見出し画像

かわら版No.59 山形県西川町に、学べ!!

いつもお読みいただきありがとうございます。

この度は、先日伺った山形県西川町から、菅野町長の行政運営について、その講話のお話を致します。

1つ目は、西川町のキーワードを“寛容性”としていたことは、印象的でした。すなわち、物事をおおらかに受け入れることができる気質や気風です。実は、この寛容性が、人口増減にはとても重要です。人口が増加傾向にあった沖縄は、人やまち、地理的条件において、寛容性が高いとされています※。西川町が、これからどのような寛容な地域を目指す政策を推進し実行するのか、注目です。米沢市も、人口問題に関する具体的な政策を実施するその前提として、人や地域の寛容性について分析する必要があります。

【参考】

2つ目は、町長と副町長の業務上の役割分担です。町長が町全体の舵取りをするわけですが、西川町では、副町長の業務は、ずばり、国の補助金・交付金の獲得業務だそうです。西川町は、内閣府での業務経験のある副町長のほか、国から来ている方が2人いて、町の重要政策対して国の補助金・交付金政策の組立てを担っているそうです。西川町は、一般予算の約3割を国の補助金・交付金から用立ています、驚きです! 国の補助金等のプログラムは、地方自治体から見れば、難しいテストを解くような側面があります。その点、やはり、国の公官庁での業務経験のある副町長が、町長や担当課を実務面でも支え、町長と二人三脚で町の重要政策を遂行することは、とても重要です。政策実現こそが、行政の最も重要な仕事です。米沢市は、不在の副市長人事を急ぐべきです。

【西川町の政策企画は、これの反復!】
対話によるニーズ把握(地域課題の解像度高)
町民の巻き込み  (持続可能性・実効性↑)
関係人口・企業の巻き込み         (関係人口)
補助金研究会と補助金申請   (財源確保)
実行・プレイヤー確認     (資金循環)

配布資料より

米沢市も、上記の西川町のように、定型的な政策企画のメソッドを立て、意識的な政策実現を実践していただきたいです。

【参考】

3つ目は、人事面での戦略です。西川町では、課長補佐への昇格の基準があり、また、職員のモチベーション向上策として、勤勉手当上乗せの人事評価等があります。米沢市には、西川町のような昇格基準や人事評価はありません。地方自治体間の競争が激しさを増す中で、自治体内の人材戦略は、想像以上に重要な、行政運営上の仕事です。

【人事面での戦略の徹底 課長補佐への昇格のポイント】
情報共有でき、まとめる能力のある職員
何事も積極的な職員
財源確保と目的達成を意識して事業遂行できる職員
事務能力に長けた職員
共感を呼べる(巻き込める)職員
町民との対話に積極的な職員
外の人も大事にする職員

配布資料より

【職員のモチベーション向上策】
①人事評価による勤勉手当上乗せ(マイナスなし)
②1on1ミーティングの実施(年2回)
③補佐以下の異動希望の達成90%以上
④ティール組織の活用(担当者がデジ田事業の調整)
⑤視察者への説明

配布資料より

西川町は、若いリーダーの菅野町長(45)、これまた若い内藤副町長(32)のもと、講話に出席した課長さん、主査さん、職員の方々が、本当に積極的に、町の危機感を共有しながらも、実直に、直向きに、しかし楽しそうに当事者意識を持ち、責任とやりがいを持って業務に従事されている雰囲気を感じました。これからも西川町の取組に期待し、学ばせていただきたいと思います。自治体の大小は関係ありません。若い首長・リーダーが、山形県内自治体を牽引し、地域を守りつくって行ってほしいと思います。

この度も最後までお読みいただきありがとうございます。

かわら版No.59


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?