かわら版No.82 米沢市を開国せよ!
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前回のかわら版No.81では、米沢の「リ・ローカリゼーション」の概念として、①地元の人たちは、まちの個性や魅力を守り、伸ばす ②企業者(市など自治体こそ含む)は、将来の不確実性のリスクを負い、新しい価値づくりに取組む、ことを提案しました。地元米沢の魅力や価値を育むためです。もっとも、このことは地元に籠ること、内向きの方向性を意味しません。
日本は、戦後から現在まで、地方から大都市へ人・物・金を送りつづけてきました。私たち多くの日本人の興味や関心は、現在も大都会を中心に成り立っています。しかしながら、ほんの最近になって、このモデルが、地方を弱らせ、また日本全体を弱らせていることに気づき始めました。地方創生は、これまで地方を顧みることのなかった私たち日本人が、自分が生まれ育ち、自己を作り上げてきた自らの存立基盤を再び見つめ直し、再発見する機会です。自分の立っている場所がなんであるのかも知らず、私たちは豊かになり、そして、貧しくなったのです。それが今の日本人の現在です。実は、日本の地方は、私たち日本人が目を向けなかっただけで、Rich・リッチとは異なりますが “豊か” です。自然・動植物、食文化、歴史や精神文化、勤勉な人々、日本社会を下支えしてきたものが全てあります。少しコツさえつかめば、誰にでもそれを感じ見えるようになります。私たちの課題は、この見ようとしなかった世界を、見ようとすることにあります。
例えば、私の研究する草木塔やアニミズムも、外国人の方にはとても深い興味を持ってもらうことがあります。以下の記事は、NHKの英語番組でもおなじみのアダム・フルフォードさんと草木塔を巡ったときの記事「Plants and Trees Finding the true nature of somokuto in Yonezawa」です。以下、記事内容を少し引用しますが、
草木塔だけではありません。米沢には、外国人をはじめ内外の方々にお伝えすべき米沢の価値や魅力は多くあります。
上記の文章は、私なりの「米沢って、どんなまちですか?」と訊かれた場合にお答えする一つの例です。私たちは、米沢市は、もっともっと、世界に、国際性を持って、まちの魅力や価値を発信し交流すべきです。外交のための努力をすべきです。私たちは何を介することもなく直接世界へとつながり、“米沢を開国する“ そのような気概と機運を高めていかなければなりません。
米沢市を開国せよ!
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かわら版No.82