ」と明記こそないものの、ランダムポーズで動くのは「一部を除いたパラメータ」とあるので、「物理演算で動かすようなパラメータは“ポーズ”には含まないだろう」という意味での仕様……ですよね?

【UI関連】

◆ 問題 作業中不意にUIの一部が表示されなくなり、当該箇所だけ操作不能となる。フリーズを伴うときと伴わないときがあるが、そこから復帰しようがしまいが一度消えたUIは基本的に回復しない。
  対応Live2Dを再起動する。これに限らずUIがおかしくなった・何かが局所的に動かなくなった系は仕様やショートカットの暴発でなければ基本的に再起動で解決するため、とりあえず一度再起動した方がよい。

◆ 問題 アクティブなパラメータ上にないオブジェクトに対して一時変形ツールを選択した場合、「キャンバス上で変形できるオブジェクトのみ有効です」の警告が出た後通常のモデリング画面に戻るが、パーツ・デフォーマタブが一時変形ツール利用時と同様グレーアウトしたまま操作不能となる。
  対応Live2Dを再起動するか、パラメータ上に存在するオブジェクトを選択し直して改めて一時変形ツールを選択→適用すると復帰する。再現率ほぼ100%かつ仕様とも考えにくいためおそらくバグ。

◆ 問題 物理演算・シーンブレンド設定画面の出力設定タブにて「追加」を選択時、パラメータをひとつチェックしても「OK」ボタンはグレーアウトしたままである。ふたつ目以降を選択するとカラーになるが、再度全て選択解除した状態からひとつ選択するとその時点でまたグレーアウトする。
  対応OKボタン自体はグレーアウトしていても押せるため、「不安になる」以上の問題はない。
  これに対し入力設定タブでの「追加」選択時におけるOKボタンはパラメータの選択前からカラーのまま一度もグレーになることはないため、表示に関するバグと思われる(選択前後でグレー→カラーにしたいのであれば、入力設定タブ側の表示もおかしい)。
  → (2021/12/10)記事執筆中、2021/12/10の4.1.3アップデートで両問題とも改善した。すごい!

全体的には概ね想定の範囲内の重さだが、特にランダムポーズ再生や物理演算操作の際に動画編集ソフトや3Dソフトでのレンダリング時に近い負荷がかかる感じがある。ただしソフトの再起動が「必要」になるレベルのフリーズ(非バグ)や、突然落ちる頻度自体は他ソフトと比べても多くはない。
少なくとも当方の環境においてはちょっと類を見ないほど作業中の再起動頻度が高いソフトだが、基本的に「何か変だ」と思う前に予防的に再起動を行った方が安定的に作業できる程度で致命的な問題ではない。ペンタブ関連問題だけはどうにかなるとありがたいが……。

おわりに : Live2Dに興味を持つ人へ

この記事をここまで読んでくださったということは、多分既にLive2Dユーザの方か、多少なりLive2Dに興味がある方でしょう。
以下は「触ったことないけど、Live2D気になってる」くらいの方へ向けます。

まず、Live2Dモデリングについて。個人的には、一連の作業の負荷を考えると「こういうLive2Dモデルが欲しいな」の中に「自分で1から10までやってみたい・やってもいい」が含まれていないなら、少なくとも好きではない工程に関してはきちんとイメージを固めてからお金を払い、できる人に頼んだ方がおそらくいい結果が得られるでしょう。
大抵のものは単純に作れる環境や作る技術がある人・作りたい(作るのが好きな)人が作った方がいいものができると思うからです。私は美味しいケーキが食べたかったら、火力でトースターに負けてる安物オーブンレンジでの下手な自作は最初から諦めてプロのお店に買いに行きます。

それでも「Live2Dをやってみたい」と思えるなら、情報を集めながら是非触ってみてください。
Live2Dモデリングは大変でしたが、原画という完成形が前提となるため作業中のモチベーションは保ちやすいし、それが実際に動くと本当に楽しいし、触ってみると「これができるなら、手間をかければ多分こんなこともできるなぁ」「ここは失敗したけど、次はこうすればもっと楽にできるはずだな」ということがたくさん出てきて、きっとワクワクすると思います。

そしてそんなLive2D、割と四季折々どころではない頻度でセールをやっている印象です。興味がある人はまず無料版や体験版をDLして触りながら、その際登録したメールアドレスにセール情報が届くのをのんびり待つのもいいでしょう。
今からだとおそらく12月後半から1月頭までに来るであろうお正月セールが狙い目……などと書いている間に実際1月頭までの25%オフホリデーセールが始まったし、仮にこれを見逃しても2月あたりに旧正月セールが来そうだし、また3〜4月や5月になったら新生活応援セール(?)やGWセールをやるだろうし、その後もそれくらいの頻度でセールが来ます。少なくとも今年はそんな感じだったと記憶しています。

そうして「あら、お買い得」と購入した私が今回のモデリングを経て契約継続を決意している辺りなんだか巧妙な罠にかかったような気もしますが、それとは全く関係なく楽しいので、是非。

ここまでお付き合いくださりありがとうございました!


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