マガジンのカバー画像

somo somo! ブックス

8
おすすめの本を紹介します。
運営しているクリエイター

2020年8月の記事一覧

ウスケボーイズ 日本ワインの革命児たち 【somo somo! ブックス】

著者: 河合 香織  出版社: 小学館  久しぶりの友人と飲みに行った。友人に勧められるがまま、全く知識のないワインを飲んでいた。そこでワインの不思議さを感じた。何種類かの赤ワインを飲んだが、色が濃い薄いにかかわらず、味わいがあるのである。なぜそうなるのか。そんな疑問からワインを調べたいと思い始めた。  私がお酒を飲み始めた頃、「日本のワインはおいしくない」と言われていた。それが、数年後、急に「日本のワインがおいしくなった」と言われるようになった。ぶどう栽培が変わり、劇的に

出会い系サイトで70人と実際に会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年間のこと 【somo somo! ブックス】

著者: 花田 菜々子  出版社: 河出書房新社   学生の頃、誕生日プレゼントに本をもらった。「この本、あなたに面白そうだと思ってもらえそうだから」と言われ渡された。最初はきょとんとしてしまったが、どんな思いでこの本を紹介してくれたのだろうと考えて読書することは、違った面白さを与えてくれた。  著者は、仕事が面白くない、夫と別居というどん底であった。新しい自分になって元気になりたいと思っていたとき、出会い系サイト「X」に出会う。プロフィールは具体的にひっかかるポイントがなけ

東京貧困女子。 ―彼女たちはなぜ躓いたのか 【somo somo! ブックス】

著者: 中村 淳彦  出版社: 東洋経済新報社 「無駄遣いしないし、何も欲しいものはない。部活をやって大学を留年しないで無事に卒業したいだけです」。ある国立大学医学部の現役女子大生の言葉である。しかし、貧困生活のため、風俗や売春をしている。あなたは彼女にどういう感情を抱くだろうか。「部活をやめて普通のバイトをすればいい」、「貧困は自己責任」といったことを思うだろうか。本書を読了する前の私もそのような短絡的な感情を持っていたように思う。  本書は東洋経済オンラインで連載してい