そもそも魔王って倒さなきゃ駄目なのか?【第1章 旅立ち編 12】
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ーフィールド ドミリア周辺区域 エリア2ー
マサアキ グリル
HP 13 HP 15
MP 0 MP 2
LV.2 LV.2
《グギェェェェ!!》
来やがったな、よし…!
こうげき
とくぎ
ぼうぎょ
どうぐ ◀︎
にげる
生命の首飾り 1
モンスター図鑑 1
松明 1
聖水 3 ◀︎
グリルの羽根 72
やめる
【マサアキは聖水を使った!】
【クックバードO、P、Qは消滅した!】
よし、うまくいった!
「すげぇマサアキ~!何したんだ今の!?」
何て事はねぇ。聖水を相手にぶっかけただけだ
本来は魔物避けで自分に使う物だが、この際関係ねぇ
《グワァァァァ!!》
【マサアキは聖水を使った!】
【クックバードM、Nは消滅した!】
さぁて、お次はどいつだ?
この聖水の前じゃ、お前らなんか壁に書かれたラクガキ消すより簡単だ
ははは…!!愚かな魔物共よ!
己の無力を嘆くが良い!
《ガァァァァァ!!》
【マサアキは聖水をつかった!】
【クックバードJ、K、Lは消滅した!】
むふふ、おやおや皆さん面白いように消えていきますねぇ
何?イリュージョンですかぁ?
《ググ…ググワァ…!》
おおっと手が滑った
【マサアキは聖水を使った!】
【クックバードF、G、H、Iは消滅した!】
おや!?これは失敬!
よもやこれしきで消えてしまうとは思わなんだ
「本当すげーよマサアキ!あいつらよりマサアキの方がワルモノに見えてきたよ!」
やめろ。誉めても何もでねぇぞグリル
《ガ…ガガァ……》
《グググ……》
よし、奴等完全にビビってやがる
聖水は…残り1個か
上手く使えば全員消せるな
ここらで一気に畳み掛けてやる
「よ~しマサアキ、おいらも手伝ってやるぞ!これを使えばいいんだな?」
は?
ちょっと待てお前、ちょっと
【グリルは聖水を使った!】
【グリルは7のダメージを受けた!】
「ギャアァァァァ!?腕が焼けるゥゥゥ!!おいらの腕がァァァ!!」
お前どこまで馬鹿なんだよ!!
聖水扱う魔族がいるか!
「ううぅ……痛いよぉマサアキィ~……あっ…」
【聖水は溢れてしまった!】
うあ"ぁァァァァァァ!!最後の一個がァァァ!
何してくれてんだこのクソガキ!!
《グガァァァァァ!!》
くっそ…!
とにかく残りの聖水で少しでも…!
【マサアキは聖水をつかった!】
【クックバードD、Eは消滅した!】
これで全部無くなっちまった
残り…3体
ここまでやってようやくふりだしかよ。もっと早く気付くべきだった
マサアキ グリル
HP 13 HP 8
MP 0 MP 2
LV.2 LV.2
体力に余裕はねぇ
戦っても勝ち目はねぇ
逃げても恐らくまわりこまれる
どうすりゃいいんだ……また歌うか
「マサアキ~この棒はなんだ?どうやって使うの?」
………松明だ
お前もう俺の荷物勝手に漁ん…
松明?
そういやまだ一本残ってたな
《ギェェェェ!!》
ち…!こうなりゃ破れかぶれだ
グリル、そいつを貸せ!
【マサアキは松明を使った!】
【辺りが少し明るくなった!】
こうげき ◀︎
とくぎ
ぼうぎょ
どうぐ
にげる
おら!
【マサアキの攻撃!】
【しかしひらりと身をかわされてしまった!】
へ、俺のお粗末な攻撃が当たるだなんて思っちゃいねぇよ
少しでも火にビビって逃げてくれりゃ儲けもんだ
「すげぇマサアキ!木から火が出てるぞ!なんかかっこいい!」
お前こそすげぇよ。よくこんなのではしゃげるな
「なぁおいらにも持たせて持たせて!」
駄目だ危ないから
「えぇ~いいだろマサアキ。ちょっとだけだから」
駄、目、だ。子供は火遊びしちゃいけません
お母さんみたいな事言わすな
「ぶー!ケチマサアキ!じゃあもういいよ」
やれやれ…緊張感のねぇ奴だ
「…と見せかけてすきあり!」
ッ!?
【グリルは松明を奪い取った!】
「おぉ~…かっけー……」
こんのクソガキはマジで聖水といい…!
【マサアキの攻撃!】
ゴッ…!
【グリルは2のダメージを受けた!】
「いって~!?何すんだよマサアキ!」
【マサアキは松明を奪い取った!】
何すんだよじゃねぇ
松明はおもちゃじゃねぇんだよ
「少し借りるぐらいいいだろ~!」
【グリルは松明を奪い取った!】
てっめ…!駄目だっつってんだろ!
【マサアキは松明を奪い取った!】
これは俺が自分で買った物だ。欲しかったら自分で買え
「じゃあわかった、この木に火を移してくれ。それでがまんするから」
んな悠長な事やってられるか。今魔物に襲われてる最中だぞ
「やってくれよ~やってくれないとキバでかみついちゃうぞ!」
もう自慢じゃ無いんだな
グイグイ…!
「早く早く~!なぁ早くぅ~」
うっぜぇ…
ったく、わかったから引っ張んな!
え~有能な魔物の皆様方、ちょ〜~っとだけ待ってて下さいね。このガキんちょ黙らせるんで
全く聞き分けのない子供はこれだから嫌っすわ。あははは…
《グガァァァァァ!!》
ワァァァァァァァァ!!!
仲間はもう呼ばないで頂けるとありがたいです!
おい…!早くしろ…!
「うん、木はこれでいいかな?」
何でもいいから…!ほら
スッ
【マサアキは木に火を移している!】
「………」
………
《………》
いや何の時間だよこれ
「あ!点いてきた…エホ…!!なんか…けむり多い」
そんな枝と草が多い奴にするからだろ
「エホ、エホ…!!ブハァ…!」
ゴオォォォォ…ッ!
【グリルは火の息を吐いた!】
はい?
グリルちょっといいか?
「え?…んが!?」
【マサアキはグリルの口を引っ張った!】
「な、何らよマハアキ?」
いや…ちょっとな
俺の見たことが無いグリルがいた
「……?何の事ら?」
気のせいか…
さっき火を吐いたように見えたけど
「…っ!!マハアキマハアキ!燃えへる燃えへる!!」
へ?
ゴォォォォォ……!!
【辺りは炎に包まれている!】
…っ!!?
やべぇェェェェ!!松明の火が草木に燃え移ってやがる!!
《ギェェ…グァァ…!!》
《ガァァァァァ!》
【クックバードA、B、Cは逃げ出した!】
「やったぞマサアキ!あいつらみんな逃げてった!おいら達のかちだ!」
今はそれどころじゃねぇェェェ!!
このままじゃ瞬く間に燃え広がって大火事に発展しちまう!
近くに村もある!早く何とかしねぇと!
〜To be continued〜
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